独学でススメ-読むだけで独学合格できるかもしれない、適当なヒントとTips

難しく考えるな!って

タイトルの「難しく考えるな!」の後には、「そっちのほうがうまくいくんだ」と続きます。

なかなかに、含蓄のある言でございます。

お勉強といいますのは、新しいことを知ることでございます。そして、新しく何かを憶えていく作業でございます。

試験勉強の最初の方では、考えるどころの話ではありません。

というのも、知識や記憶が不足しているために、上手に考えられないからでございます。

それに、試験に関する事項についての用語や語句にも慣れておりませんので、上手に思考を組み立てることができません。

ですから、いうなれば、ごく率直に、単純に、シンプルに目の前のことを捉えざるを得ないわけで、それが結果的に、上手に考えていることになっているわけなのでございます。

しかし、お勉強が進んで、実力が付き、相応の知識が蓄えられてまいりますと、暗雲が立ち込めてくるのでございます。

そう、知識や記憶、語句や用語が充実してきたために、より深く、より複雑に、より多面的に考えられるようになってしまうのでございます。

ですから、どうにも試験に出ないから無視してよいことや、ほっときゃいいことに拘泥しだすのでございます。

難しいから後でやればいいのに、「考えられる」がゆえに、考え始めてしまうのでございます。

このあたりの塩梅を、憶えていてほしく存じます。

知っているが故に、考えられるがゆえに、下手を打ってしまうことは多々ございます。

難しく考えることは、上手に考えることではありません。

単に、時間と労力を失い、神経をすり減らすくらいで終わるだけの、下手な考えにいたることもございます。

難しく考え始めたら、本当にその考える対象は、考えるだけの価値があるのか、お調べくださればと存じます。

混乱しだしたら知識が付いた証

お勉強が進んで参りますと、だんだんと頭がごちゃごちゃに、ウニになったような状態となるものでございます。

ほんとこう、テキストの各ページを思い出そうとしても、もやもやとしております。

あそこのあれを説明しようとしても、うまく言葉が続かずに、ごちゃごちゃとした表現になってしまいます。

○○の章を一言で述べようとしても、しっちゃかめっちゃかなものになっております。

重要な語句や用語、定義文が、くちゃくちゃになっております。

こんな状態になってきたら、いったんお勉強の方の速度を落として、テキストの精読で知識を整理することを推奨いたします。

それか、いったん、頭のこちょくちゅ・モヤモヤ事項を紙に書き出してみるなり、ノートにまとめるなりするのも、ようございます。

基本的に、こうした状態は悪いことではないのでございます。

逆に、お勉強の調子が良い証でもございます。

混乱や混沌は、それ即ち、お勉強を通じて、多くの語彙や知識が頭の中に入っている証でもあるのでございます。

何にも入っていないのなら、混乱すら起きません。

混乱している状態のそれこそが、実力が付いてきた証左でもあるのでございます。

あまりおつむのよくない人はすっきりした顔をしていますが、そういうことでございます。

つまり、混乱するほどのものがない、というわけでございます。

当の本人は、整理して憶えたり理解しているつもりでも、どうしても、頭の中で未整理の部分ができるように思われます。

先の「こちょ・くちゅ・もや・ざわ」なんて擬態語で表現される、混乱したら状態に到りましたら、「ああこれは知識が付いた証拠だ」風に捉えて、これまでお勉強したことの整理に努めてくださればと存じます。

逆の、夜目・遠目・笠の内

先日のススメでは、「夜目・遠目・笠の内」の現象について、申し上げました。

ならば、なのでございます。逆にやってみれば、いいんではないかいな、と言うわけでございます。

つまり、「夜目・遠目・笠の内」できれいに見えてしまうのであれば、つまり、何とも思わぬ人から好意を持たれてしまうのであるなら、その逆をすれば、すんなりと別れられる、離れていくといった次第でございます。

つまり、しわがくっきり見える明るいところで、毛穴の汚れがまじまじと見えるくらいの近さで、眼鏡やコンタクトを外した裸眼状態で、その御顔を見せ付ければいい、といったわけでございます。100年の恋も急速解凍でございます。

別れ上手は恋上手なんて申しますので、別れたい人がいる際は、お試しくださればと存じます。

さて、お勉強においても、逆の夜目・遠目・笠の内、でございます。

まず、夜目の逆バージョンでございます。そう、「朝目」でございます。

夜にお勉強をすると、何とも難しかったりしち面倒くさく感じるのであれば、逆の、朝にやってみるというわけでございます。

朝と夜とでは、物事の感じ方は大きく違ってまいります。

ですから、お勉強上の難所などは、朝にやってみると、夜のお勉強ではすんなり行かなかったところが、さっくと進んでしまったりするものでございます。

夜の目でダメなら、朝の目で見てみる、といった次第でございます。

次に、遠目の逆でございます。つまり、「近目」でございます。

お勉強ですべきことを、ずうっと遠巻きにしておりますと、実体以上に難しくなってまいります。

ならば、逆の、ずうっと近くでいれば、難しく感じなくなるのではないか、といった次第でございます。

お勉強におきましても、慣れというものがございます。

ですから、わからずとも、???であっても、砂を噛む時間ばかりであっても、毎日見ていれば、だんだん難しさも和らいで参ります。

なんだか嫌で距離をとっているものがあるときは、勇気を以って近くで眺め見暮らしてみることを、ご助言させていただきます。

さて、最後の「笠の内」でございます。つまり、笠を外して、目の前の障害物を除いてから、見てみよ、といったわけでございます。

わたくしたちは、目の前のテキストや問題集を見る際に、どうしても、「合格」や「試験」といったフィルターで見てしまっております。

試験勉強でありますから、それはそれで仕方がないのですが、フィルターがあるばっかりに、簡単なことでも難しく、どうってことないものが難関に見えることもございます。

いったん、試験や合否等から離れて、目の前のことを見るように致しますと、すっと解決方法が見えてくるものでございます。

こんな風に、逆の「夜目・遠目・笠の内」があることを、意識の片隅にでも置いていてくださればと存じます。