平成30年4月 二級ボイラー技士の公式過去問の、第27問目の解説。本問は、流動層燃焼方式を問う問題です。漢字だけ見ると難しそうですが、問われる内容は、そうではありません。テキストを精読していれば、穏当に取れます。
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本問のレベルは「ふつう」です。
本問の答えは、「こちら(番号のみ)」です。
「流動層燃焼方式」は、石炭の燃焼方式です。
穴の空いた金属板(多孔板・分散板)の上に、砕いた石炭や石灰、砂を入れて、下から空気を送って、石炭等を流動させながら燃やす方式です。
テキストには、構造の画像があるので、それで、仕組みを確かめておきましょう。
現在では、ガス炊きボイラーが主流ですが、今でも、流動層燃焼方式があります。それらが完全になくなるまでは、出題されるはずです。
選択肢1の「低質な燃料でも使用できる。」ですが、正しい記述です。
砕いた石炭を使用するので、空気が混じりやすく、燃焼効率がいいです。
んなもんで、選択肢の言うように、「低質な燃料でも使用可」です。
よって、当該選択肢は、「○」となります。
選択肢2の「層内に石灰石を送入することにより、炉内脱硫ができる。」ですが、正しい記述です。
先も言ったように、「流動層燃焼方式」では、石灰石も使用します。当該石灰と硫黄とが反応するので、炉内脱硫が可能です。テキストで確認しておきましょう。
よって、当該選択肢は、「○」となります。
選択肢3の「層内での伝熱性能が良いので、ボイラーの伝熱面積を小さくできる。」ですが、正しい記述です。
「流動層燃焼方式」は、熱伝導率が高いので、選択肢のいうように「伝熱面積を小さく」が可能です。
よって、当該選択肢は、「○」となります。
選択肢4の「低温燃焼のため、NOxの発生が多い。」ですが、誤った記述です。
正しくは、「NOxの発生が“少ない”」です。
700~900度の低温燃焼なので、NOxが抑えられます。
よって、当該選択肢は、「×」となります。
なお、先に見たように、石灰石による「炉内脱硫」が可能なので、「SOxの発生も少ない」です。併せて憶えておきましょう。
選択肢5の「微粉炭バーナ燃焼方式に比べて石炭粒径が大きく、粉砕動力を軽減できる。」ですが、正しい記述です。
「微粉炭バーナ燃焼方式」は、「微粉炭」とあるように、粉状まで石炭を砕きます。
対して、「流動層燃焼方式」では、1~5mmの粒子状に石炭を砕きます。
「流動層燃焼方式」では、石炭を粉にしなくていいので、その分だけ、砕く労力が少ないってな寸法です。
よって、当該選択肢は、「○」となります。
本問は、「誤っているものはどれか?」です。
正解:4
本問以外の問題は、以下のリンク先にあります。
通勤・通学中にどうぞ。
1問:熱・蒸気・・・「ふつう」
2問:ボイラー効率・・・「ふつう」
3問:貫流ボイラー・・・「ふつう」
4問:計測器・・・「ふつう」
5問:空気予熱器・・・「ふつう」
6問:給水系統装置・・・「ふつう」
7問:炉筒煙管ボイラー・・・「ふつう」
8問:鏡板・・・「ふつう」
9問:水位検出器・・・「難」
10問:自動制御用機器・・・「ふつう」
11問:ボイラー水の吹出・・・「ふつう」。
12問:燃料油用遮断弁・・・「難」
13問:ボイラー水位・・・「ふつう」
14問:キャリオーバ・・・「ふつう」
15問:スートブロー・・・「ふつう」。
16問:ボイラー清缶剤・・・「ふつう」
17問:酸洗浄・・・「ふつう」。
18問:水管理・・・「ふつう」
19問:点火前点検・・・「やや難」
20問:単純軟化法・・・「ふつう」
21問:引火点・・・「ふつう」
22問:重油・・・「ふつう」。
23問:石炭・・・「ふつう」
24問:重油加熱・・・「ふつう」
25問:気体燃料・・・「ふつう」
26問:低温腐食抑制・・・「ふつう」
27問:流動層燃焼方式・・・「ふつう」
28問:大気汚染物質・・・「ふつう」
29問:通風・・・「ふつう」
30問:ガンタイプオイルバーナ・・・「ふつう」
31問:伝熱面積・・・「ふつう」
32問:変更届・・・「ふつう」
33問:使用再開検査・・・「ふつう」
34問:鋳鉄製ボイラー規制・・・「ふつう」
35問:鋼製ボイラー・・・「やや難」
36問:設置規制・・・「ふつう」
37問:付属品管理・・・「ふつう」
38問:定期自主検査・・・「ふつう」
39問:水面測定装置・・・「ふつう」
40問:掃除・修繕・・・「ふつう」
独学向けの教材については「教材レビュー」にその詳細を述べています。
ま、読むのがメンドウな人は…、
過去問は、「詳解2級ボイラー技士過去6回問題集」を使い、
そして、テキストは、本格版の「一発合格! これならわかる2級ボイラー技士試験 テキスト&問題集」か、簡易版の「いちばんわかりやすい!2級ボイラー技士合格テキスト」を使用します。
わたしが再度、試験を受けるとしたら、上記の教材で勉強します。攻守揃い踏みで、鉄板合格です。
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二級ボイラー技士に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。興味のある方は、「二級ボイラー技士:ブログ記事」をばご参考ください。
ところで、二級ボイラー技士と相性のよい資格に、「危険物取扱者 乙種4類」があります。
二ボ合格後の取得資格に、狙うといいと思います。二ボと乙4の2つ持ちは、かなり多いです。
乙4の勉強方法等は、「乙4の独学」を一読ください。
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