独学でススメ-読むだけで独学合格できるかもしれない、適当なヒントとTips

乙4危険物の有毒・有害(腐食・凍傷・やけど)の横断まとめ‐危険物取扱者 乙種4類(乙4)の性消

乙4危険物には有毒・有害(腐食する・凍傷になる・やけどの症状が出る)なものがあり、当該論点は、選択肢に多用されています。

憶えておくと、選択肢の判別に有用です。

ただ、逐語的にやると面倒なので、「品名(特殊引火物とかアルコール類とか第1石油類とか)」ごとに区分して憶えると、記憶のノリがいいです。

以下にまとめているので、通勤や通学時の時間つぶしに利用してください。

特殊引火物の有毒・有害

特殊引火物では、いの一番に「二硫化炭素」です。

二硫化炭素は、配偶者に劣らぬほど厄介な危険物で、まず蒸気が有毒です。

しかも、燃えると有毒な「二酸化硫黄(亜硫酸ガス、SO2」が発生するに加え、発火点は「90度」と、危険この上ありません。

有毒・有害を押さえるなら、まずは、二硫化炭素から、です。

次に、「酸化プロピレン」ですが、これは「保険」程度でいいでしょう。

酸化プロピレンは、蒸気が有毒で、皮膚に付着すると「凍傷」に似た状態になります。

第1石油類の有毒・有害

第1石油類の有毒筆頭は「ベンゼン」です。

当該ベンゼンの「有毒」は、トルエンと比較して憶えます。

シンナー(thinner:薄め液)等の有機溶剤は、毒性の強いベンゼンではなく、毒性の低いトルエンが使われています。

本試験では、こうした実務事情を反映して、ベンゼンとトルエンのうち、どちらが強い毒性かを問う出題が多いです。

典型的な問題は、「トルエンの方が、ベンゼンより毒性が強い」です。

当然「×」です。

毒性が強いのは「ベンゼン」で、低いのが「トルエン」です。

まずもって、「ベンゼン有毒・強毒」を、先に憶えましょう。

次に、第1石油類では、「ピリジン」も有毒です。

当該ピリジンは、「悪臭」があるので、「ピリッとしたジンは、臭くて有毒」くらいに憶えるといいでしょう。

なお、最近のトレンドでは、「ガソリン‐蒸気を吸うと頭痛がする。皮膚に触れると炎症する」といった、実務を反映した選択肢が登場しています。

セルフスタンドが盛況の昨今、ガソリンについては、憶えていて損はないです。

アルコール類の有毒・有害

アルコール類で有毒なのは、「メタノール(メチルアルコール)」です。

当該メタノールを服用すると、失明したり死に到ったりします。

「失明→目が散る」から、「“目散る”アルコール」と、よく言われていました。

ちなみに、「エタノール」、つまり「エチルアルコール」は有害ではなく、わたしたちお馴染みの「お酒」です。

なお、ソ連時代のある工場では、消毒薬として「エタノール」を使っていたのですが、あまりに減りが多かったので、代わりに「メタノール」を使ったところ、入院する工員が激増したそうです。

第2石油類の有毒・有害

第2石油類は、シンプルに憶えられます。

有毒・有害なのは、「第2石油類の水溶性危険物」だけだからです。

つまり、「酢酸(氷酢酸)」、「プロピオン酸」、「アクリル酸」が有毒・有害ってな次第です。

これらは、腐食性が強く、皮膚に触れるとやけどし、蒸気を吸い込むと粘膜が炎症を起こします。

水溶性危険物の覚え方は、「水溶性危険物は語呂+ぐりぐりで憶える」を参考にしてみてください。

第3石油類の有毒・有害

第3石油類の有毒野郎の筆頭は、「クレオソート油」です。

クレオソート油は、木材の防腐剤や防虫剤で使われたり、カーボンブラックの原料になったりします。

防腐・防虫といった用途から「有毒」と憶えるとよいでしょう。

クレオソート油は発がん性が強く、また、経口投与すると死に到ることもあるほど、有毒です。

クレオソート油は、「コールタール」からできます。

いちど、「コールタール」で画像検索すると、ああ、こいつは有毒っぽいな、という実感をもてるでしょう。

参考:グーグル画像検索:コールタール

ちなみに、クレオソート油には、「木(もく)クレオソート」と称される別物があり、これは有害ではなく、正露丸の成分の1つです。一般教養として。

次に、第3石油類で有毒なのは、「ニトロベンゼン」です。

本体のみならず、蒸気も有毒です。

昨今では、「毒性」の横断問題が散見されるようになったので、チェックしておきましょう。

燃えると危険な1-ブタノール

さて、乙4危険物の有毒・有害は、「そのまま」で危険でしたが、1つだけ、「燃えると危険な危険物」があります。

それが、第2石油類の「1-ブタノール」です。

「1-ブタノール」は、加熱や燃焼により、「腐食性のある有毒ガス」が生じます。

数少ない「燃えると危険」な危険物です。あまり出ませんが、余力があるなら、憶えておきましょう。

まとめ

乙4も、難化傾向にあり、「有毒・有害」も、出るようになりました。

本ページを利用して、横断的に、学習しておきましょう。

なお、勉強方法等は、「乙種4類の独学」を…、

独学向け教材については、「乙4のテキスト・問題集」をば、お目汚しください。

また、危険物取扱者について、適当かつ曖昧なことを、たとえば、「乙4合格後に取る資格」などを、ブログにまとめています。「危険物取扱者:ブログ記事」をばお目汚しください。

他の類の危険物が絡んでくる問題‐危険物取扱者 乙種4類(乙4)の性消

乙4性消のトレンドとして、『他の類の危険物』が絡んでくる問題が増加しています。

ド頻出というわけではありませんが、出題が増えているので、念のため、押さえておいてよい論点です。

大半の論点が終わったら、または、配偶者と絡みたくないときは、本ページをご利用ください。

ガソリン

一口で言うと、「ガソリンは、第1類危険物と第6類危険物と混ぜない」です。

第1類危険物とは「酸化性固体」でした。第6類危険物は「酸化性液体」でした。

ガソリンとこれら1類・6類を混合すると、酸化で発熱、発火、爆発する恐れがあるほか、「爆発性の過酸化物」が生じて危険です。

元より危ないガソリンに、わざわざ燃焼の1要素の「酸素」を供給すんな、ってな次第です。

同様の趣旨で、「灯油」「軽油」も1類・6類と混ぜてはいけません。

また、補足ですが、第1類危険物(酸化性固体)と第6類危険物(酸化性液体)も、『可燃物や有機物』と混ぜてはいけません。

アセトン

アセトンは、第6類危険物の過酸化水素や硝酸と混ぜてはいけません。

酸化作用で発火する恐れがあります。

アセトンは、身近にある危険物で、男性はプラモデルの接着剤に、女性はマニキュアの除光液に使われています。

なお、過酸化水素は、別名オキシドールで、消毒液なので家にあってもおかしくありません。(まあ、硝酸はないでしょうが。)

出題の背景としては、知らず知らずアセトンを混ぜてしまって、発火・火災が起きたのでは?と考えています。

危険物取扱者試験は、実務試験でもあるので、最近の火災事情を試験問題に反映させてきます。

先述したように、「アセトン」は、模型の接着剤・マニキュア取りと身近にあるので、教養としても、憶えておいて損はないかと思います。子供に、それ、危険物だから気をつけろよ、というと威厳を少しは保てるでしょう。

参考:paアセトンリムーバー・・・「アセトン100%使用の通常より強力な除光液」とのことです。

参考:タミヤ セメント ( 六角ビン ) ・・・アセトン、ちょっとだけ入ってます。

メタノール・エタノール

メタノール・エタノールが、第1類危険物の「三酸化クロム」と接触すると、激しく反応して発火する可能性があります。

先述したように、第1類危険物は「酸化性固体」です。

ガソリン、灯油、軽油同様に、火災の危険性の高いアルコール類に、酸素を供給すんな、といった次第です。

まあ、出るとしたら選択肢の1つとして、ストレートに、「エタノールが、三酸化クロムと接触すると、激しく反応して発火する」くらいの出題だと思います。

いうなれば、受験生を、(な、何?さ、三酸化クロムだと?!なんだそりゃ?)と、煙に撒くくらいの選択肢に使われる、といった寸法です。

「三酸化クロム」の当否を問う問題は、たとえば、「エタノールは、重クロム酸アンモニウムと接触すると、激しく反応して発火する」といった難しい出題は、出ることはないでしょう。乙4にはそぐわないからで、試験で出るとしたら乙1試験です。

ま、メタノール・エタノールが頻出危険物であることから、押さえとして、第1類危険物「三酸化クロム」と混ぜたらダメ、と頭の片隅に置いておきましょう。

トルエン

トルエンは、「濃硝酸」と反応すると、「第5類のトリニトロトルエンが生成」するという選択肢は、時折、顔を見せます。

ド頻出ではありませんが、頭に残しておきましょう。

なお、「トリニトロトルエン」は、おなじみ「TNT火薬」の主成分です。

…いうまでもなく、「TNT」とは「トリニトロトルエン:tri-nitro-toluene」の略であります。

他類が絡んでくる問題は、ざっとこの程度です。

なお、勉強方法等は、「乙種4類の独学」を…、

独学向け教材については、「乙4のテキスト・問題集」をば、お目汚しください。

また、危険物取扱者について、適当かつ曖昧なことを、たとえば、「乙4合格後に取る資格」などを、ブログにまとめています。「危険物取扱者:ブログ記事」をばお目汚しください。

水にわずかに溶ける危険物のまとめ‐危険物取扱者 乙種4類(乙4)の性消

乙4の性消では、おおむね「水に溶ける」か「水に溶けない」かが問われます。

しかし、難化した昨今では、当該2論点に加えて、「水にわずかに溶ける」も選択肢に登場するようになりました。

“まったく水に溶けないわけじゃない”といった次第で、なかなかに難敵です。

ま、言うほど出るわけじゃないので、「押さえ」として、暇な時や、家に帰ると配偶者と二人っきりになってゾッとする時に、目を通してください。

まあ、当該論点はすぐ終わります。

エチル系の一言で8割終わり

「水にわずかに溶ける」危険物ですが、ジエチルエーテル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、1-ブタノールの4つとなっています。

憶え方ですが、タイトルどおり、「エチル系」の一言で、8割を憶えることができます。

つまり…、

ジ“エチル”エーテル

酢酸“エチル”

メチル“エチル”ケトン

…というように、危険物の名称に“エチル”があると、「水にわずかに溶ける」と憶えるといった次第です。

残る、第2石油類の「1‐ブタノール」ですが、「ブタは水にわずかに溶ける」などと、意味不明の語呂で憶えてしまいます。

さて、これらの危険物は、問題の文言に注意しなくてはいけません。

「水にわずかに溶ける」のです。

たとえば、「ジエチルエーテルは、水に溶けない」とあれば「×」です。

たとえば、「酢酸エチルは、水に“よく”溶ける」とあれば「×」です。

たとえば、「1-ブタノールは、水に溶ける」とあれば、「○」です。

先の危険物は、水に“わずかに溶ける”です。

「溶けない」では、一応溶ける以上、間違いですし、「よく溶ける」では、言うほど溶けないのですから、これまた誤りと相なります。

「水に溶けることには溶ける」ので、問題文を慎重に読んでください。

本試験では、「○○は、水に可溶である」などと出題されています。

こうした次第で、本試験では“ひっかけ”的に用いられる論点なので、注意深く選択肢を読んでいってください。

酢酸エチルに注意

敢えての、注意です。

「酢酸エチル」には、「酢酸」の文言があるんで、意識して憶えてください。

というのも、「水に溶ける危険物」には、「酢酸」と「氷酢酸」があるからです。

同じ「酢酸」という文言があるため、「酢酸エチル」も水に溶ける風に考えがちです。

しかし、先述したように「水に“わずか”に溶ける」なので、注意してください。

まあ、強いての注意です。

なお、「水に溶ける」論点は、「水溶性危険物は語呂+ぐりぐりで憶える」を参考にしてみてください。

また、同趣旨ですが、ド定番論点の「水溶性液体用泡消火器の語呂」も、おさらいしておきましょう。

なお、勉強方法等は、「乙種4類の独学」を…、

独学向け教材については、「乙4のテキスト・問題集」をば、お目汚しください。

また、危険物取扱者について、適当かつ曖昧なことを、たとえば、「乙4合格後に取る資格」などを、ブログにまとめています。「危険物取扱者:ブログ記事」をばお目汚しください。