2016年度(平成28年度)の2電工・技能試験での要注意の候補問題を、リストアップしておきます。
筆頭は、NO.11です。
次点で、No.7です。
3位は、NO.8とNO.12です。
他の問題は、固有部分だけを、ざっと練習しておけば、なんとかなってしまいます。
しかし、先に述べた4つの候補問題は、他の練習ではカバーできない作業・工程が「メイン」に据えられているので、練習不足だと即落ちします。
技能試験は、下手に予想して山勘を働かせるよりも、以下の難問をできるようになっておく方が、「格段に受かる」ように思います。
NO.11は、「ねじなし管」の作業と、手間を食う「アウトレットボックス」の工程があり、全候補問題で、最難関となっています。
「ねじなし管」には、「ロックナットの取付」と「ボンド線の取付(※)」と、2つもの重大欠陥ポイントがあるため、全く気が抜けません。
そして、軽欠陥として、「ロックナットの取付の向き」「絶縁ブッシングの取付」、そして、「ねじ切り」があり、ここだけで、3つも軽欠陥ポイントがあります。
結論から言うと、「ねじなし管」をアウトレットボックスに取り付ける練習を、最低でも「3回」は、理想を言うと、「5回」は消化しておく、といった手合いです。
で、試験の直前で、もう一度、練習します。
「欠陥の判定ポイント」がすべてクリアできているか、念入りに調べてください。
ここの作業は、全候補問題の中で、最も「難」で手間を食います。
ぶっちゃけ、「不安があるうちは練習」です。
※「ボンド線」については、お使いのテキストに従ってください。(省略されているなら、しなくていいでしょう。省略されていないなら、念のため、練習しておきます。)
NO.7は、「3路スイッチ」に加え、「アウトレットボックス」があるため、全候補問題の中でも、かなり手を焼きます。
「3路スイッチ」は、組み方を練習しておかないと、受かりません。
(これはこーして)風に、まだ頭で考えるレベルだと、本試験では、まず時間が足りなくなります。
手順を丸暗記して、「身体で憶えている」状態まで、練習を続けてください。ここで時間を取られると、見直し時間がなくなるのでヤバイです。
そして、次の「アウトレットボックス」が、強敵です。
本問では、「アウトレットボックス」内で結線するため、“もの凄くごちゃごちゃ”して、「誤接続」のおそれが極度にあります。
本番で結線ミスをすると、そのカバーにかなり時間を食います。
やり直しには、最低3分はかかり、下手すると5分以上、時間が取られてしまいます。かなり、ヤバイです。
んなもんで、一度もミスをしないように、何度も結線の練習の必要があります。
最低でも「3回」を、理想を言えば、自分が納得できるまでは、何度も練習しておきましょう。
本問の“特訓”は、使用済みのケーブルを使うと、教材の節約になります。
NO.8も、要注意で、3番目に練習しておかねばなりません。
本問では「端子台」と「アウトレットボックス」で構成される問題ですが、「結線」にひどく手間取ります。
理由は、「数が多い」からで、「誤接続」の重大欠陥が、“かなり”発生します。
加えて、アウトレットボックス内で結線するため、机の上は、ケーブルだらけになって、作業がかなり“混乱”します。
ある程度の練習量を消化していないと、本試験では、時間をかなりロスします。
使用済みのケーブルで、接続の練習を何度もしておきましょう。
特に端子台からの「3本のケーブル」のところは、穴へのケーブル挿入に手間取ったり、ゴムブッシングが取れたりと、予想外のトラブルが生じます。
「自分なり」の手順を確保しておくとよいでしょう。
なお、本問の「端子台」は「ねじが6つ」と、他の候補問題と、少し違うので、要練習です。
NO.12は、同順位で3位の「難しさ」です。
理由は、「PF管」と「アウトレットボックス」が登場するからです。
PF管は、No.11のねじなし管に比べれば、格段に楽ですが、工具のウォーターポンププライヤに慣れていないと、プラ製のナットの部分を「ぐちゃぐちゃ」にしかねず、何気に苦労します。
あまりにぐちゃうちゃだと「破損」を取られる可能性もあり、気が抜けません。
自信がつくまで練習です。最低でも「3回」、推奨は「5回」練習しておけば、本試験では1つのミスもなく施工できるでしょう。
なお、PF管には重大欠陥ポイントはなく、軽欠陥の「ロックナットの向き」くらいが注意点ですので、多少は気が楽です。
本問も、アウトレットボックス内で結線するので、ケーブルだらけで、ド混乱しがちです。
使用済みケーブルで、結線の練習を最低「3回」は、消化しておきます。
No.2の「確認表示灯の常時点灯」と、No.10の「確認表示灯の同時点滅」は、ガチ暗記しておくと、時間を取られません。
個人的には、試験対策として、理屈と背景を理解したら、「作業そのものをガチ暗記」して、本試験では考えずに組めるようになっておくことを勧めます。
少しでも時間をセーブして、見直し時間と修正時間を捻出するほうが、「受かる」と思います。
このような次第で、時間が取れない・勉強時間が足りないのであれば、2016年度(平成28年度)の2電工・技能試験では…、
NO.11、No.7、そして、NO.8とNO.12に絞って練習するといいでしょう。
他の問題は、これら4つの練習で何とかカバーできますし、時間を見つけて、その固有部分だけ、ピックアップして練習すれば、何とかなります。
対して、先の4つの候補問題(NO.11とNo.7、そして、NO.8とNO.12)だけは、練習しておかないと、かなりマズイので、徹底練習しておきましょう。
最後に、技能試験の教材については「第2種電気工事士・技能試験のテキスト・教材・工具」に述べているのですが、文系ド素人にとって、あると便利なものを紹介しています。
たとえば…、
「ホーザン 合格クリップ」や、
「ホーザン 合格ゲージ P-925」や、
「ホーザン 合格配線チェッカー Z-22」です。
絶対に必要かというとそうではありませんが、「手助け」にはなるので、万全を尽くしたい方は参考にしてみてください。
| カテゴリー: 資格こもごも | Tags: 2電工技能, 2016技能 | 2016年10月30日 8:18 PM |
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危険物取扱者の乙種4類(乙4)の試験勉強で、『憶えなくていいこと』を述べます。
テキストに記載はあるけれども、別段、試験に出ないし、出るにしても“致命的ではない”ことが、乙4の勉強では、そこそこあります。
以下に、要領を述べますので、余計な手間と時間をセーブしてください。
テキストによっては、危険物の「性消」のところに、「化学式」が掲載されています。
たとえば、特殊引火物の「二硫化炭素」なら「CS2」、ベンゼンなら「C6H6」といった寸法です。
これらの化学式は、一切覚える必要はありません。
理由は、本試験では、まず問われないからで、たとえば、「化学式がCS2な危険物は、何?」的な問題は一切出ない、という塩梅です。
化学式は、言うなれば、テキストの飾りのようなものなので、何1つ、頭に入れる必要はありません。
わたしは、乙4のみならず、乙1から乙6までを受けましたが、試験勉強では、化学式を何1つ覚えていません。でも、穏当に1回で合格しています。
化学式は、骨折り損なだけ。
化学式は出ないので、法令や物化の公式など、もっと出るものを優先していきましょう。
蛇足ですが、将来的に試験の傾向が変わって、化学式が出題されることも、一応は考えられます。
というのも、化学式は、甲種の「物化」で出るからです。乙種試験の難易度を上げるために、甲種の問題をパクることは、大いに想定されます。
とはいえ、出題されるにしても、1問が関の山でしょう。しかも、「難問」の1つとしての出題でしょうから、最終的な合否には、影響がないと思われます。
危険物取扱者は「6割」合格なので、ド難しい化学式の問題など、鼻から捨ててしまえばいいだけです。
こんな次第で、万が一、化学式が問われたとしても、他の問題で合格点は確保できるので、化学式の暗記は一切必要ありません。
危険物の沸点も、憶える必要はありません。
そもそも、「熱する」とか「火気を近づける」ことが、まず「ない」のが「乙4」の物品です。
「沸騰させる」ケースがないという塩梅で、このため、「沸点」は、まず問われない数字となっています。
まあ、押さえとしては、「特殊引火物の定義」くらいを憶えておけばいいでしょう。
特殊引火物とは、「発火点が100℃以下のものまたは引火点が-20℃以下で沸点が40℃以下のもの」を指しています。
本試験では、「○○の沸点は、20℃である」的なものがでます。
○○のところは、おおむね第2・第3石油類であることが多いです。
最も危険な特殊引火物が「沸点40℃以下」なのに、それより危なくない第2・第3石油類の沸点が「特殊引火物より低いわけがない」という塩梅です。
沸点は、こうした「推定問題」として、問われることがあるくらいで、先の特殊引火物の定義を憶えておけば、事が足ります。
各危険物の沸点を覚える必要はありません。
乙4の危険物の説明箇所では、おおむね、引火点と発火点が記載されています。
まずは、引火点と発火点は、『一部を除いて、憶える必要はない=ほとんど憶えなくていい』ことを、頭に入れておいてください。
反対に言うと、『憶えないといけないのは、ごく限定されている』といった次第です。
引火点と発火点で憶えないといけない物品は、「ガソリン」と「灯油」「軽油」です。
ガソリンの引火点は「-40度以下」、灯油は「40度以下」、軽油は「45度以下」です。
これに対して、ガソリンの発火点は「300度」で、灯油と軽油は「220度」となっています。
試験で本当によく出るのは、上記の3つです。
ガソリンの引火点は、灯油・軽油と比べてかなり低いのに…、
ガソリンの発火点は、灯油・軽油と比べて高い…、
…という、「ちぐはぐな相違点」がよく狙われます。
当該論点は、本当によく出るので、しっかり暗記してください。逆を言うと、ここさえ憶えたら、他のものは無視していいです。いちいち憶えるのは費用対効果が悪すぎます。
まあ、『発火点』の押さえとして、「二硫化炭素」の「90度」を憶えておけばいいです。「発火点90℃」は、乙4の中でも有数の危険な数字なので、そこそこに問われます。
これ以外の物品の「引火点」と「発火点」は、テキストや過去問で出たものを押さえおけば、事が足りるでしょう。
燃焼範囲は、ガソリンの「1.4vol%~7.6vol%」だけを憶えておけばいいでしょう。
後は、「特殊引火物は燃焼範囲が大きい」ことと、テキストや過去問で出てきたものを押さえておけば、事が足ります。
最近は、メタノールやエタノールが、出題されています。それぞれ「6.7vol%~37vol%(※)」と「3.3vol%~19vol%」の数字が、ガソリンとの比較で問われます。
※ エタノールの燃焼範囲は、テキストによっては、「6vol%~36vol%」となっています。ま、試験では「約」とか「おおむね」の数字で問われるので、支障はあません。
乙4のほとんどの危険物は「比重が1以下」です。つまり、水に浮きます。んなもんで、「水系」の消化ができない、という塩梅でした。
さて、ほとんどは「1以下の比重」なのですが、「比重が1以上の、水に沈む」物品もあります。
ピンポイントで問われるので、憶えておきましょう。
「比重が1以上の物品」は、以下の通りです。
・二硫化炭素(特殊引火物)
・クロロベンゼン(第2石油類)
・氷酢酸(酢酸)(第2石油類)
・プロピオン酸(第2石油類)
・アクリル酸(第2石油類)
・クレオソート油(第3石油類)
・ニトロベンゼン(第3石油類)
・エチレングリコール(第3石油類)
・アニリン(第3石油類)
・グリセリン(第3石油類)
よくよく試験に問われるので、まとめて憶えます。
テキストを開いて、上記危険物の比重のところに、マーカーを引いておきましょう。
最低でも、「二硫化炭素」は暗記しましょう。「水中保存」する、「水に溶けない」などの特徴と絡めて出題されるからです。
比重の論点は、第2石油類・第3石油類の問題で、よくよく顔を見せます。これらの類が、「あんまり特徴がない」ため、問題にしやすいようです。
第2・第3石油類の勉強の際は、最優先に比重を追っていきましょう。
なお、「重油は水に浮く」ので注意です。
重油は水に沈む、といった体の正誤問題が出ます。重油の比重は「0.9~1.0」で、ギリギリで水に浮きます。漢字に釣られないようにしてください。
以上が、乙4の試験勉強にて、見ておくべき数字と、押さえておくべき数字と、無視していい数字です。
危険物の「数字」は、とてもたくさんありますが、試験で問われるのは「ごく一部」です。
まずは、「ド定番」の頻出数字を押さえて、徐々に、テキストや過去問で問われる数字を見ておけばいいでしょう。
そのほかは、「費用対効果」が極端に悪いので、追う必要はありません。
必要なものだけを、徹底暗記してください。
『心の軍師』に、『化学者になるわけでなし。出ないものは憶えない』と、助言してもらってください。
なお、勉強方法等は、「乙種4類の独学」を…、
独学向け教材については、「乙4のテキスト・問題集」をば、お目汚しください。
また、危険物取扱者について、適当かつ曖昧なことを、たとえば、「乙4合格後に取る資格」などを、ブログにまとめています。「危険物取扱者:ブログ記事」をばお目汚しください。
| カテゴリー: 資格こもごも | Tags: 危険物・乙種, 危険物・乙4‐勉強, 危険物取扱者 | 2016年10月27日 11:34 AM |
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仕訳問題で狙われるのが、「借入金の借入と返済」です。
最近の仕訳問題では、「問題文が読めているか、よくある商取引を理解できているか」を、ことさらに試しに来ます。
当該論点の仕訳はカンタンなのですが、問題文に少々“難”があるので、仕訳や処理の方法を丸暗記しただけは、間違ってしまいます。
取引の意味と目的も、きちんとテキストで押えておきましょう。
「借り入れ」で、よくある問題文としては…、
「1,000,000円を、借入期間6ヶ月、年利率14%で借りることにした。利息分が差し引かれた額が振り込まれた。」
…となっています。
また、「返済」の問題文は…、
「1,000,000円を、借入期間6ヶ月、年利率14%で借りていた。支払期限が到来したので元利合計を当座預金より支払った。」
…という出し方もあります。
答えの仕訳を先に挙げておきます。
借入時の仕訳は…、
…となっています。
返済時の仕訳は…、
…です。
意外に間違えるのが、「利息の計算」です。
問題文では、「6ヶ月」という指定があります。
焦っていると、「年利14%」という言葉に引きずられて、「1年」で計算しかねません。
借入は「6ヶ月」ですから、きちんと「100万×14%×6/12」の「70,000」と計算してください。
利息の計算は、『計算ミスの温床』です。
単純な計算こそ間違えるので、問題文をしっかり読んで、借入条件と借入期間を、きっちり読み取ってください。
先の問題では、単純に借入や返済の仕訳が切れるかどうかを試すほか、「問題文が理解できているか、商売の基礎的用語を知っているか」も調べています。
きちんと読まないといけないのは…、
借入の場合の「利息分が差し引かれた額が振り込まれた。」と…、
返済の場合の「元利合計を当座預金より支払った。」の2つです。
商売について多少の知識がないと、この部分で「???」となって途方に暮れてしまいます。
借入の場合の「利息分が差し引かれた額が振り込まれた。」の部分ですが、これは「実務」でよくある借り入れ方法です。
立場が弱い場合、このように、先に利息が引かれてしまいます。
これは、試験とは関係ないので、読み飛ばしてもらって結構ですが、このような「利息天引き」だと、「年利率14%」ではなくなります。
この問題の場合、利息の金額は、先述したように、「100万×14%×6/12」の「70,000」ですが、借り手が使えるのは「930,000円」しか使えないのです。
実質「93万」の借入で、支払う利息が「7万」ですから、年換算で「15.05%」の利息となり、実質、14%より高い利息を払っていることとなります。
(※ 利息7万は半年分なので、1年換算は14万。14÷93で、年利は「0.15」です。)
「利息天引き」のような、一見するとわからないが、計算してみると損する「数字のマジック」もあるので、借金の際は注意しよう、という金融ネタでした。
ま、話がそれましたが、きちんと問題文を読んで、そのとき受け取れる金額(振り込まれる金額)を正確に計算して、仕訳を切ってください。
返済の場合の「元利合計を当座預金より支払った。」ですが、「元利合計」の意味はわかっていないと、仕訳が切れません。
「元利」とは、「“元”本と“利”息」の略語です。
「元利合計を当座預金より支払った」とは、借りた金額と、付いた利息額とを合わせて返済する、という意味です。
社会人の方なら余裕ですが、学生の人には、「縁」がないので、難しいかと思いますが、実務では、「こういう」ことなので、マルッと憶えるしかありません。
なお、FP技能士を受けようと思っている人は、この略語を正確に覚えておきましょう。試験では、「元本均等返済」やら「元利金等返済」といった用語が問われるからです。
仕訳自体はカンタンですが、きちんと問題文を読んで、その通りに、正確に仕訳を切ってください。
仕訳問題は、「もう、カンタンな問題」は出ないと思っていてください。
子供から後ろ指を指されている出題者は、問題文に、何かしらの“注文”を付けてきます。
暗記や記憶で処理の仕方だけを憶えるのではなく、テキストで述べられている「取引の意味や目的」も、きちんと吸収してください。
『心の軍師』に、『敵は、仕訳のみとは限りませんぞ』と、助言してもらってください。
なお、仕訳がうまく切れないという人は、「取引の8要素」が頭に刻まれていないからです。
「独学の簿記3級:商業簿記」を参考してください。当該8要素が頭に入ってないなら、無理して問題を解かなくていいです。
また、独学向け教材については「簿記3級の教材レビュー」を一読ください。
| カテゴリー: 資格こもごも | Tags: 簿記3級, 簿記3級‐仕訳 | 2016年10月24日 12:00 PM |
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