独学でススメ-読むだけで独学合格できるかもしれない、適当なヒントとTips

登録販売者の公式のPDF過去問を解く3つの理由

結論から言うと、PDF過去問を解く理由は、最終得点を格段に上げることができるからです。

おおむね「5点」くらいは、最終得点の底上げが可能です。

最終得点を「100点前後」くらいにまで上げて、“絶対安全圏で合格したい”方は、ぜひともPDF過去問を解いてください。

以下、公式過去問を解く理由を、3つ挙げていきます。

理由1:誰でも点数が上がる‐使い回し問題

PDF過去問を解く最大の理由は、登録販売者試験には、「問題の使い回し」が“そこそこ”あるからです。
たとえば、旧大阪府試験の「殺虫剤」の出題なのですが、下の画像はH27年度の問題で…、

んで、下の画像がわたしが受けたときの、H29の問題冊子です。

ほとんど同じ内容の問題が出ています。問題番号すら同じですね。

まあ、最近の試験では、ここまで露骨ではありませんが、問いがほぼ一緒、答えもほぼ一緒で、即答できる問題は、“そこそこ”あります。

こういう問題は、正直、問題演習さえしておけば、誰だって正解できます。

また、問題の「使い回し」があるなら、選択肢の「使い回し」もあるので、PDF過去問を解くだけで、即答可能な選択肢が増えて、点数の可能性がぐっと上がります。

理由2:頭の体力づくり

PDF過去問を解く理由ですが、切実なのが、「頭の体力づくり」です。

本試験は、「120問」出題されるのですが、午前試験「60問」で、午後試験「60問」の構成です。

解答時間は、午前・午後ともに、「2時間」です。

つまりは、「60問」を「2時間」で解くわけですが、慣れてないと、かなり疲れて、頭がぼんやりします。

本試験では、一問一問を解く実力だけでは、ダメです。一気に60問を解くことのできる、頭の体力が必要となります。

最初のうちは、60問を解くのが一苦労かと思いますが、過去3年分を解けば、かなり頭の体力も付いてきます。

PDF過去問をガシガシ解いて、こう言うと変ですが、“本試験で息切れのしない”頭の体力を作り上げておきましょう。

なお、「登録販売者の独学」でも述べてますが、受験予定地のPDF過去問で足りなくなってきたら、模試的に使える「奈良県試験」で、過去問演習をしてください。

理由3:傾向把握

受験予定地のPDF過去問を解く最後の理由は、「傾向の把握ができる」ことです。

最近の試験では、テキストのどの記述・論点からも出題されるようになっているため、以前のような如実な「傾向」というものはありません。

また、以前は、各県(各ブロック)で、試験問題がそこそこ違っていましたが、最近では、大差のないものに“平準化”されています。

しかし、それでも、直近試験の傾向がどうなのかは、知っておくべきです。直前期での復習に、とても有効だからです。

ある特定の論点が難しくなっているなら、そこを念入りに読み込んでおかねばなりません。

たとえば、「法規」の「薬機法第1条」の穴埋め問題です。以前の試験では「出てない」語句がドンドコ出るようになっているので、これまで以上に、テキストの文言に当たっておかねばなりません。

たとえば、令和5年度から、「適正使用」の「添付文書」が格段に難しくなっています。よって、テキストを精読しないと大きな失点となります。

また、(こんなん出ないだろー)と思っていたところが、意外に、本試験で問われるようになるのです。

たとえば、「適正使用」の「企業からの副作用等の報告」などは、初出題時は、奇問珍問の扱いでガチの「捨て問」でしたが、今では、定番問題と化しているので、優先してやるべき論点となっています。

PDF過去問を解いていくと、やるべき対象が格段に見えてきます。

PDF過去問は、情報収集のためでもあるのです。

「捨て問」づくりも

PDF過去問で傾向を掴むと、変な言い方ですが、「自信をもって、捨て問を作る」ことが可能となります。

登録販売者試験は、5科目もあり、面倒で苦手な論点も、当然あることでしょう。

しかし、試験の出る出ないの凹凸を把握していれば、(あまり出てないし、もういっか、捨てよう)とか、(この論点は捨てて、他の論点で点を確保しよう)といった決断もしやすくなります。

たとえば、「適正使用」の「相談すること」の論点ですが、出題数が3問程度なら、完全に捨ててしまい、「使用しない」のだけに尽力すれば失点は押さえられます。

そのほか、「法規」では、クソみたいなリスト問題が出るのですが、いちいちこんなリストまでやっとれんといった次第で、あまり出てないものは捨てる、ってな次第です。

PDF過去問を解いてみて、苦手・嫌・面倒な論点を捨てても、致命的な失点にはならないことがわかっていれば、ざっくり「捨て問」にしてしまい、その余力を、頻出論点に充てることが可能です。

補足理由1:マークシート対策

PDF過去問を解く補足的な理由ですが、マークシート対策です。

登録販売者試験は、「120問」も解答することになるので、マークシートに慣れてなかったり、試験的なものから離れていたりすると、「マークミス(記入ミス)」をします。

また、登録販売者試験は、「正しい組み合わせはどれか?」という出題形式が多いため、最終解答の「選抜ミス」が“かなり”起きます。

本試験では、マークミスの1つや2つは、間違いなく生じると仮定して、対策を練っておくべきです。わたしのような試験慣れした人間でも、登録販売者では、マークミスがあって、見直し時に修正したくらいです。

PDF過去問を解く際は、実物のマークシートで解答して、マークシート慣れしておくべきです。

とりわけ、問題を飛ばしたときに、ちゃんと、マークを1問空けて解答できるか、疑似体験しておきましょう。

過去問演習の時点で、(あ、ホント、これ、間違えるわ)という体験をしておけば、本試験では、如実に、マークミスを減らすことができます。

補足理由2:時間配分チェック

次に、「時間配分チェック」がPDF過去問を解く理由です。

本試験の「60問」の解答時間は、「2時間」です。(午前試験:2時間、午後試験:2時間です。)

PDF過去問を解く際は、必ず時間を計って、時間内に解けるかどうか、チェックしてください。

スピードも実力のうちです。

1問1問は解けても、60問を解くのに時間のかかる人がおられますが、ぶっちゃけ、単に実力が「ない」だけです。

実力があれば、2時間どころか、1時間強で「60問」を解くことができます。

時間内に解けない人は、「どこでもたついているか」を調べて、当該科目なり論点なりの復習を行ってください。

最後に‐PDF過去問は、やはり解くべき

PDF過去問ですが、まずもって、解けなくても・できなくても、気を落とさないでください。

過去問演習は、単なる「実力チェック」でしかありません。これから、いくらでも挽回できます。シッカリ復習していきましょう。

ちなみに、過去3回分のPDF過去問で、コンスタントに90~100点取っていれば、本試験でも、穏当に合格点が取れます。まず受かります。

対して、合格点の84点前後なら、危ういです。間違えた問題を徹底復習してください。

どうにも苦手な問題は、その解き方と答えとを、丸暗記してください。これだけでも、全然違います。

資格試験の鉄則は、「過去問に出たことは、甘く見てはいけない」です。

登録販売者も、資格試験である以上は、PDF過去問をやはり“解くべき”です。

登録販売者 公式過去問 VS 市販問題集

登録販売者試験では、過去問が公式で無料公開されているので、(市販の問題集・過去問題集なんて要らないんじゃない?、テキストだけで行けるんじゃない?)と、お考えの人もおられるかと思います。

しかし、それは、“完全な過ち”です。

ごぞんじのように、登録販売者では、過去の試験問題がPDF形式で一般公開されています。もちろん、利用は無料です。

当該公式のPDF過去問は、試験主催者の都道府県のホームページより、ダウンロードできます。

「登録販売者 ○○県 過去問」などと検索すれば、該当ページに辿り着くはずです。

当該公式過去問ですが、結論から言うと、「テキストから、一足飛びにPDF過去問に進むのは、実力の点で実に厳しい」ので、「市販の過去問題集等を買ってきて、ワンクッション置くのがベスト」、といった次第です。

公式のPDF過去問

公式で試験問題は、PDF形式で公開されています。

しかし、当該公式のPDF過去問は、問題と解答だけで構成されており、解説は一切ありません。

このため、過去の試験問題を解くことはできても、その後の復習や確認作業に、膨大な時間と手間を食います。

多少の素養がない限り、テキストから公式のPDF過去問に進んでも、素人には、敷居が高すぎて、時間と手間がかかり過ぎるのです。

わたしの勉強実例

わたしの試験勉強のケースですが、「テキストと過去問題集を、2~3回繰り返して、公式のPDF過去問に着手した」のです。

当方、大阪府の受験でしたが、最初に大阪府のPDF過去問を解いたときは、おおむね「100点」は取れていました。

言うなれば、「100点」はコンスタントに取れる実力が付いていた、といった次第です。

しかし、です。

試験は「120点」が満点です。「100点」取れているといっても、「20点の20問」は落としているわけです。

ほいで、正解しても、「???」とか「アレレ」となった問いも、おおむね「20問」くらいはあるものです。

んなもんで、「100点」取れているとは言っても、『復習や確認作業は、40問くらい』しなくてはならない勘定になりました。

さて、当該復習・確認作業ですが、合格レベルにある人間でも、「40問」となると、べらぼうな時間と手間を食うのです。

1問の復習・確認作業でさえ、5分は、余裕でかかります。

これが、「40問」でしたので、だいたい「200分」の「3時間強」は、復習・確認作業となりました。

本試験120問を解くのに、だいたい「1.5時間」くらいでした。しかし、復習・確認作業は、2倍強の時間がかかった、といった次第です。

合格レベルの実力が備わっていても、公式の過去問の復習・確認作業には、かなりの時間を食うのです。

実力未分化の人が、序盤に、公式のPDF過去問に手を付けた場合、どのくらい時間がかかるかは、想像しなくても分かるかと思います。

1年分を解くのに日が暮れるどころか、月を跨ぐことでしょう。

実は、わたしも、「公式にPDF過去問があるから、過去問題集なんて要らないんでないの?」と考えていた口の1人です。

しかし、PDFの過去問を、1~2問試しに解いてみたところ、それは『無理』であることが、瞬時に分かった次第で、その日に、過去問題集を買いに本屋に向かった、という寸法です。

みんな考えることは同じです。

多くの人が、公式のPDF過去問に挫折して、市販の過去問を買いに行っているはずです。

「テキスト」と「公式PDF過去問」の間に、『過去問題集』を挟むほうが、余計な時間も手間もストレスもかかりません。

効率は、お金で買えます。

独学では、教材にお金を惜しんではいけません。おとなしく過去問題集を買うのが賢明です。

参考:登録販売者の教材レビュー

まとめ

まとめると、『公式のPDF過去問は、解説が付いてないので、序盤・中盤では、実力的にキツイ。んなもんで、過去問題集で問題演習をして実力を養う。その後で、公式のPDF過去問に手を付ける』ってな寸法です。

思い出してください。登録販売者の受験料は「13,000円」強と、数ある資格試験の中でも、衝撃的な価格です。わたしは、受験料を見て、腰が抜けました。

過去問題集の2千円前後の支出は、再受験のリスクを考えれば、支払う価値はあります。“手間賃”と考えておきましょう。

登録販売者 漢方処方製剤の最低限の勉強‐「体力に関らず」

本ページでは、漢方処方製剤の虚実のうち、「体力に関わらず」をまとめています。

「体力充実」と「比較的体力があり」系統のものは、「こちら」です。

体力に関わらず

「体力に関わらず」系統の漢方処方製剤は、以下の8つがあります。

芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)

甘草湯(かんぞうとう)

桔梗湯(ききょうとう)

駆風解毒散(くふうげどくさん)

駆風解毒湯(くふうげどくとう)

響声破笛丸(きょうせいはてきがん)

大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)

猪苓湯(ちょれいとう)

んなもんで、問題文にて、「体力中等度」とか「体力虚弱」とあるのに、上記6つが選択肢にあった場合、速攻で、その選択肢を消去できる、といった寸法です。

また、反対に、問題文に「体力に関わらず」とあれば、これらの製剤を選択すればよい、ってな塩梅です。

漢方処方製剤の選択肢の判別のキーとなるので、ぜひとも、憶えてしまいましょう。

憶え方1・・・3つ

さて、上記「8つ」の漢方処方製剤ですが、そのうち「3つ」は、カンタンに憶えられます。

その憶え方とは…、

名称に、“甘草”とあれば、体力に関わらず

…です。

先に見た、「芍薬甘草湯」と、「甘草湯」と、「大黄甘草湯」には、名称に「甘草」とあります。

当該甘草を関連付けて、「名称に、“甘草”とあれば、体力に関わらず」と憶えるってな次第です。

なお、「甘草」という文言が入るのは、先の3つの漢方処方製剤だけです。

よって、(他に甘草が入る漢方処方製剤はないの?)という、後顧がありません。

甘草とあれば体力に関わらず」と、安心して憶えてください。

なお、注意事項ですが、「構成生薬」の「カンゾウ」ではないので、取り違えないでください。

「カンゾウ入り」ではありません。「名称中に甘草」です。

憶え方2・・・2つ

次の憶え方ですが、「駆風解毒散(くふうげどくさん)」と、「駆風解毒湯(くふうげどくとう)」です。

両者とも、「駆風」とあるので、個々で憶えます。

ところで、「駆風」ですが、これは、配偶者でお馴染みの「おなら(ガス)」のことです。

んなもんで、「体力に関わらず、おなら(駆風)する配偶者」くらいに、憶えるといいでしょう。

ちなみに、駆風解毒散の「散」ですが、これは、「粉末」の意味で、要は、「粉薬」です。

んで、駆風解毒湯の「湯」は、「煎じ薬」を意味します。

薬効は、両者とも同じで、いうなれば、「剤形」が異なる、ってな寸法です。

例題1

たとえば、上記の「関西広域連合 R2 第25問」です。

選択肢の「5」に「芍薬甘草湯」があります。

先に見たように、芍薬甘草湯は、「体力に関わらず」の漢方処方製剤です。

設問では、「体力中等度以下」のものを問うていますから、よって、選択肢5を即効で消去できるってな次第です。

これだけでも、正解率が「20%」から「25%」へ、「5%」も上昇します。

ちなみに、例題の答えは、「4」です。

例題2

上記問題は、「関西広域連合 R2 第32問」の選択肢dです。

「駆風解毒湯」が出題されており、体力規定が「体力に関わらず」となっているので、体力規定に間違いはないと、判断できます。

ちなみに、これは、「正しい」選択肢です。

例題3

上記問題は、「関西広域連合 R2 第35問」の選択肢Cです。

「大黄甘草湯」が出題されており、体力規定が「体力に関わらず」となっているので、体力規定に間違いはないと、判断できます。

ちなみに、これは、「正しい」選択肢です。

まとめ

以上、「体力に関わらず」の「虚実」のあるものをまとめました。

こんな風に、「体力に関わらず」の漢方処方製剤を憶えておくだけでも、そこそこの威力があります。

そんなに数はないので、通勤か通学時に何回も目を通して、憶えてしまいましょう。

ところで、「虚実」のうち、「体力充実」と「比較的体力があり」系統のものは、「「体力充実」と「比較的体力があり」」に、そして、特徴のある漢方処方製剤を「特徴系の漢方処方製剤」にまとめているので、併せてご覧ください。

試験勉強の詳細については「登録販売者の独学」を、独学向け教材については「登録販売者の教材レビュー」を参考をば。