平成30年4月 二級ボイラー技士の公式過去問の、第26問目の解説。本問は、低温腐食抑制を問う問題です。よく出る論点です。テキストを精読していれば解けるので、テキストを何回も読んでおきましょう。難易度は「ふつう」です。
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本問のレベルは、「ふつう」です。
本問の答えは、「こちら(番号のみ)」です。
「低温腐食」とは、重油中の硫黄の燃焼が原因で起きるトラブルです。
硫黄が燃えると、当該硫黄が溶けて、硫酸蒸気が発生します。んで、この蒸気が露点以下になると、凝縮して硫酸と化し、ボイラーの金属面を腐食する、ってな寸法です。
次に、低温腐食が起きやすいところは、「エコノマイザ(節炭器)」や「空気予熱器」です。
なお、「露天(ろてん)」とは、「大気中の水蒸気が冷却して露を結び始める時の温度」を言います。有体に言えば、水滴になる温度です
選択肢1の「硫黄分の少ない重油を選択する。」ですが、正しい記述です。
先に見たように、「低温腐食」は、「硫黄」が原因で発生します。
んなもんで、選択肢の言うように、「硫黄分の少ない重油」を使えば、その分だけ、硫黄の発生が減るので、低温腐食を抑えることができます。
よって、当該選択肢は、「○」となります。
選択肢2の「燃焼ガス中の酸素濃度を下げ、燃焼ガスの露点を下げる。」ですが、正しい記述です。
低温腐食を抑えるには、「燃焼ガスの露点を下げる」ことです。
よって、当該選択肢は、「○」となります。
なお、「重油に添加剤を使用することで、燃焼ガスの露点を下げる」という選択肢でもよく出るので、「低温腐食・・・露点を下げる」とガチ暗記です。
選択肢3の「給水温度を下げて、エコノマイザの伝熱面の温度を低く保つ。」ですが、誤った記述です。
正しくは、「エコノマイザの伝熱面の温度を“高く”保つ」です。
エコノマイザの伝熱面の温度が、燃焼ガスの露点を下回らないようにする措置です。
エコノマイザのほうが熱ければ、燃焼ガスは凝縮(結露)しません。
よって、当該選択肢は、「×」となります。
先に見たように、エコノマイザ(節炭器)は、低温腐食の起きるところです。憶えておきましょう。
選択肢4の「蒸気式空気予熱器を用いて、ガス式空気予熱器の伝熱面の温度が低くなり過ぎないようにする。」ですが、正しい記述です。
何やらクタクタ書かれていますが、その通りなので、テキストで確認しておきましょう。
よく出る選択肢なので、「空気予熱器の伝熱面の温度が低くなり過ぎないようにする=暖めておく」と、そのまま頭に入れておきましょう。
よって、当該選択肢は、「○」となります。
先に見たように、空気予熱器は、低温腐食の起きるところです。憶えておきましょう。
選択肢5の「燃焼室及び煙道への空気漏入を防止し、煙道ガスの温度の低下を防ぐ。」ですが、正しい記述です。
空気が入ると熱が奪われるので、それだけ、燃焼ガスが冷えてしまいます。冷えると、結露しやすくなります。
んなもんで、選択肢の言うように、「燃焼室及び煙道への空気漏入を防止」して、温度低下を防ぎます。
よって、当該選択肢は、「○」となります。
本問は、「誤っているものはどれか?」です。
正解:3
本問以外の問題は、以下のリンク先にあります。
通勤・通学中にどうぞ。
1問:熱・蒸気・・・「ふつう」
2問:ボイラー効率・・・「ふつう」
3問:貫流ボイラー・・・「ふつう」
4問:計測器・・・「ふつう」
5問:空気予熱器・・・「ふつう」
6問:給水系統装置・・・「ふつう」
7問:炉筒煙管ボイラー・・・「ふつう」
8問:鏡板・・・「ふつう」
9問:水位検出器・・・「難」
10問:自動制御用機器・・・「ふつう」
11問:ボイラー水の吹出・・・「ふつう」。
12問:燃料油用遮断弁・・・「難」
13問:ボイラー水位・・・「ふつう」
14問:キャリオーバ・・・「ふつう」
15問:スートブロー・・・「ふつう」。
16問:ボイラー清缶剤・・・「ふつう」
17問:酸洗浄・・・「ふつう」。
18問:水管理・・・「ふつう」
19問:点火前点検・・・「やや難」
20問:単純軟化法・・・「ふつう」
21問:引火点・・・「ふつう」
22問:重油・・・「ふつう」。
23問:石炭・・・「ふつう」
24問:重油加熱・・・「ふつう」
25問:気体燃料・・・「ふつう」
26問:低温腐食抑制・・・「ふつう」
27問:流動層燃焼方式・・・「ふつう」
28問:大気汚染物質・・・「ふつう」
29問:通風・・・「ふつう」
30問:ガンタイプオイルバーナ・・・「ふつう」
31問:伝熱面積・・・「ふつう」
32問:変更届・・・「ふつう」
33問:使用再開検査・・・「ふつう」
34問:鋳鉄製ボイラー規制・・・「ふつう」
35問:鋼製ボイラー・・・「やや難」
36問:設置規制・・・「ふつう」
37問:付属品管理・・・「ふつう」
38問:定期自主検査・・・「ふつう」
39問:水面測定装置・・・「ふつう」
40問:掃除・修繕・・・「ふつう」
独学向けの教材については「教材レビュー」にその詳細を述べています。
ま、読むのがメンドウな人は…、
過去問は、「詳解2級ボイラー技士過去6回問題集」を使い、
そして、テキストは、本格版の「一発合格! これならわかる2級ボイラー技士試験 テキスト&問題集」か、簡易版の「いちばんわかりやすい!2級ボイラー技士合格テキスト」を使用します。
わたしが再度、試験を受けるとしたら、上記の教材で勉強します。攻守揃い踏みで、鉄板合格です。
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二級ボイラー技士に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。興味のある方は、「二級ボイラー技士:ブログ記事」をばご参考ください。
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二ボ合格後の取得資格に、狙うといいと思います。二ボと乙4の2つ持ちは、かなり多いです。
乙4の勉強方法等は、「乙4の独学」を一読ください。
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