平成30年10月 二級ボイラー技士の公式過去問の、第18問目の解説。第18問は、ボイラー清缶剤の問題です。テキスト記載事項です。こういう問題で点を稼げるようになりましょう。難易度は、「ふつう」です。
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本問のレベルは「ふつう」です。
本問の答えは、「こちら(番号のみ)」です。
選択肢1の「ボイラー給水中の溶存酸素を除去する。」ですが、正しい記述です。
鉄の腐食・酸化を防ぐため、ボイラー水から酸素を除去します。このとき、「脱酸素剤」として、ボイラー清缶剤が使用されます。
よって、当該選択肢は、「○」となります。
なお、「脱酸素剤」には、タンニン、亜硫酸ナトリウム、ヒドラジンなどが主な薬品です。こっちの方が出るので、併せて憶えましょう。
くだらない語呂ですが、「脱いだヒドラのタン、あったかい」くらいに頭に入れましょう。
語呂の詳細は・・・、
脱いだ・・・脱酸素剤の「脱」
ヒドラ・・・ヒドラジン
タン・・・タンニン
あったかい・・・亜硫酸ナトリウムの「亜(あ)」
・・・といった塩梅です。
選択肢2の「ボイラー内で軟化により生じた泥状沈殿物の結晶の成長を防止する。」ですが、正しい記述です。
ボイラー清缶剤のうち、「スラッジ調整剤」の説明です。
スラッジは、放置しておくと、結晶化して、伝熱面に焼きついてしまいます。スケール化すると、ボイラー効率が落ちるので、「スラッジ調整剤」のボイラー清缶剤を使用します。
よって、当該選択肢は、「○」となります。
なお、「スラッジ調整剤」には、タンニンなどが主な薬品です。こっちの方が出るので、併せて憶えましょう。
選択肢3の「不溶性の化合物(スラッジ)をボイラー水に溶解させる。」ですが、誤った記述です。
「逆」の話です。
ボイラー清缶剤のうち、「軟化剤」は、ボイラー水中の硬度成分を、不溶性の化合物(スラッジ)に変えるために、使用されます。
硬度成分をスラッジにすることで、ブロー(吹出し)で排出しやすくするためです。
選択肢は、全くの反対です。ボイラー水に溶かしてしまえば、排出できなくなってしまいます。
よって、当該選択肢は、「×」となります。
なお、「スラッジ調整剤」には、タンニンが主な薬品です。こっちの方が出るので、併せて憶えましょう。
選択肢4の「水素イオン指数( P H )を調整し腐食を抑制する。」ですが、 正しい記述です。
ボイラー清缶剤のうち、「pH・酸消費量調整剤」の説明です。
腐食抑制のほか、pHを適度に高くすることで、水中の硬度成分の溶解を減らし、スケールの付着し難くします。
よって、当該選択肢は、「○」となります。
なお、「pH・酸消費量調整剤」には、水酸化ナトリウムや炭酸ナトリウムが主な薬品です。こっちの方が出るので、併せて憶えましょう。
選択肢5の「低圧ボイラーでは、ボイラー水中のシリカを可溶性の化合物に変える。」ですが、正しい記述です。
ボイラー清缶剤のうち、「軟化剤」の説明です。
水中の硬度成分をスラッジにして、ブローによって排出しやすくするのが狙いです。テキストで確認しておきましょう。
よって、当該選択肢は、「○」となります。
なお、「軟化剤」には、炭酸ナトリウムやリン酸ナトリウムが主な薬品です。こっちの方が出るので、併せて憶えましょう。
設問は、「誤っているものはどれか?」です。
答え:3
本問以外の問題は、以下のリンク先にあります。
通勤・通学中にどうぞ。
1問:熱・・・「やや難」
2問:ボイラー効率・容量・・・「ふつう」
3問:鏡板・・・「ふつう」
4問:空気予熱器・・・「ふつう」
5問:計測器・・・「ふつう」
6問:給水系統装置・・・「ふつう」
7問:貫流ボイラー・・・「ふつう」
8問:炉筒煙管ボイラー・・・「ふつう」
9問:水位検出器・・・「難」
10問:自動制御用機器・・・「ふつう」
11問:ボイラー水の吹出・・・「ふつう」。
12問:燃料油用遮断弁・・・「難」
13問:ボイラー水位・・・「ふつう」
14問:キャリオーバ・・・「ふつう」
15問:スートブロー・・・「ふつう」。
16問:ボイラー水管理・・・「ふつう」
17問:酸洗浄・・・「ふつう」。
18問:ボイラー清缶剤・・・「ふつう」
19問:点火前点検・・・「やや難」
20問:単純軟化法・・・「ふつう」
21問:引火点・・・「ふつう」
22問:重油・・・「ふつう」。
23問:重油加熱・・・「ふつう」
24問:石炭・・・「ふつう」
25問:気体燃料・・・「ふつう」
26問:低温腐食抑制・・・「ふつう」
27問:流動層燃焼方式・・・「ふつう」
28問:ガンタイプオイルバーナ・・・「ふつう」
29問:通風・・・「ふつう」
30問:大気汚染物質・・・「ふつう」
31問:伝熱面積・・・「ふつう」
32問:変更届・・・「ふつう」
33問:使用再開検査・・・「ふつう」
34問:鋳鉄製ボイラー規制・・・「ふつう」
35問:鋼製ボイラーの安全弁・・・「やや難」
36問:設置規制・・・「ふつう」
37問:付属品管理・・・「ふつう」
38問:定期自主検査・・・「ふつう」
39問:水面測定装置・・・「ふつう」
40問:掃除・修繕・・・「ふつう」
独学向けの教材については「教材レビュー」にその詳細を述べています。
ま、読むのがメンドウな人は…、
過去問は、「詳解2級ボイラー技士過去6回問題集」を使い、
そして、テキストは、本格版の「一発合格! これならわかる2級ボイラー技士試験 テキスト&問題集」か、簡易版の「いちばんわかりやすい!2級ボイラー技士合格テキスト」を使用します。
わたしが再度、試験を受けるとしたら、上記の教材で勉強します。攻守揃い踏みで、鉄板合格です。
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二級ボイラー技士に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。興味のある方は、「二級ボイラー技士:ブログ記事」をばご参考ください。
ところで、二級ボイラー技士と相性のよい資格に、「危険物取扱者 乙種4類」があります。
二ボ合格後の取得資格に、狙うといいと思います。二ボと乙4の2つ持ちは、かなり多いです。
乙4の勉強方法等は、「乙4の独学」を一読ください。
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