(ぎょうむどくせんしかくとは?)
業務独占資格とは「何か?」を、学習者の立場から説明していく。次いで、業務独占資格と必置資格との違いを見て、最後に、わたしたちが狙うべき業務独占資格の一覧表を挙げる。資格の独学取得の一助に。
業務独占資格とは、価値及び評価が最も高い資格のカテゴリーである。必置資格以上に有効・有益な資格であることが多い。ただし、例外はある。
「資格があると飯の食いっぱぐれがない」とか「資格でも取っておくかなー」と表現される際の『資格』に当たるのが、この業務独占資格である。
取得の難易度は、高いものが多く、それなりに勉強しないと取れない。一生懸命勉強しても取れない資格も多々ある。
また、受験資格も厳しいものが多数ある。「医師」の取得が難しいのは、医学部か医科大学を卒業しないと「医師」の受験資格が与えられないからである。
業務独占資格とは、法令等によって、当該資格を有した者にしか、当該「業務」を行えないように定められた資格のことをいう。
たとえば、先の例でいえば、医療行為という業務は、医師の資格を持った者でなければ、してはいけないと、法律で定められているのである。違反すれば、当然、罰則がある。
業務独占資格は、その名前の通り、当該業務を独占できるので、資格の価値は高い。
言い換えれば、事業者(企業や団体)は、当該業務独占資格の有資格者がいないとその仕事ができないわけで、否が応でも、有資格者を確保しないといけなくなるわけである。つまり、有資格者には強い需要があるのである。
業務独占資格は、その「需要」から、就職や転職に強いものが多い。とはいえ、逆に言うと、業務独占資格の有資格者でなければ、「その会社に入れない」ことも多々あるという次第であり、有資格であることが最低基準=持ってて当然という場合も多いので気が抜けない。
最後に、資格の取得を考える際は、「業務独占資格」かどうかで判断すると、無駄な時間やコストを支払わなくて済む。
また、業務独占資格は、当該資格の名称も独占する。たとえば、医師の有資格者以外は、「医師」と名乗ってはいけない。
業務独占資格が必置資格と異なる点は、簡単に言うと、「法律的縛りの強弱」である。
業務独占資格は、当該資格の保有者でなければ、その業務を行うことができないか、行ってはいけないのである。
先術したように、医師の資格がなければ、医療行為はできないのである。特定の病気、たとえば、水虫ならば素人でも治療をしてもよい、というわけではないのである。
わかりやすいのは、「ふぐ調理師」の資格である。当該資格の保有者でないと、ふぐの調理はできない。家庭だからとか業務だからに関係なく、「ふぐ」は「ふぐ調理師」の免許がないと取り扱えないのである。
当該業務なり作業なり行為をしようとすれば、「必ずその資格が要る」わけで、言うなれば、法律的な縛りがきついわけである。
対して、必置資格は、結論から言えば、法律的な縛りがゆるいのである。
必置資格は、条件や場合によっては、有資格者の設置が求められないケースがある。
たとえば、代表的な必置資格である、宅地建物取引主任者(通称:宅建)である。
宅地建物取引主任者は、反復継続して、業として、土地や建物を取引する一定規模の業者に、設置が義務付けられている。
反対に言うなら、反復継続せず、生業(なりわい)でもない、土地や建物の取引ならば、宅地建物取引主任者の資格は要らないのである。つまり、あなたが隣人に家を売るのに、それが、取引額何億・何十億の規模であろうと、宅建資格は要らないのである。
同じ土地・建物の取引ながらも、資格の要否が時として分かれるのが、必置資格なのである。
対して、業務独占資格は、軽い水虫だろうが、重い水虫だろうが、治療が医療行為に当たるなら「医師」の資格が「必ず必要となる」わけで、「当該業務=必ず」が業務独占資格の特徴なのである。
このように、「縛りの強さ」の強弱が、必置資格と業務独占資格との違いである。
主な、業務独占資格は以下の通り。
有名どころの資格は、業務独占資格であることが多い。
医師、歯科医師、薬剤師
公認会計士、税理士、弁理士、不動産鑑定士
1級建築士、2級建築士、木造建築士
測量士、測量士補
第1種電気工事士、第2種電気工事士、電気主任技術者
土地家屋調査士
司法試験
司法書士、行政書士
クレーン・デリック運転士
自動車整備士
消防設備士、消防設備点検資格者
発破技士
特級ボイラー技士、1級ボイラー技士、2級ボイラー技士
ボイラー整備士、ボイラー溶接士
ふぐ調理師
気象予報士
これ以外にも業務独占資格があったら教えてね!
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