登録販売者の「医薬品」の副作用である「散瞳」と「縮瞳」が起きる可能性のあるもののまとめ。ひっかけ問題でよく出るので、押さえておくべき論点。
登録販売者の「医薬品」に登場する副作用に、「“縮”瞳」と「“散”瞳」とがあります。
1字違いのため、「ひっかけ」問題で出される可能性が高いです。
以下に、「縮瞳」と「散瞳」の発生する成分をまとめているので、細切れ時間で消化してください。
端的に結論を言うと、「縮瞳」が登場するところは、「殺虫剤」の「有機リン系殺虫成分」です。
手引きを抜粋すると…、
「これらの殺虫成分(有機リン系殺虫成分)は、ほ乳類や鳥類では速やかに分解されて排泄されるため毒性は比較的低い。」
「ただし、高濃度又は多量に曝露した場合(特に、誤って飲み込んでしまった場合)には、神経の異常な興奮が起こり、」
「縮瞳、呼吸困難、筋肉麻痺等の症状が現れるおそれがある。」
「これらの症状が見られたときは、直ちに医師の診断を受ける必要がある」
…となっています。
手引きでは、ここの記述以外に、「縮瞳」という語句は、出てきません。
よって、試験的には、「縮瞳」が生じる医薬品は、当該「殺虫剤」の「有機リン系殺虫成分」のみとなります。
「縮瞳は、有機リン系」くらいに憶えておきましょう。
なお、「縮瞳」ですが、その詳細は、「グーグル検索:縮瞳」を、参考にしてください。
結論から言うと、手引きにて、「散瞳」の記載のある医薬品は…、
・鎮暈薬(乗物酔い防止薬)の「抗コリン成分」の「スコポラミン臭化水素酸塩」と「ロートエキス」
・鎮暈薬(乗物酔い防止薬)の「抗めまい成分」の「ジフェニドール塩酸塩」
・胃腸鎮痛鎮痙薬の「抗コリン成分」の「メチルベナクチジウム臭化物、ブチルスコポラミン臭化物、メチルオクタトロピン臭化物、ジサイクロミン塩酸塩、オキシフェンサイクリミン塩酸塩、チキジウム臭化物」
…となっています。
上記の成分は、「散瞳」による「目のかすみや異常な眩しさ」が副作用として生じます。
上記リストの成分ですが、ガチ暗記は厳しいので、ざっくり「散瞳は、ドールと抗コリンくらい」くらいに、押えておくといいでしょう。
なお、「散瞳」ですが、詳細は、「グーグル検索:散瞳」などを当たってみてください。
ところで、胃腸鎮痛鎮痙薬の「抗コリン成分」は、多数あります。
憶え方は、「胃腸鎮痛鎮痙薬の抗コリン成分‐登録販売者 医薬品の語呂合わせ」を、一読願います。
以上、「縮瞳」と「散瞳」の生じる成分の整理とまとめでした。
余裕のある人は、次に述べる例題も、見ていってください。
さて、当該「散瞳」と「縮瞳」の問題ですが、大阪府のH29のNo58では、以下のように出題されています。
こんな風に、「散瞳」と「縮瞳」の当否について問うています。
しっかり意識して憶えていないと、(アレレ?どっちだっけ?)となりかねない問題です。
先述したように、「縮瞳は、殺虫剤の有機リン系」でしたので、「散瞳」になっている「3」と「5」が「×」となります。
ちなみに、例題の答えは「2」です。
登録販売者試験では、よくよく「1字違い」の「ひっかけ」が出題されます。
出題例としては…、
「ジフェニドール塩酸塩は、副作用として、頭痛、排尿困難、眠気、“縮瞳”による異常な眩しさ、口渇のほか、浮動感や不安定感が現れることがある」
…などがあります。
おわかりでしょうか?
そう、本当なら「“散瞳”による異常な眩しさ云々」とならないといけないのに、「“縮瞳”」となっている、ってな塩梅です。
問題文を焦って読んでいると、こういうひっかけ問題に、足を掬われます。
「縮瞳」と「散瞳」という文字が出たら、「ひっかけ」を意識して、問題文に臨んでください。
さて、上記成分ですが、それぞれに不安のある方は、以下の…、
…を、参考にしてください。
2017年12月19日 12:32 PM
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