1問‐平成30年4月 二ボ公式過去問解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 第1問目の解説。第1問は、「熱・蒸気」の論点で、ほぼ毎年、第1問目で登場する定番論点となっています。問いはシンプルなので、確実に取れるように語句・用語を押えておきます。暗記や憶え方、まとめページへのリンクも。

1問

 

 (クリックして拡大。)

 本問のレベルは「ふつう」です。

 二級ボイラー技士の定番中の定番問題です。

 後述する『画像』を憶えれば、「1点」です。

 本問の答えは、「こちら(番号のみ)」です。

解説

 問題文には、比エンタルピがどうのこうの述べられていますが、本問は、下の画像を暗記するだけです。

 

 解答に必要なのは、赤文字のところです。(とはいえ、この画像の全ての語句は、たとえば、飽和温度とか飽和水とか飽和蒸気は、よく狙われるので、暗記必須です。)

A

 問題文の「飽和水の比エンタルピは、飽和水1kgの【A】であり…」のところから見ていきます。

 まず、「比エンタルピ」ですが、簡単に言えば、「熱量」のことで、1kgの水・蒸気などの全熱量を指します。

 んで、「飽和水」ですが、「沸騰点に達した水」のことをいいます。

 「沸騰点」までに加えられる熱量は、「顕熱」です。

 よって、【A】は、「顕熱」となります。

 もう、この時点で、答えは出ていますが、【B】も見てみます。

B

 問題文の「・・・飽和蒸気の比エンタルピはその飽和水の【A】に【B】を加えた値・・・」ですが、先の画像を見れば、即解です。

 「沸騰点(飽和温度)」までに加えられる熱量は、「顕熱」です。

 「沸騰点(飽和温度)」以降に加えられる熱量は、「潜熱」です。

 こうした次第で、【B】は、「潜熱」となります。

 なお、当該潜熱は、すべて飽和水を蒸発させるための費やされます。

 潜熱に顕熱が加わって、「飽和蒸気」が発生するってな塩梅です。

 あと、語句を正確に覚えておきましょう。「潜熱=蒸発熱」です。

 二級ボイラー技士試験では、結構、「別名」や「またの名を」を出題してくるので、先の「潜熱(蒸発熱)」のように、括弧書きが出てきたら、丁寧に押えます。

ワンポイント

 二級ボイラー技士の試験勉強では、「深追い」が厳禁です。突き詰めようとすればするほど、落ちます。

 当該顕熱・潜熱ですが、深く追求せず・・・、

 「飽和水・・・顕熱

 「飽和蒸気・・・潜熱+顕熱

 …といった感じで憶えておけば、それで事が済みます。

 深く追求するのは、ざっくりやって、点数が取れるようになってからでも遅くありません。

 まずは、点が取れるようになりましょう。

答え

 設問は、「正しいものの組み合わせはどれか?」です。

 よって、選択肢5となります。

 正解:5

 次の問題へ。

過去問その他の問題

 本問以外の問題は、以下のリンク先にあります。

 通勤・通学中にどうぞ。

構造10問

 1問:熱・蒸気・・・「ふつう」

 2問:ボイラー効率・・・「ふつう」

 3問:貫流ボイラー・・・「ふつう」

 4問:計測器・・・「ふつう」

 5問:空気予熱器・・・「ふつう」

 6問:給水系統装置・・・「ふつう」

 7問:炉筒煙管ボイラー・・・「ふつう」

 8問:鏡板・・・「ふつう」

 9問:水位検出器・・・「難」

 10問:自動制御用機器・・・「ふつう」

取扱10問

 11問:ボイラー水の吹出・・・「ふつう」。

 12問:燃料油用遮断弁・・・「難」

 13問:ボイラー水位・・・「ふつう」

 14問:キャリオーバ・・・「ふつう」

 15問:スートブロー・・・「ふつう」。

 16問:ボイラー清缶剤・・・「ふつう」

 17問:酸洗浄・・・「ふつう」。

 18問:水管理・・・「ふつう」

 19問:点火前点検・・・「やや難」

 20問:単純軟化法・・・「ふつう」

燃料・燃焼10問

 21問:引火点・・・「ふつう」

 22問:重油・・・「ふつう」。

 23問:石炭・・・「ふつう」

 24問:重油加熱・・・「ふつう」

 25問:気体燃料・・・「ふつう」

 26問:低温腐食抑制・・・「ふつう」

 27問:流動層燃焼方式・・・「ふつう」

 28問:大気汚染物質・・・「ふつう」

 29問:通風・・・「ふつう」

 30問:ガンタイプオイルバーナ・・・「ふつう」

法令10問

 31問:伝熱面積・・・「ふつう」

 32問:変更届・・・「ふつう」

 33問:使用再開検査・・・「ふつう」

 34問:鋳鉄製ボイラー規制・・・「ふつう」

 35問:鋼製ボイラー・・・「やや難」

 36問:設置規制・・・「ふつう」

 37問:付属品管理・・・「ふつう」

 38問:定期自主検査・・・「ふつう」

 39問:水面測定装置・・・「ふつう」

 40問:掃除・修繕・・・「ふつう」

独学向け教材

 独学向けの教材については「教材レビュー」にその詳細を述べています。

 ま、読むのがメンドウな人は…、

 過去問は、「詳解2級ボイラー技士過去6回問題集」を使い、

 そして、テキストは、本格版の「一発合格! これならわかる2級ボイラー技士試験 テキスト&問題集」か、簡易版の「いちばんわかりやすい!2級ボイラー技士合格テキスト」を使用します。

 わたしが再度、試験を受けるとしたら、上記の教材で勉強します。攻守揃い踏みで、鉄板合格です。

PDF過去問の閲覧

 

 PDFの閲覧は、スマホだと画面が小さくて見難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。

 本格的な“過去問演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないです。

 手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。

 他のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDF過去問の閲覧も可能で、費用対効果が秀逸です。

 サブ機として、試験後も活躍するはずです。

 amazon参考‐Fire HD

ボイラの後は、乙4で

 乙4とは、「危険物取扱者 乙種4類」のことです。

 お馴染みの油炊きボイラーでは、「重油」を使います。

 「重油」の補充等の際、乙4があると“立ち合い”ができることから、「2ボ」と「乙4」とは、実に、相性のよい資格となっています。

 昨今では、油炊きボイラーが減っているとはいえ、まだまだ数があります。2ボと乙4があれば、とりあえず仕事があって、食いっぱぐれはないので、2ボ合格後は、「乙4」取得を目指してください。

 試験勉強等については、「乙種4類の独学」と、「乙4のテキスト・問題集を参考にしてください。

二級ボイラー技士のこまごましたもの

 二級ボイラー技士と相性のよい資格に、「危険物取扱者 乙種4類」があります。

 二ボ合格後の取得資格に、ピックアップしておくとよいでしょう。勉強方法等は、「乙4 独学前編:重要試験情報」や「乙4 独学後編:勉強方法」を一読ください。

 二級ボイラー技士に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。興味のある方は、「二級ボイラー技士:ブログ記事」をばご参考ください。

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