「アセトアルデヒド」は、そんなに姿を現さない、レア危険物でした。
しかし、ご存知のように、最近の乙4は難化が進んでおり、あまり問われなかった「アセトアルデヒド」も、突っ込んだ出題がされるようになりました。
直近の傾向は、「特殊引火物」がオールラウンドに問われている、です。
「アセトアルデヒド」も、“問われてもいい”ように、出題者の手練手管に負けない勉強をしてください。
昨今の本試験で、特に問われている“トレンド論点”は、「熱・光で分解、メタンと一酸化炭素が発生」と「空気接触または加圧で爆発性・過酸化物が生成」となっています。
アセトアルデヒドは、このような『取り扱い』に絡む選択肢が見られるようになっています。
危険物取扱者試験は、“実務試験”です。
実際問題、アセトアルデヒドの実物を“いつ、どこで取り扱うか、まったく見当が付きませんが”、取り扱いをしっかり押さえておきましょう。
なお、同じ特殊引火物の「ジエチルエーテル」も、空気・日光で「爆発性のある過酸化物」が生成します。
『特殊引火物のアセトアルデヒドとジエチルエーテルは、爆発性のある過酸化物が生成』といった感じに、いっしょに憶えればそつがありません。
なお、「熱・光で分解、メタンと一酸化炭素が発生」ですが、いうまでもなく、メタンと一酸化炭素は「可燃物」なので危険、といった次第です。
憶えておくべきド定番の論点は、「4つ」あります。
まずもって、「容器規制」です。
アセトアルデヒドの容器やタンクは「鋼製」とします。銅・銅合金・銀と接触すると、爆発性のある化合物を生じるおそれがあるからです。
当該「容器規制」は、先のジエチルエーテルにもあるので、併せて憶えておくとよいでしょう。(ジエチルエーテルは金属性かガラス製の容器で、プラスチック系容器がダメです。)
そして、アセトアルデヒドは「不活性ガス」を注入して保管します。
アセトアルデヒドは揮発性が高いうえ、「空気接触」で爆発性過酸化物が生じるなどへの措置です。
なお、「不活性ガス」注入は、同じ特殊引火物の「酸化プロピレン」にも同規定があるので、一緒に憶えてしまいます。(テキストで確認しておきましょう。)
最後に、アセトアルデヒドの燃焼範囲は、乙4危険物中でトップです。
憶えなくてもいいですが、「4.0~60.0」となっています。
ガソリンのそれが「1.4~7.6」なので、超絶な燃焼範囲と言えます。
本試験では、たとえば、「アセトアルデヒドの燃焼範囲は、ガソリンより広い」などと出題されます。
もちろん、「○」です。
そもそも、「特殊」の名に恥じず、特殊引火物自体、燃焼範囲が広いです。
その特殊引火物のなかでも、アセトアルデヒドの燃焼範囲は1番という次第です。
「燃焼範囲の広い順」を問われてもおかしくないので、憶えておきましょう。
アセトアルデヒドの「沸点」は、「21℃」で、乙4危険物のなかで、最も低いです。
「最も○○」といった特徴系は、狙われやすいので、押えておきましょう。
憶え方としては、「仏のような兄さんのアセ」です。
詳細は…、
仏・・・“沸”点の沸
兄さん・・・“にい”さん・・・“2・1”さん
アセ・・・“アセ”トアルデヒド
…です。
くだらないですね。
アセトアルデヒドは、「水」に溶けます。
語呂あります。「水溶性危険物は語呂+ぐりぐりで憶える」を参考までに。
アセトアルデヒドは、「有機溶剤系」に溶けます。不安な人は、「有機溶剤に溶ける危険物の横断まとめ」を参考にしてください。
アセトアルデヒドは、「水溶性液体用泡消火器(耐アルコール泡消火器)」が有効です。「語呂で一発暗記!水溶性液体用泡消火器の語呂」を参考をば。
また、アセトアルデヒドは「性消」なのに「物化」っぽい問題が出ます。
『エタノール→“酸化”→アセトアルデヒド→“酸化”→酢酸』
この化学変化の順番は、きっちり憶えておきます。
試験では、「酢酸が酸化して、アセトアルデヒドができる」などと出題されています。
酸化の順番(?)は、「エタノール→アセトアルデヒド→酢酸」です。
『えー汗、酸っぱい』
…などとくだらない語呂で憶えるといいでしょう。
「えー」は、「いい」の方言的表現で、言うまでもなく「エタノール」で…、
「汗」は、「アセトアルデヒド」の「アセ」で…、
「酸っぱい」は、「酢酸」の「酸」となっています。
時折、当該酸化について問われるので、押えておいて損はありません。
ところで、試験には出ないでしょうが、アセトアルデヒドは、おなじみ「二日酔い」の原因と言われています。
お酒のアルコール(エタノール)は、肝臓でが分解されて、アセトアルデヒドが生じます。
アセトアルデヒドの傾向は、小難しい選択肢が多用されますが、解答に決定的な選択肢は「カンタン」なケースが多いです。
たとえば、「誤りを選べ」の問題で、「アセトアルデヒドは、水・アルコールに溶けない」などという、明らかに「×」の選択肢が紛れ込んでいる、ってな次第です。
先に述べた、基本的な性質をがっちり押さえておけば、まあ「1点」です。
なお、「特殊引火物の定義」を憶えておくと、“何かと”問題が解きやすくなるので、「特殊引火物の分類の数字暗記(語呂つき)」も、併せて読んでおいてください。「ハット西」なんていう、くだらない語呂があります。
なお、勉強方法等は、「乙種4類の独学」を…、
独学向け教材については、「乙4のテキスト・問題集」をば、お目汚しください。
また、危険物取扱者について、適当かつ曖昧なことを、たとえば、「乙4合格後に取る資格」などを、ブログにまとめています。「危険物取扱者:ブログ記事」をばお目汚しください。
| カテゴリー: 資格こもごも | Tags: 危険物・乙種, 危険物・乙4‐性消, 危険物・乙4‐性消:特殊引火物 | 2017年3月23日 11:47 AM |
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特殊引火物の「二硫化炭素」は、これまた、頻出論点です。
ジエチルエーテルと並んで、いの一に憶えないといけない危険物です。
細かい数字や性質がほぼ出るので、最優先して勉強しましょう。
あまり出ない第3や第4石油類、動植物油類に一生懸命になる前に、ド頻出の「二硫化炭素」です。
昨今の本試験で、特に問われている“トレンド論点”は、「発火点が90度」で、一番憶えておくべき論点です。
二硫化炭素は、後述するように、とても特徴のある危険物で、“出題者が実に問題にしやすい危険物=こんなに簡単に問題が作れちゃって、しかも、受験生を落とせちゃうなんて、二硫化炭素って便利だ的な危険物”となっています。
先の「発火点90度」は、その際たるもので、まず、“引火点”や“沸点”といった、紛らわしいものと並行して出題することで、知識問題兼ひっかけ問題を、いくらでも繰り出すことができます。
そして、「発火点90度」は、乙4危険物の中で「最も低い」ので、問題が作りやすいのです。
たとえば、「ガソリンの発火点は、二硫化炭素より低い」といった風に、「危険物名+二硫化炭素+発火点」で、いくらでも受験生を惑わせられる問題が作れてしまいます。
応用的な問題も可能で、たとえば、「灯油の発火点は40度である」といった風に問題が作れます。(解説すると、二硫化炭素の発火点は、乙4の中で最も低い90度である→反対にいうと、乙4危険物で最も低い発火点は90度→発火点が40度という危険物はない→×)
また、いうまでもなく、「発火点90度」は、保管方法が悪いと自然発火するわけですから、実務上でも取り扱いが危険なため、実務の観点からも出題する、といった寸法です。
二硫化炭素がテーマの問題はもとより、他の危険物の問題でも、選択肢の1つとして、頻繁に「発火点90度」は顔を見せる、ド頻出論点となっています。
二硫化炭素の勉強では、「発火点」という文言と、「90度」という数字を、ガチで暗記しておきます。兎にも角にも、「発火点90度」だけは丸暗記です。
「比重」と「水に溶けない」と「保管」と「有毒」が、二硫化炭素でド定番論点です。
これら4点は、バラバラで憶えるのではなく、“4すくみ”的に、それぞれを関連付けて憶えます。
二硫化炭素の比重は1以上で、水に沈む。
二硫化炭素は、水に溶けない。
二硫化炭素は有毒で、蒸気が特に有毒。
二硫化炭素は、水を張って保存(水中保存・水没貯蔵)。
言うなれば、二硫化炭素は蒸気が有毒だ→水に沈むし水に溶けない→したらば、水中に保管すれば、二硫化炭素は沈んで蒸気が出なくていいじゃん的な次第です。
1つ憶えたら、4つも憶えられるので、ぜひとも、上記のような“4すくみ”で憶えましょう。
最後に、「燃焼範囲」が出ます。
「二硫化炭素」の「燃焼範囲」は、乙4危険物の中でも、トップクラスの広さです。
本試験では、「軽油の燃焼範囲は、二硫化炭素より広い。」などと、しれっと出題されます。
特殊引火物の燃焼範囲は、乙4の中でも、“ケタ違い”に広いです。
いうまでもなく、二硫化炭素も“広い”です。
具体的な数字は憶えなくてもいいですが、選択肢に惑わされないよう、「二硫化炭素の燃焼範囲は広い。特殊引火物も広い。」と憶えます。
二硫化炭素は、先述したように「水に溶けない」危険物ですが、「有機溶剤系には溶ける」危険物です。
「有機溶剤に溶ける」は、「有機溶剤に溶ける危険物の横断まとめ」にまとめているので、ご一読をば。
次に、二硫化炭素は、燃えると有毒な「二酸化硫黄(SO2亜硫酸ガス)」が発生します。
当該有毒系は、「乙4危険物の有毒・有害(腐食・凍傷・やけど)の横断まとめ」にまとめています。
そして、「青い炎」で燃えます。炎色反応も最近では出ているので、押さえておいて損はありません。
さて、二硫化炭素で要注意なのは、「色」と「臭い」です。ま、以下は、ざっと読むに留めておいてください。
ふつう、危険物の色や臭いは「1つ」なのですが、二硫化炭素は、「2通り」あるので注意が必要です。
二硫化炭素は、“純粋なものは無色透明で無臭”です。
ただし、“通常は、淡黄色で不快臭”があります。
二硫化炭素は、有機溶剤として用いられるので、一般的には、何かしらが溶け込んでいるケースが多いです。
このため、出題者のミスなのか、意図的なものなのか、判別に迷う選択肢が散見されています。
たとえば、「二硫化炭素は、無色で無臭の危険物である」とかです。
先も言ったように、「純粋」なものなら「○」ですが、「通常・一般的」には、不快臭で淡黄色なので「×」となります。
要は、正解でもあるし、間違いでもあるわけです。非常に判断に迷います。
ですから、試験対策的には、二硫化炭素の「色」「におい」の問題に遭遇したら、丁寧に問題を読んでください。
明らかな間違い、たとえば、褐色であるとか卵の腐った臭いがするとかなら、即断で「×」ですが、先に述べたように、どうにも判別に迷うものなら、とりあえず『保留』しておいて、他の選択肢に活路を見出しましょう。
おおむね、他の選択肢がオーソドックスなもので、そこで、正誤が出せるようになっています。
二硫化炭素は、乙4危険物のなかでも、特徴がたくさんあるため、頻出危険物となっています。
何かしらの形で、試験には登場します。本試験で見ないことはないので、しっかり勉強しておきましょう。
なお、「特殊引火物の定義」を憶えておくと、“何かと”問題が解きやすくなるので、「特殊引火物の分類の数字暗記(語呂つき)」も、併せて読んでおいてください。「ハット西」なんていう、くだらない語呂があります。
なお、勉強方法等は、「乙種4類の独学」を…、
独学向け教材については、「乙4のテキスト・問題集」をば、お目汚しください。
また、危険物取扱者について、適当かつ曖昧なことを、たとえば、「乙4合格後に取る資格」などを、ブログにまとめています。「危険物取扱者:ブログ記事」をばお目汚しください。
| カテゴリー: 資格こもごも | Tags: 危険物・乙種, 危険物・乙4‐勉強, 危険物・乙4‐性消, 危険物・乙4‐性消:特殊引火物 | 2017年3月22日 1:54 PM |
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特殊引火物の筆頭「ジエチルエーテル」は、有数の頻出論点なので、しっかり勉強する必要があります。
反対に言うと、当該「ジエチルエーテル」が済んでいないなら、第3石油類や第4石油類など、あまり出ない危険物などうっちゃって、先に「ジエチルエーテル」に尽力すべし、という寸法です。
「ジエチルエーテル」は、独立した1問で出るのみならず、選択肢の1つとして、本当に顔を見せます。
細かい数字や特徴まで、きちんと憶えておきましょう。
昨今の本試験で、特に問われている“トレンド論点”は、「爆発性の過酸化物」と「容器」です。
この2点は、今後も出題が予想されるので、ジエチルエーテルでいの一に押さえておきます。
ジエチルエーテルは、日光に触れていたり空気と接触していたりすると、酸化されて「爆発性のある過酸化物」を生成します。つまり、「日光」と「空気」がダメ、といった次第です。
当該「日光・空気ダメ」は、乙4のみならず、乙1~6でもよく問われる定番論点(出題者が問題にしやすい論点)です。
当該生成過酸化物は、加熱・衝撃・摩擦で爆発することがあり、とても危険です。
「危険物取扱者」は“実務試験”でもあるので、「取扱い」に関することは、丁寧に見ておきましょう。
次に「容器」ですが、ジエチルエーテルには容器指定があります。
ジエチルエーテルの保管には、ガラス製、金属性、テフロン製(フッ素樹脂加工のこと、フライパンによくある)の容器を使います。プラスチック製・ゴム製の容器は侵食されるのでダメです。
当該容器も、ホント、よく出るようになっています。憶えておきましょう。
なお、乙4性消の「容器」論点については、「重合・保管・炎の色の横断まとめ」も、参考にしてみてください。特殊な保管をする危険物を横断してまとめています。
「ジエチルエーテル」の「燃焼範囲」は、乙4危険物の中でも、トップクラスの広さです。
本試験では、「軽油の燃焼範囲は、ジエチルエーテルより広い。」などと、しれっと出題されます。もちろん「×」です。
特殊引火物の燃焼範囲は、乙4危険物の中で、“ケタ違い”に広いです。いうまでもなく、ジエチルエーテルも“広い”です。
選択肢に惑わされないよう、「ジエチルエーテルの燃焼範囲は広い。特殊引火物も広い。」と憶えます。
ジエチルエーテルは、乙4危険物では数少ない「水にわずかに溶ける」危険物です。
当該論点は、そう出ませんが、「水に溶ける・溶けない」の問題で出てくることがあるので、押さえておいて損はありません。
次に、ジエチルエーテルは、「無色」です。
乙4危険物は、有色の方が珍しいので、「色横断まとめ」の方も読んでおいてください。
また、ジエチルエーテルは、「麻酔性」があってクラクラします。昔は、ジエチルエーテルが麻酔薬に使われていました。
最近の本試験は、危険物の用途、たとえば、エチレングリコールはエンジンの不凍液に使われるといった体の出題も増えているので、「ジエチルエーテル=麻酔性」は押さえておいて損はありません。
キャンキャンうるさい配偶者に、かがせるとよいでしょう。縄とむしろを忘れないでください。
最後に、ジエチルエーテルは、「静電気」を発生しやすい特徴があります。
が、ぶっちゃけ、「静電気」の論点は、気にする必要はないでしょう。おおむね、乙4危険物は電気の不良導体であり、静電気が発生しやすいので、“ふつう”に考えたら、ジエチルエーテルも「静電気が発生しやすい=キケン」と相なります。
以上が「ジエチルエーテル」が試験で狙われるポイントです。
なお、「特殊引火物の定義」を憶えておくと、“何かと”問題が解きやすくなるので、「特殊引火物の分類の数字暗記(語呂つき)」も、併せて読んでおいてください。「ハット西」なんていう、くだらない語呂があります。
なお、勉強方法等は、「乙種4類の独学」を…、
独学向け教材については、「乙4のテキスト・問題集」をば、お目汚しください。
また、危険物取扱者について、適当かつ曖昧なことを、たとえば、「乙4合格後に取る資格」などを、ブログにまとめています。「危険物取扱者:ブログ記事」をばお目汚しください。
| カテゴリー: 資格こもごも | Tags: 危険物・乙種, 危険物・乙4‐勉強, 危険物・乙4‐性消, 危険物・乙4‐性消:特殊引火物 | 2017年3月21日 10:30 AM |
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