独学でススメ-読むだけで独学合格できるかもしれない、適当なヒントとTips

登録販売者 漢方処方製剤の最低限の勉強‐「体力に関らず」

本ページでは、漢方処方製剤の虚実のうち、「体力に関わらず」をまとめています。

「体力充実」と「比較的体力があり」系統のものは、「こちら」です。

体力に関わらず

「体力に関わらず」系統の漢方処方製剤は、以下の8つがあります。

芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)

甘草湯(かんぞうとう)

桔梗湯(ききょうとう)

駆風解毒散(くふうげどくさん)

駆風解毒湯(くふうげどくとう)

響声破笛丸(きょうせいはてきがん)

大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)

猪苓湯(ちょれいとう)

んなもんで、問題文にて、「体力中等度」とか「体力虚弱」とあるのに、上記6つが選択肢にあった場合、速攻で、その選択肢を消去できる、といった寸法です。

また、反対に、問題文に「体力に関わらず」とあれば、これらの製剤を選択すればよい、ってな塩梅です。

漢方処方製剤の選択肢の判別のキーとなるので、ぜひとも、憶えてしまいましょう。

憶え方1・・・3つ

さて、上記「8つ」の漢方処方製剤ですが、そのうち「3つ」は、カンタンに憶えられます。

その憶え方とは…、

名称に、“甘草”とあれば、体力に関わらず

…です。

先に見た、「芍薬甘草湯」と、「甘草湯」と、「大黄甘草湯」には、名称に「甘草」とあります。

当該甘草を関連付けて、「名称に、“甘草”とあれば、体力に関わらず」と憶えるってな次第です。

なお、「甘草」という文言が入るのは、先の3つの漢方処方製剤だけです。

よって、(他に甘草が入る漢方処方製剤はないの?)という、後顧がありません。

甘草とあれば体力に関わらず」と、安心して憶えてください。

なお、注意事項ですが、「構成生薬」の「カンゾウ」ではないので、取り違えないでください。

「カンゾウ入り」ではありません。「名称中に甘草」です。

憶え方2・・・2つ

次の憶え方ですが、「駆風解毒散(くふうげどくさん)」と、「駆風解毒湯(くふうげどくとう)」です。

両者とも、「駆風」とあるので、個々で憶えます。

ところで、「駆風」ですが、これは、配偶者でお馴染みの「おなら(ガス)」のことです。

んなもんで、「体力に関わらず、おなら(駆風)する配偶者」くらいに、憶えるといいでしょう。

ちなみに、駆風解毒散の「散」ですが、これは、「粉末」の意味で、要は、「粉薬」です。

んで、駆風解毒湯の「湯」は、「煎じ薬」を意味します。

薬効は、両者とも同じで、いうなれば、「剤形」が異なる、ってな寸法です。

例題1

たとえば、上記の「関西広域連合 R2 第25問」です。

選択肢の「5」に「芍薬甘草湯」があります。

先に見たように、芍薬甘草湯は、「体力に関わらず」の漢方処方製剤です。

設問では、「体力中等度以下」のものを問うていますから、よって、選択肢5を即効で消去できるってな次第です。

これだけでも、正解率が「20%」から「25%」へ、「5%」も上昇します。

ちなみに、例題の答えは、「4」です。

例題2

上記問題は、「関西広域連合 R2 第32問」の選択肢dです。

「駆風解毒湯」が出題されており、体力規定が「体力に関わらず」となっているので、体力規定に間違いはないと、判断できます。

ちなみに、これは、「正しい」選択肢です。

例題3

上記問題は、「関西広域連合 R2 第35問」の選択肢Cです。

「大黄甘草湯」が出題されており、体力規定が「体力に関わらず」となっているので、体力規定に間違いはないと、判断できます。

ちなみに、これは、「正しい」選択肢です。

まとめ

以上、「体力に関わらず」の「虚実」のあるものをまとめました。

こんな風に、「体力に関わらず」の漢方処方製剤を憶えておくだけでも、そこそこの威力があります。

そんなに数はないので、通勤か通学時に何回も目を通して、憶えてしまいましょう。

ところで、「虚実」のうち、「体力充実」と「比較的体力があり」系統のものは、「「体力充実」と「比較的体力があり」」に、そして、特徴のある漢方処方製剤を「特徴系の漢方処方製剤」にまとめているので、併せてご覧ください。

試験勉強の詳細については「登録販売者の独学」を、独学向け教材については「登録販売者の教材レビュー」を参考をば。

登録販売者 漢方処方製剤の最低限の勉強‐「体力充実」と「比較的体力があり」

本ページでは、漢方処方製剤対策の「最低限の勉強」の1つとして、「しばり」が「体力充実」と「比較的体力があり」のものをまとめています。

5個」と、数が少ないので、まずは、これらあたりから、押えて行きましょう。

体力充実

「体力充実」系統の漢方処方製剤は、以下の3つがあります。

麻黄湯(まおうとう)

防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)

大柴胡湯(だいさいことう)

んなもんで、問題文にて、「体力中程度」とか「体力虚実で」とあった場合、上記3つの漢方処方製剤を、速攻で消去できる、といった寸法です。

また、反対に、問題文に「体力充実」とあれば、これらを選択肢から探せばいい、ってな塩梅です。

くだらない憶え方ですが、「大きなマーボーで、体力充実」くらいに、頭に入れるといいでしょう。

詳細ですが…、

・“大”きな・・・“大”柴胡湯

・“マ”ー・・・麻黄湯の“マ”

・“ボ”ー・・・防風通聖散の“ボ”

…といった寸法です。

マーボーですが、言うまでもなく、中華料理の「麻婆豆腐」です。

比較的体力があり

「比較的体力があり」の漢方処方製剤は、以下の2つがあります。

桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)

問題文で「体力中等度」とか「体力虚実で」とあるのに、選択肢に、先の2つの漢方処方製剤があった場合、速攻で消去できる、といった寸法です。

またまた、同様に、問題文に「比較的体力があり」とあれば、この2つの製剤のうちどちらかを選べばよい、といった寸法です。

これは、いい憶え方がないので、「警視、ブクブク、葛根貸せん!」くらいに、くだらない文言でブツブツ唱えてみてください。

例題1

例題です。たとえば…、

…といった出題がされたとします。

先に見たように、「体力充実」な漢方処方製剤は、麻黄湯、防風通聖散、大柴胡湯しかありません。

設問では、「体力充実」のものを問うていますから、即効で、選択肢の「1」と「2」と「5」を、消去できます。

これだけで、正解率が5分の1の「20%」から、2択の「50%」にまで、上昇しました。

さて、例題の答えは、「3」です。

体力充実」で、構成生薬が「カンゾウ・マオウ・ダイオウ」なのは、「防風通聖散」です。

以下、冗長ですが、解説を挙げると…、

「1」の「黄連解毒湯(おうれんげどくとう)」は、「体力中程度以上」で、カンゾウ以下の生薬は配合されていません。

「2」の「防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)」は、「体力中程度以下」で、カンゾウの配合です。

「4」の「大柴胡湯(だいさいことう)」は、「体力充実」で、ダイオウが配合されています。

「5」の「清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)」は、「体力中程度以上」で、カンゾウの配合です。
こんな次第で、「体力充実」の漢方処方製剤だけでも押さえておくと、選択肢の多くを、判別できるってな塩梅です。

例題2

次の例題は、「関西広域連合 R2 第22問」の選択肢Cです。

先に見たように、「体力充実」な漢方処方製剤は、麻黄湯、防風通聖散、大柴胡湯しかありません。

よって、当該選択肢は、即効で、「×」と判断できるってな次第です。

例題3

 

最後の例題で、「関西広域連合 R2 第41問」です。

先に見たように、「比較的体力があり」の漢方処方製剤は、「桂枝茯苓丸」と「葛根湯加川芎辛夷」の2つしかありません。

よって、選択肢「4」を、速攻で選べる、ってな次第です。

まとめ

以上、「体力充実」と「比較的体力があり」の「虚実」のあるものをまとめました。

これらだけでも、そこそこの威力があります。

3つと2つで、ぜんぶで「5つ」なので、通勤か通学時に押えられるかと思います。

ところで、「虚実」のうち、「体力に関らず」系統のものを、「登録販売者 漢方処方製剤の最低限の勉強‐「体力に関らず」」に、そして、特徴のある漢方処方製剤を「特徴系の漢方処方製剤」にまとめているので、併せてご覧ください。

試験勉強の詳細については「登録販売者の独学」を、独学向け教材については「登録販売者の教材レビュー」を参考をば。

登録販売者 漢方処方製剤の最低限の勉強‐「特徴系」

登録販売者の「第3章:主な医薬品とその作用(通称:医薬品)で、難解な論点は、「漢方処方製剤」です。

ぶっちゃけ言うと、『捨て問』ですが、ある程度の対策は可能です。

「漢方処方製剤」の本試験出題には、「以下の漢方処方製剤は何?」という問題が出ます。

たとえば…、

…といった問題です。

この種の問題では、「漢方処方製剤」の固有部分や特徴、憶えやすいものを押さえておくと、選択肢の判別に役立ちます。

点数可能性は、格段にアップするはずです。

「漢方処方製剤」のぜんぶを捨てるのは怖い人は、以下のまとめを参考にしてください。

なお、先の例題の答えは「4」です。

特徴系

固有の「特徴」を持つのは、以下の「漢方処方製剤」です。

小柴胡湯(しょうさいことう)・・・間質性肺炎。インターフェロン製剤避ける。

小青竜湯(しょうせいりゅうとう)・・・うすい水様の痰に“適す”

麦門冬湯(ばくもんどうとう)・・・水様痰の多い人には“不向き”

竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう)・・・こしけ(おりもの)

温経湯(うんけいとう)・・・こしけ(おりもの)

清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)・・・赤鼻(酒さ)

たとえば、問題文に「うすい水様の痰に効くうんぬん」を発見した時点で、答えは「小青竜湯」と相なる、といった寸法です。

また、逆に、問題文に「うすい水様の痰」がないのに、選択肢の主語が「小青竜湯」なら、その時点で当該選択肢を「×」と判断できる、ってな次第です。

これら独特の表記のある「漢方処方製剤」を覚えておけば、少しは、選択肢を判別できるはずです。

なお、「小青竜湯」ですが、「麦門冬湯」と比較して憶えるのがコツです。

小青竜湯は、うすい水様の痰に“適す”ですが、麦門冬湯は、水様痰の多い人には“不向き”となっています。

カンゾウを含む・含まない

本試験でよく出るのは、「カンゾウを含む漢方処方製剤はどれか?」とか「カンゾウを含まない漢方処方製剤はどれか?」といった問題です。

この場合、半分は「捨て問」ですが、とりあえず、以下のものは憶えておきましょう。

防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)・・・カンゾウ・マオウ・ダイオウを含む

半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)・・・カンゾウを含まない(※)

呉茱萸湯(ごしゅゆとう)・・・カンゾウを含まない(※)

「防風通聖散」は、カンゾウとマオウとダイオウの3大生薬を含む漢方処方製剤です。

「3つ」も入っているのは、当該「防風通聖散」だけなので、がっつり憶えておきましょう。

さて、次に、「カンゾウのあるなし」ですが、カンゾウを含まない漢方処方製剤は、先の2つ以外にもあります。

とはいえ、過去問での出題実績がある「半夏厚朴湯」と「呉茱萸湯」くらいを押えるのでよいかと思います。

気になる人だけ、さらに突っ込んで勉強してみてください。

1週間

「1週間くらい服用して症状が改善しない場合は使用せず、受診する」という表記があるのは、「酸棗仁湯(さんそうにんとう)」です。

当該「酸棗仁湯」の生薬「サンソウニン」は、「依存性」のある生薬なので、このような表記があるといった次第です。

生薬の問題と絡めて出ることもあるので、憶えておきましょう。

また、他にも「1週間」うんぬん規定がありますが、そこまでやってられないので、気になる人だけ追及してください。

憶えやすい系

“こじつけ”で覚えやすいのは…、

乙字湯(おつじとう)

茵蔯蒿湯(いんちんこうとう)

小建中湯(しょうけんちゅうとう)

…です。

「乙字湯」は、「痔」の漢方処方製剤です。

「乙字湯」→「おつ“じ”とう」→「じ」→「痔」

…もうおわかりですね。

「乙字湯」は「痔」の薬なので、問題で「風邪薬」の効能が書かれているのに、選択肢中に「乙字湯」があれば、即断で消去できる、ってな次第です。

次は、「茵蔯蒿湯」ですが、これは、「口内炎」の漢方処方製剤です。

「茵蔯蒿湯」→「いんちん“こう”とう」→「“こう”」→「口」

…もうおわかりでしょう。

「茵蔯蒿湯」の「こう」と、「口内炎」の「こう」を繋げて憶える、ってな塩梅です。

先の「乙字湯」同様に、問題のテーマが風邪薬なのに、選択肢中に「茵蔯蒿湯」があれば、即断にその選択肢を消去できる、ってな次第です。

さて、最後の「小建中湯」は、小児の「疳」の漢方処方製剤です。

「小建中湯」の読みは、「しょうけんちゅうとう」です。

んで、漢字とひらがなを、じっと見つめてください。

…「小さなケンちゃん」という文字が浮かんできました。

「小さなケンちゃん」の「疳」の薬といった感じで頭に入れてください。以外にスンナリ入ります。

んで、先の製剤と同じで、問題のテーマが風邪薬だったりするのに、選択肢に「小建中湯」があれば、それは「疳」の薬なので、即断で消去できる、ってな塩梅です。

まとめ

以上、「漢方処方製剤」の固有部分や特徴、憶えやすいものをまとめました。

最低限、このくらいを憶えておけば、選択肢の1~2つは判別できるかと思います。

なお、先述したように、「漢方処方製剤」は、時間がなければ『捨て問』か、「後回し」で構いません。

「漢方処方製剤」が全滅しても、カタカナ成分系の問題で合格点は取れます。

まずは、カタカナ成分を押さえ、ほいで生薬系を、最後に漢方処方製剤という進め方がベストです。

なお、「漢方処方製剤」の他のまとめ事項として、「登録販売者 漢方処方製剤の最低限の勉強‐「体力に関らず」」と「「体力充実」と「比較的体力があり」」があります。併せてお読みください。

試験勉強の詳細については「登録販売者の独学」を、独学向け教材については「登録販売者の教材レビュー」を参考をば。