第2種電気工事士(2電工)の筆記試験の難化予想

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 現状の第2種電気工事士(2電工)は、従来の傾向が続いているが、「難化」が資格試験のブームであり、2電工が「難化」しないとはいえない。そこで、2電工の筆記試験の「難化」を予想する。本ページで述べるように試験問題が変わることが予想されるが、一口で言えば、「従来の勉強をしっかりしておけば恐るるに足らず」。

「難化」とは?

 資格試験の「難化」とは、別に、出題者の意地悪ではなく、テキストすらまともに読んでこない「不良受験生」を駆逐(デストロイ)するために、行われます。

 

 質の悪い受験生を合格させないための『措置』が、試験の「難化」という現象です。

 後述するように、「難化」とは、まっとうな受験生までも、落とすものではありません。

 「難化」によって、難易度は多少上がっても、しっかり勉強した人なら、まず合格できるので、いたずらに不安を抱かないでください。(後述。)

筆記の「難化」当否

 昨今の資格試験は、危険物の乙4や宅建をはじめ、「難化」がブームとなっていて、多くの試験で試験問題が難しくなっています。

 2電工は、この時点では、「難化」していません。従来の出題が続いています。

 しかし、2電工の筆記は、定番の出題が多かったり、過去問の使い回しが多かったりで、「難化する試験」の様相を、色濃く兼ね備えています。

 2電工の筆記は、難化の可能性は高いといわざるを得ず、いつ傾向が変わってもおかしくない状態です。

 ですから、今後の受験生は、「筆記試験が、いつ難化してもいいように、備えておく」のが賢明です。

 以下、試験業界によくある「難化の手法」を、2電工の筆記に当てはめて、見ていきたいと思います。

 なお、技能試験の難化については「第2種電気工事士(2電工)の技能試験の難化予想」をば、ご高覧ください。

難化の手法-「いくつ?」と「組み合わせは?」が最有力

 ところで、「難化」といっても、唐突に、試験問題が、高度化・複雑化するわけではありません。

 つまり、電気理論の比重が増えたりとか、計算問題ばかりになるとか、法令・規則のクソのような細かい数字・語句が問われたりとか、そういったことは、あまりないのです。

 「難化」したとはいえ、試験問題そのものは、「従来のまんま」なのです。

 ただ、「問い方・設問・答え方」に変化をつけてくるのが、当世の「難化の手法」です。

 当該手法とは、「いくつ?」と「組み合わせは?」の2つです。

 当該2手法は、「従来の出題を採りつつも、“お手軽”に試験問題を難しくできる」とあって、宅建やらで大いに採用されています。

 当該2手法で、どれほど試験問題が凶悪化するかを、H28年度の筆記を例に、見ていきましょう。

「いくつ?」での難化予想ー例:H28上期‐第28問

 設問が、「正解(誤り)はどれ?」から、「いくつ?」になるだけで、試験問題は、激烈に手ごわくなります。

 たとえば、最近の平成28年(2016年度)の上期試験の第28問です。

 定番中の定番問題「免状の書き換え」で、誰もが点を取るところです。

 

 「誤っているものは“どれ?”」ですので、答えは「ハ」です。

 言うまでもありませんが、2電工の免状には、「住所」が表記されていません。

 ですから、住所が変わったからといっても、免状の効力には影響がない→書き換えの必要なし、ってな寸法です。

 

「いくつ?」で難化すると…

 当該問題が、「正解はいくつ?」で難しくなるとどうなるでしょうか?

 問題文は、以下のように変化します。

 「電気工事士の義務または制限について、誤っているものはいくつあるか?

 で、解答で選ぶ選択肢は、「イ.1つ」「ロ.2つ」「ハ.3つ」「二.4つ」となる、ってな次第です。

 設問は同じで、かつ、問題の趣旨が同じでも、このような「問われ方」をすると、極端に難しくなることがお分かりいただけるかと思います。

 「どれ?」なら、定番の選択肢「住所は書き換えない」さえ、おぼろげでも頭に入っていれば、正解できて貴重な1点が拾えたのです。

 しかし、「いくつ?」で問われると、残る選択肢の1つ1つを、正しく判別できないと、正解できません。

 かつては、1つの選択肢が頭に入っていれば1点でしたが、「いくつ?」で難化すると、全選択肢の4つすべてを知っていないと、1点が取れなくなる、という塩梅です。

 以前の4倍は勉強しないと点が取れなくなる手法、それが、「いくつ?」による難化です。

「組み合わせは?」での難化予想ー例:H28上期‐第11問

 次に挙げる例は、平成28年(2016年度)の上期試験の第11問です。

 

 これまた定番の出題「工具シリーズ」ですが、「問われ方」が異なれば、劇的に難しくなります。

 答えは、ご存知のように、「ハ.金属管工事とクリックボール」です。

 当該選択肢「クリックボールで金属管の内面取り」は、過去問では超頻出であり、従来の設問では、誰もが点の取れる問題に仕上がっています。

 さて、設問の「適切なものは?」が、「適切なものは組み合わせは?」に変化したとしましょう。

「組み合わせは?」で難化すると…

 設問が変われば、答えの選択肢も応じて変わります。たとえば、「イ・ロ・ハ」とか「イ・ハ」、「ハ」、「なし」などと変わることでしょう。

 …途端に、かなり難しくなりました。

 正解は、先も述べたように「ハ」の1つだけですが、上記選択肢群で、単独の「ハ」を選べる人は少数です。

 「組み合わせは?」の難化の妙は、「組み合わせ」と、正解が複数あることを“匂わせながら”、選択肢には、「単独」を入れることで、受験生を大いに惑わせることができる点です。

 「組み合わせは?」の問題は、各選択肢ごとの正解な知識はもとより、心の割り切りや踏ん切りまでもが要求され、実に手ごわい問題に“化ける”のであります。

 ノーマルな問い方「正解はどれ?」なら、簡単に答えられても、「正解の組み合わせは?」となると、格段に正解率は落ちる、出題者側から言うと、「落とすことができる」のであります。

筆記の難化予想まとめ

 以上、実際の試験問題を使って、設問が「どれ?」から、「いくつ?」「組み合わせは?」に変わるだけで、難儀になるのを見てみました。

 2電工の筆記が難化するとしたら、こんな出題になる可能性があるという次第で、ずさんで荒い試験勉強だと、途端に苦戦します。

 2電工は、年に1度しか受けられず、落ちて1年待つのはとても長いです。「油断大敵」で試験勉強に臨むのが賢明だといわざるを得ません。

 しっかり勉強して、難化を乗り切ってください。

 まあ、とはいえども、そう「難化」を恐れる必要もありません。

 注意事項ですが、「すべて問題が、このページで述べたように難しくなる」ことは、限りなくゼロに近いので、安心してください。

 2電工の筆記は、実務試験の側面が強く、また、「配線図」の配点も大きいので、難化はごく一部の、法令や電気工事等々の科目で起きる“限定的なもの”と思われます。

 当然、従来の問題も残っているので、難化する数としては、3~5問くらいでしょう。

 また、「難化」したとしても、出題者は、従来型の試験勉強である『テキストをしっかり読む・過去問を繰り返しておく』をしていれば、「合格点」は確保できるように、難易度を調整している“きらい”があります。

 一番最初に述べたように、試験の難化とは、不良受験生の駆逐(ANTI-GOOD destroyer)です。ですから、“不良じゃない、まっとうな受験生”であれば、恐れる必要はない、ってな塩梅です。

 よほどの事情がない限り、「試験の難化→合格者大減少→阿鼻叫喚」となるわけではないので、難化をいたずらに不安に思わず、目の前の教材の消化に勤めてください。

 なお、技能試験の難化については「第2種電気工事士(2電工)の技能試験の難化予想」をば、ご高覧ください。

第2種電気工事士のこまごましたもの

 第2種電気工事士に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。興味のある方は、「第2種電気工事士:ブログ記事」をばご参考ください。

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