宅地建物取引士(宅建)の勉強方法:法令上の制限‐宅地造成等規正法

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 宅建の試験科目「法令上の制限」の「土地区画整理法」の勉強方法を説述したページ。本試験の傾向や頻出論点(用語の定義、切土・盛土の各数字、各種届出)、それに応じた勉強方法を述べる。ポイントをまとめたノートへのリンクも併せて掲載している。

宅地造成等規正法 基本情報

 「コメント」でも述べているように、「1問」の出題で、難易度もやさしい部類です。

 よって、「1点」取らないといけない科目となっています。

傾向

 本試験問題は、ほぼ正誤問題です。

 よって、問題文の設定を気にする必要はありません。

 傾向ですが、出るところは、ほぼ決まっていて、ほぼほぼ頻出論点からの出題です。

 しかし、ちょこちょこと、他の論点からも出ます。

 よって、まずは、頻出論点に絞って勉強するも、同時並行的に、他の出る論点も、押さえることになります。

頻出論点1

 頻出論点は、まずもって、「用語の定義」です。

 「宅地」の定義が問われるのですが、「宅地造成等規正法」は、「宅地の造成を規制する法律」なのです。

 よって、道路とか農地を作る場合は、法律の適用がないわけで、当然、宅地造成等規正法上の届出は、無用と相なります。

 当該「用語定義」は、テキストの最初の方にあるので、見落とさないようにしてください。

 当該論点をマスターしていれば、即効で、選択肢の1~2個を判別できたりします。

頻出論点2

 次の頻出論点は、「切土・盛土の各数字」です。

 具体的に言えば、2mの壁とか、1mの崖とか、500平方メートルとかが問われます。

 当該論点の問題は、数字さえ憶えていれば解けるものがほとんどなので、テキストの数字をガチ暗記しておきましょう。

 例題を挙げると、「3mの壁が生じる切土の工事には、届出が要る」などが、よくある出題です。

 テキストの規定によると、「2mを超える壁が生じる切土工事には、届出が要る」ので、3mの切土なので、「○」と相なります。

 なお、テキストの「超える」という表現には、注意してください。

 先の例で言えば、「2mを超える壁が生じる切土工事には、届出が要る」わけですが、本試験では、ズバリ、「“2mの壁”の切土工事には、届出が要るか?」が問われるのです。

 「超える」ですので、「2m」は、含まれません。

 よって、届出は要らないです。

 届出が要る工事は、極端に言えば、切土が「2.1m」以降のときです。

 出題者は、このあたりの閾値をよくよく狙ってくるので、具体的な数字で、把握しておきましょう。

 参考:以下・以上・未満・超える

頻出論点3

 そして、「工事等の届出」が、出ます。

 「届出」は、「法令上の制限」の他の法律でも、“出ることには出る”のですが、頻出とは言えません。

 しかし、「宅地造成等規正法」では、なぜだか、「届出」が頻出論点となっていて、ガチで憶えておく必要があります。

 試験に出る届出は、「3つ」あって、挙げると…、

 ・造成工事規制区域の指定の際、既に工事を行っている造成主・・・指定があった日から21日以内に届出

 ・一定の擁壁等の除却工事を行おうとする者・・・着手する日の14日前までに届出

 ・宅地以外の土地を宅地に転用した者・・・転用した日から14日以内に届出

 …となっています。

 テキストの該当ページには、これ見よがしに、赤丸なりを施しておきましょう。

 当該届出ですが、「ひっかけ」問題がよく出ます。

 例を挙げましょう。

 先の届出は、「宅地造成等規正法」上の届出なわけですから、適用があるのは、「宅地造成工事規制区域“内”」です。

 よって、「宅地造成工事規制区域“外”」であれば、法の適用がないので、届出は無用となります。

 よくある「ひっかけ」に、「宅地造成工事規制区域“外”の区域で、宅地以外の土地を宅地に転用した者は、その転用した日から14日以内に届出する必要がある」という、出題があります。

 「×」です。

 届出義務が生じるのは、法の適用のある「宅地造成工事規制区域“内”」です。

 本試験では、「内」と「外」に注意してください。

 また、よくある「ひっかけ」に、「起算日」があります。

 たとえば、「一定の除却工事を行おうとする者は、その“工事の日から14日以内に届出”」などと出たり…、

 「宅地以外の土地を宅地に転用した者は、“その転用の日の14日前までに届出”」などと、出題されます。

 2つとも、「×」です。

 それぞれ、絶妙に、「起算日」がいじられています。

 除却工事は、工事の日の14日前に届出が必要です。

 宅地転用の届出は、転用してから14日以内です。

 このあたり、受験生が間違えやすいので、出題者は輪を掛けて出題してきます。

 1字1句、キッチリと押えておきましょう。

頻出以外

 本試験では、選択肢の1つ~2つは、頻出論点以外から出ることが多いです。

 挙げると、「宅地の保全義務」、「勧告」、「改善命令」などが問われています。

 内容的には、常識的なものも多く、難しくはありません。

 頻出論点が済んだら、過去問に出たところを中心に、テキストを精読しておきましょう。

勉強方法

 勉強方法ですが、知識問題ばかりなので、オーソドックスなものとなります。

 テキスト精読、過去問演習、予想問題集・模試問題集での問題演習に、頻出論点の「数字」をガチ暗記していれば、穏当に「1点」です。

 参考:宅建:予想問題集・模試問題集レビュー

 また、ポイントをまとめたノートもあります。以下の…、

 ・宅地造成等規正法‐用語定義:宅地と宅地造成

 ・宅地造成等規正法‐宅地造成の数字は、語呂で暗記

 ・宅地造成等規正法‐届出(指定、除却工事、転用)

 …も、参考にしてみてください。

まとめ

 「宅地造成等規正法」は、基本的に頻出論点を中心に、オーソドックスな勉強をします。

 頻出論点以外も、しばしば登場するので、テキストを精読して、キッチリ押さえます。

 テキストの分量は少ないし、そう難しくもないので、ぜんぜんいけると思います。

 対策は即可能なので、他の重要科目が遅れ気味なら、「後回し」にしてもいいでしょう。

 言うまでもないですが、「捨て問」は、厳禁です。

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