23問‐平成30年4月 二ボ公式過去問解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 平成30年4月 二級ボイラー技士の公式過去問の、第23問目の解説。本問は、石炭の問題です。石炭を使うボイラーはまだあるため、当該石炭が出題されることがあります。問題自体はカンタンなので、テキストで押えておきましょう。難しくはありません。

23問‐石炭

 

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 本問のレベルは「ふつう」です。

 本問の答えは、「こちら(番号のみ)」です。

選択肢1

 選択肢1の「石炭に含まれる固定炭素は、石炭化度の進んだものほど少なく、揮発分が放出された後に「おき」として残る。」ですが、誤った記述です。

 「石炭化度」とは、別名「炭化度」で、石炭成分の炭素の割合を言います。

 炭化度が高いほど、炭素が多く含まれています。

 んで、選択肢ですが、「逆」です。

 正しくは、「石炭に含まれる固定炭素は、石炭化度の進んだものほど多く」です。

 よって、当該選択肢は、「×」となります。

 なお、後半部分の「おき」云々は、正しい記述です。

選択肢2

 選択肢2の「石炭に含まれる揮発分は、石炭化度の進んだものほど少ない。」ですが、正しい記述です。

 石炭化度とは、先に見たように、炭素の含有割合です。

 「石炭化度の進んだもの」は、それだけ、炭素がたくさん含まれているわけで、その分だけ、揮発分が少なくなっています。

 よって、当該選択肢は、「○」となります。

選択肢3

 選択肢3の「石炭に含まれる灰分が多くなると、燃焼に悪影響を及ぼす。」ですが、正しい記述です。

 灰分が多いと、空気との接触し難くなりますから、そら、燃え難くなりますわな。

 よって、当該選択肢は、「○」となります。

選択肢4

 選択肢4の「石炭の燃料比は、石炭化度の進んだものほど大きい。」ですが、 正しい記述です。

 「燃料比」という見慣れぬ用語に戸惑わないようにしましょう。

 なんとなく、「炭素と揮発成分の比」くらいに、推定できるかと思います。

 よって、当該選択肢は、「○」となります。

選択肢5

 選択肢5の「石炭の単位質量当たりの発熱量は、一般に石炭化度の進んだものほど大きい。」ですが、正しい記述です。

 先の「石炭化度(炭化度)」と重複しますが、石炭化度とは、炭素の含有割合です。炭素が多いほど、よく燃えます。よく燃えるのですから、発熱量も大きくなります。

 よって、当該選択肢は、「○」となります。

答え

 設問は、「誤っているものはどれか?」です。

 答え:1

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過去問その他の問題

 本問以外の問題は、以下のリンク先にあります。

 通勤・通学中にどうぞ。

構造10問

 1問:熱・蒸気・・・「ふつう」

 2問:ボイラー効率・・・「ふつう」

 3問:貫流ボイラー・・・「ふつう」

 4問:計測器・・・「ふつう」

 5問:空気予熱器・・・「ふつう」

 6問:給水系統装置・・・「ふつう」

 7問:炉筒煙管ボイラー・・・「ふつう」

 8問:鏡板・・・「ふつう」

 9問:水位検出器・・・「難」

 10問:自動制御用機器・・・「ふつう」

取扱10問

 11問:ボイラー水の吹出・・・「ふつう」。

 12問:燃料油用遮断弁・・・「難」

 13問:ボイラー水位・・・「ふつう」

 14問:キャリオーバ・・・「ふつう」

 15問:スートブロー・・・「ふつう」。

 16問:ボイラー清缶剤・・・「ふつう」

 17問:酸洗浄・・・「ふつう」。

 18問:水管理・・・「ふつう」

 19問:点火前点検・・・「やや難」

 20問:単純軟化法・・・「ふつう」

燃料・燃焼10問

 21問:引火点・・・「ふつう」

 22問:重油・・・「ふつう」。

 23問:石炭・・・「ふつう」

 24問:重油加熱・・・「ふつう」

 25問:気体燃料・・・「ふつう」

 26問:低温腐食抑制・・・「ふつう」

 27問:流動層燃焼方式・・・「ふつう」

 28問:大気汚染物質・・・「ふつう」

 29問:通風・・・「ふつう」

 30問:ガンタイプオイルバーナ・・・「ふつう」

法令10問

 31問:伝熱面積・・・「ふつう」

 32問:変更届・・・「ふつう」

 33問:使用再開検査・・・「ふつう」

 34問:鋳鉄製ボイラー規制・・・「ふつう」

 35問:鋼製ボイラー・・・「やや難」

 36問:設置規制・・・「ふつう」

 37問:付属品管理・・・「ふつう」

 38問:定期自主検査・・・「ふつう」

 39問:水面測定装置・・・「ふつう」

 40問:掃除・修繕・・・「ふつう」

独学向け教材

 独学向けの教材については「教材レビュー」にその詳細を述べています。

 ま、読むのがメンドウな人は…、

 過去問は、「詳解2級ボイラー技士過去6回問題集」を使い、

 そして、テキストは、本格版の「一発合格! これならわかる2級ボイラー技士試験 テキスト&問題集」か、簡易版の「いちばんわかりやすい!2級ボイラー技士合格テキスト」を使用します。

 わたしが再度、試験を受けるとしたら、上記の教材で勉強します。攻守揃い踏みで、鉄板合格です。

PDF過去問の閲覧

 

 PDFの閲覧は、スマホだと画面が小さくて見難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。

 本格的な“過去問演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないです。

 手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。

 他のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDF過去問の閲覧も可能で、費用対効果が秀逸です。

 サブ機として、試験後も活躍するはずです。

 amazon参考‐Fire HD

ボイラの後は、乙4で

 乙4とは、「危険物取扱者 乙種4類」のことです。

 お馴染みの油炊きボイラーでは、「重油」を使います。

 「重油」の補充等の際、乙4があると“立ち合い”ができることから、「2ボ」と「乙4」とは、実に、相性のよい資格となっています。

 昨今では、油炊きボイラーが減っているとはいえ、まだまだ数があります。2ボと乙4があれば、とりあえず仕事があって、食いっぱぐれはないので、2ボ合格後は、「乙4」取得を目指してください。

 試験勉強等については、「乙種4類の独学」と、「乙4のテキスト・問題集を参考にしてください。

二級ボイラー技士のこまごましたもの

 二級ボイラー技士と相性のよい資格に、「危険物取扱者 乙種4類」があります。

 二ボ合格後の取得資格に、ピックアップしておくとよいでしょう。勉強方法等は、「乙4 独学前編:重要試験情報」や「乙4 独学後編:勉強方法」を一読ください。

 二級ボイラー技士に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。興味のある方は、「二級ボイラー技士:ブログ記事」をばご参考ください。

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