独学でススメ-読むだけで独学合格できるかもしれない、適当なヒントとTips

忘れても忘れても、が勉強の事実

試験勉強というのは、終わりの方になればなるほど、安定してくるものでございます。

試験範囲のだいたいは終わっていて、理解も記憶もかなり整っているからであります。

しかし、ということは、試験勉強の中途というのは、安定していない宙ぶらりんな状態ということになります。

お勉強の間で、「ぞっとする瞬間」とは、テキストや問題集をフト眺めたときに、(あれーあの辺り、なんだっけかなあ)という「こざっぱりした忘却感」を持ったときであります。

何をしたのかをすぐに思い出せず、しばらく記憶を辿ってようやく、(アレとアレをしたかな)なんていう風に、思い出すのであります。

まじまじと、ほとんど憶えていない現実を、味わうのでありました。

とはいえ、わたくしは思いますに、お勉強というのは、ずっとこういうものだということでございます。

どこまでいっても、忘れては憶え直し、また、忘れては憶え直すという繰り返しだなとつくづく思っております。

わたくし自身、「できるようになるとは、繰り返すこと」「すぐにはできない」「だいだいはすぐ忘れる」と、肝に銘じているのです。

しかし、「忘れては忘れる」を頭でつくづく知ってはいても、実際、何を勉強したのかさえうまく思い出せない=ほとんど勉強したことを憶えていない現実を目にすると、月末の通帳を見たときのように、ふらっと目眩を感じるのでありました。

「勉強」という作業をするのであれば、自分はどんな風にできるようになっていくのか、当該過程を忘れないようにすべきかと存じます。

「忘れても忘れても」の実際を知っていれば、すっかり忘れていても過度に気落ちすることもないですし、1回1回の勉強に、過度の期待を抱かないように存じます。

「忘れてもこんなもんだ」くらいで臨むのが一番、精神衛生的に宜しいかと存じます。

防寒ベストを着る-冬の勉強時に

“真冬の受験生”などと耳にすると、昔気質の古い人は、「ちゃんちゃんこ」を来た人を思い浮かべるのではないかと思います。

「ちゃんちゃんこ」とは、ゲゲゲの鬼太郎が来ている、しましま模様のチョッキのことです。かつては、受験生の制服みたいなものでした。

さて、当該「ちゃんちゃんこ」は、なかなかに暖かく、もこもこしていて、肌触りも決して悪くないのですが、いかんせん「肩が凝る」という欠点があります。

最近のものは、繊維の材質が変わって軽くなっていますが、それでも、長時間着ていると肩が凝ってまいります。

肩凝りはお勉強の天敵でして、肩が凝ると首が凝り、首が凝ると目が疲れ、目が疲れると集中力がもたなくなって、激しく勉強に嫌気が差す、といった寸法です。

冬のお勉強時には、どうしても厚着をしがちですが、能率的には、可能な限り、肩の凝らないのを身に着けた方が、よいのでございます。

では、「ちゃんちゃんこ」のようなぼてっとした物の代わりに、何を着ればいいかというと、タイトルに述べました「防寒ベスト」なのであります。

防寒ベストは、大層な高価なものでなくても、構いません。ユニクロやしまむら、西松屋のバーゲン品で結構至極であります。

というのも、防寒ベスト自体が、暖かく感じるようになっているためです。

防寒ベストを着ていると、「胴体部分」の熱を保つので、腕や足が寒く感じてはいても、身体全体では、寒さがそれほど苦にならないのです。

まあ、いってしまえば、「内臓」を冷やさないので、身体は寒さに対してそれほどの警戒をしない、なんて風にもいえるかと思います。

加えて、動くのが億劫にならないのも防寒ベストのいいところです。

防寒ベストは、主に外で作業をする鳶職人や左官屋が来ても、動きに支障のない作りとなっています。動きやすさも、防寒ベストを推薦する理由のひとつです。

こんな風に、防寒ベストは、なかなかにお勉強という作業に資する装備品であるかと存じます。

「袖がないだけで、こんなに肩が凝らないのか~」という、新発見をしてくださればと思います。

間違えたところを、細切れ時間で思い出す

最も手軽なうえに、効率的な勉強の1つに、「間違えたところを思い出す」がございます。

まさに、その言葉の通りの作業でして、昨夜なり昨日なり前回のお勉強にて発生した、「間違えたところ」を反芻するのでございます。

最初は、急に思い出そうとしても頭に浮かんでこないので、(なんだかなーこの前のときは、問題集をやったなー)くらいの思い出しから、作業を始めます。

モヤモヤっと(確かあの問題をやったかなー)くらいに思い出してきたら、次は、どこの何を、どのように間違えたのか、具体的に思い出そうと勤めます。

(確か、○○の解釈が不十分だったから、うまくいかなかったんだっけかなー)という感じで、前回の勉強の細かなところまで思い出していきます。

うまく思い出せないときは、時間をかけて、うーんうーんと頭を捻ってみてください。

自分がどう間違ったのかを、ありありと思い出すことができれば、次に、自分が問題を解く上で躊躇したところや、不安に思ったところ、足りないと思ったところ、理解が不十分だったところがなかったかを、思い出します。

ここまで思い出すことができれば、「どのようにすれば、正解できるか、円滑に解けるか、間違えないか」を考えていきます。

(あの問題の要点は、図にすることだったな)とか、(○○の定義は○○だから、きっちりとその論理を追っていけば、いいんだな)とか、(初っ端から答えを出そうとして失敗したから、論点を整理してから、解いていくんだっけ)という感じで、解説の解き方や答えを思い出しつつ再演習する、といった塩梅です。

上記の「間違えたところを思い出す」一連の作業が、すんなりとうまくいけば、上出来です。

以前に間違えたところは、しっかりとカバーできており、確かな実力に転化しております。

対して、(あれ、あの間違いは、どうやって解けばよかったっけ?)となってしまったら、要復習事項として、すぐに見直しましょう。

それは、つまり、全然、できていない証拠です。今、思い出せないのだから、実際の問題を目にすれば、解けないのは必定です。

こんな風に、自分の間違えたところと、その正しい解き方を思い出すだけでも、良質の復習となります。

細切れ時間が多い方は、ぜひとも、当該「間違えたところを思い出す」をお試しくださればと存じます。

なお、「正解したところ」は、大体いつでもできるので、別に「思い出さなくても」結構です。