FP(ファイナンシャルプランニング)技能士1級 合格体験記

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 FP(ファイナンシャルプランニング)技能士1級の合格体験記。学科は2ヶ月合格で、実技は1.5ヶ月合格。点数はそれぞれ「135点」と「85点」。基礎編のチンプンカンプンな出題に遭遇しながらも、運で合格に漕ぎ着けました。

データ的なこと

・受験回数/1回。

・学科の勉強期間/2ヶ月

・実技の勉強期間/1.5ヶ月

・学科の利用テキスト:スッキリわかる FP技能士1級 学科基礎・応用対策

・学科の利用問題集:スッキリとける 過去+予想問題 FP技能士1級

・実技の過去問:1級FP技能検定 実技試験(資産設計提案業務)精選過去問題集

※ 試験が難化した今、教材は要注意です。「基礎編・教材レビュー」を、必ず参照してください。

・模試/模試自体なし。

・予算/教材費+受験料+交通費で、総計40,000円強の費えでした。

結論は、「運」で合格した

 1級FP技能士に受かることができましたが、何しろ『運』でした。実力ではありません。

 学科試験の「基礎」が何とも手強くて、適当にマークした問題が、単純に正解していたので、学科を突破できたという塩梅です。

 学科の点数は、「135点/200点」。ギリギリです。

 

 実技試験は、日本FP協会のを受験。300字程度の論述試験があったり、高額の受験料であったりと、プレッシャー要因が多々ありましたが、無事、合格でした。

 実技の点数は、「85点/100点」。内容からすると、褒められるものではありません。

 まあこんな次第で、1級FP技能士の合格に漕ぎ着けたのでした。

受験の時期を間違えた。

 学科試験は、1月開催の試験を受けました。

 教訓を言うとアレですが、1級の学科試験は、できる限り『9月』の受験を勧めます。

 理由は、『過去問事情』です。

 市販教材は、だいたい当年の4月あたりで販売されるのです。そのため、1月受験だと、最新の過去問(要は直近の9月試験の)が教材には載っていないケースがあり、自分で過去問をダウンロードして、過去問分析をする羽目となるってな塩梅です。結構な手間と時間のロスです。

 9月受験→落ちる→年明け1月に再挑戦、という受け方ならいいのですが、わたしのように、いきなり最初に1月受験だと過去問演習に難があるので、絶大に不利にはなりませんが、お勧めはしません。

 まあでも、学科は『運』なんで、気にしなくてもいいです。思い立ったが吉であります!!

学科は2ヶ月合格

 学科の勉強期間は、受験申込み月の12月と、年が明けての1月の「2ヶ月間」となりました。

 個人的にこの「2ヶ月」は、“超絶”眉唾です。当てになりません。

 前述したテキストを2回読み、過去問を3回解いて臨みました。

 応用編は何とかなりましたが、基礎編には、箸にも棒にも柄杓にもかかりませんでした。

学科・基礎編-試験開始5分、焦りを超越して昼ご飯を考え始める

 試験で久々に面食らって、くらくらしたのが学科試験の基礎編でした。

 試験問題には、テキストや過去問では、一度も見たこともない語句や用語がふんだんに使われており、「手も足も出ない」状態となりました。自転車で行ったら周りはすべて戦車だった無力感です。

 最初の数問は、“やっべーやっべー何これ何これ??”的に焦ったのですが、あまりに「???」が続いたので、試験開始の5分後には、半分バンザイしてしまい、昼に何を食べるのかを考え始めたのでした。(試験会場は大阪の梅田研修センターだったので、昼は、第2ビル地下の本格インドカレー(チキン、ナン、ヨーグルトサワー)を食べました。)

 そのくらい、難化した基礎編に遭遇してしまい、わたしの使ったテキストと過去問+予想問題集は、何の貢献しなかったのでした。

 2級と3級は過去問演習で大丈夫だったけど、もう1級は無理だな、というのが、正直な感想です。(試験中は、使用教材に呪詛の言葉を唱えていました。)

 これをお読みの方は、よほどの自信がある人以外は、簡易廉価版のテキスト・過去問を使わないようにしてください。

 先述したテキストと過去問題集は、基礎編にはカスリもせず、大半の試験問題は地力と『運』で解答したようなものです。

 教材については、「基礎編・教材レビュー」に述べていますが、本格版を使用して、少しでも学科基礎の択一で点を上乗せできるようになっておくべきです。

 ホント、受かったのは『運』。満足に解けた問題は、10指もなかったと思います。

学科・応用編-諦めないでよかった

 学科の応用は、午後から始まるのですが、基礎の難しさに中てられていて、やる気はかなり落ち込んでいました。

 しかし、勝負を捨てなくてよかったです。本場インドのカレー・スパイスが効いたのでしょう。

 応用編は、例年通りの出題だったので、午前の基礎に比べたら、明らかに解ける問題が多く、点は稼げました。

 一番最初に、学科突破は応用、てなことを言いましたが、「応用編」は定番の計算問題が多く、そして、計算手順を書かせるために、そこで、“部分点”が稼げるという、実に受験生思いの出題なのです。

 部分点なのです。そう、最終的な解答(答え)が間違っていてもいい(点数はくれる)、てな塩梅です。

 出題も定番だったので、基礎編の大失点を多少は埋めることができたのでした。

 個人的な感想ですが、「あまりに基礎を難しくしたので、応用はやや易しくした」という、作為の存在を感じます。

 そのくらい、わたしの受けた試験は、基礎と応用に『温度差』がありました。

 ということは、これからの試験でも同じような出し方は考えられますし、反対に、「基礎をカンタンにして、応用はかなり難しくする出し方」もある、という次第です。

 1級FP技能士は、必置資格ではないし合格者に付与される特権も絶無なので、多少合格者が増えても、社会問題にはなりません。ですから、滅茶苦茶難しい場合、何らかの“救済”があることは想像できます。

 本試験が難問ばかりでも、勝手に気落ちして、『試験を投げない』ようにするのが大事だな、と思います。

実技は1.5ヶ月合格

 実技試験は、日本FP協会のを受けました。

 理由は、受験料がきんざいに比べて5,000円安かったのと、90%台と高合格率だったのと、ペーパー試験なのでこれまでと同じ調子の勉強で済むからです。

 きんざいの実技試験は、面接形式の口答試験なので、それ相応の対策を取るのもメンドクサイなーと思ったのでした。

 FPのペーパー実技の出題は、基礎・基本的な事柄ばかりで、トンチンカンな学科基礎と比べると、雲泥の差があります。

 試験勉強は8月からはじめて、やったことは、過去問を1年分、2回解いただけです。

 ちなみに、過去3年分の過去問をそろえたのですが、使ったのは直近のものだけで、言うなれば、直近の過去問1年分だけで十分だった、という次第です。

 ホント、よほどの傾向変化がない限り、実技の過去問は1年分だけでいいです。

 わたしのように、古い年度の過去問を、古本で買う必要はありません。

 試験は、計算問題がたくさんあり、高額な受験料によるプレッシャーで、結構ミスをしてしまい焦りましたが、無事、合格といった塩梅です。

 点数は85点。ちょっぴり恥ずかしい点数です。

実技試験の論述について

 日本FP協会の実技試験には、200~300字程度の論述試験があります。

 わたしも“思う限り”のことをしましたが、結果は、大はずれでした。

 わたしの受ける年には、「マイナンバー制度」が始まるので、本制度の概要をまとめたり、「ふるさと納税」が活発化していたので、タックスがらみで狙われそう云々で、ワードにまとめて字数を整理し、スマホに送って読んでいたものです。

 

 しかし、試験では、「消費者契約法」が出て、すべての努力は雲散霧消したのでした。

 試験対策だけに絞り込んで言うと、実技の論述問題は、捨てるべきです。

 先ほど、実技の点数は「85点」といいましたが、失点の大半は、論述だったと分析します。

 論述で0点でも、他の問題でいくらでもカバーできるんで、論述を捨てても、合格はできます。

 でも、少しだけ、恥ずかしくはあります。プライドで試験対策を取捨選択をしてくださいね。

まとめ的な結論

 まず、1級FP技能士で1番大事なことは、本格版の教材を使うということです。

 簡易廉価版では、学科の基礎編に対応できません。

 実を言うと、本格版を使っても、基礎編に完全対応はできませんが、それでも、数点は違うはずです。その数点で、6割という合格ラインに滑り込める公算はかなり高まります。

 少なくとも、このわたしは、もし落ちていたら、簡易廉価版の教材を再び使うことは、絶対になかったでしょう。そのくらい、危うい戦いを強いられました。

 使用教材は「教材レビュー」をば参考ください。

 学科試験は、応用編の計算問題が重要です。定番の問題が多く、部分点が稼げるので一番点数を確保できます。3回は、過去問を解いておいたのが断然に物を言いました!

 あと、テキストや過去問で、問われるどころか、“触れ”さえもなかったようなことが試験で続出しても『試験を投げないように、自分から落ちないように』してください。

 根拠はあるのです。

 

 配点が変でしょ?

 普通、5科目で200点満点なら、1科目当たり40点配点ですよね。

 でも、上の画像だと、配点が「50・38・38・36・38」となっています。なんでライフプラン・リスクだけ、突出して配点が大きいのでしょうか?

 個人的な憶測でしかないですが、あまりに受験生が点が取れてないと、主催者の内部で『配点調整』をして、無理から6割得点させて、合格者を確保するような感じがしました。

 わたし個人の憶測だし、証拠もないし、デマ並みの信憑性ですが、あまりに傾向が変わって難しくなった場合、点の取れる人が激減するので、「点数調整と配点調整」が行われる可能性があるように思われます。

 もう一度言いますが、「試験を投げない」のが、1級FP技能士合格の秘訣だと思いました。がんばってくださいね。

FP技能士のこまごましたもの

 試験勉強については「1級FP技能士の独学」を、学科の教材については「学課の教材レビュー」を、実技の教材については「実技の教材レビュー」を読んでください。

 FP技能士に関するこまごましたことは、ブログに投稿しています。興味のある方は、「FP技能士:ブログ記事」をばご参考ください。

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