2問‐平成30年10月 二ボ公式過去問解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 第2問は、ボイラーの容量及び効率の問題です。軽いひっかけがありますが、基礎・基本的なものばかりなので、難しいところはありません。テキストと過去問を繰り返しておけば、まず、取れます。難易度は「ふつう」です。

2問

 

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 本問のレベルは「ふつう」です。

 こういう問題を落とさないようにしましょう。

 本問の答えは、「こちら(番号のみ)」です。

選択肢1

 選択肢1の「蒸気ボイラーの容量(能力)は、最大連続負荷の状態で、1時間に発生する蒸発量で示される」ですが、そのとおりです。

 テキストに同様も文面があるはずです。確認しておきましょう。

 よって、当該選択肢は、「○」となります。

 なお、「1時間」のところは、注意です。「1単位時間」という文言で出題されたことがあります。どっちでも判別できるようになっておきましょう。

選択肢2

 選択肢2の「蒸気の発生に要する熱量は、蒸気圧力、蒸気温度及び給水温度によって異なる」ですが、そのとおりです。

 蒸気圧力及び蒸気温度及び給水温度が変われば、当然、蒸気の発生に必要な熱量も変わります。

 よって、当該選択肢は、「○」となります。

 まあ、台所でお湯を沸かしたことのある人なら、すぐわかるはずです。

 冬なら沸くのに時間がかかりますが、夏ならスグにお湯は沸きますよね。

選択肢3

 選択肢3の「換算蒸発量は、実際に給水から所要蒸気を発生させるために要した熱量を、0℃の水を蒸発させて100℃の飽和蒸気とする場合の熱量で除したものである。」ですが、誤った記述です。

 本問の大元は、「換算蒸発量:Ge」の公式です。

 当該公式は・・・、

 Ge=G(h2-h1)/2,257

 ・・・です。

 先の公式にあるように、「2257」で割り算しています。

 問題の言う「0℃の水を蒸発させて100℃の飽和蒸気とする場合の熱量で除したもの」とは、お馴染みの数字:「飽和蒸気の比エンタルピ」の「2676kj/kg」のことです。

 こういった次第で、「×」と相なります。

 「換算蒸発量:Ge」は、公式が丸ごと出ているので、余裕があれば、押えておきましょう。

 数式でも、文章でも、解けるようになっておきましょう。

 なお、1級ボイラー技士まで見ている人は、計算問題で公式が必要となるので、今のうちに、押えておくとよいでしょう。

選択肢4

 選択肢4の「ボイラー効率とは、全供給熱量に対する発生蒸気の吸収熱量の割合を言う」ですが、正しい記述です。

 よって、当該選択肢は、「○」となります。

 難しく述べられていますが、要は、熱がどれだけ蒸気に伝わったか、です。

 最近は、当該「ボイラー効率」の定義等が出題されているので、テキストでおさえておきましょう。

選択肢5

 選択肢5の「ボイラー効率を算定するときは、燃料の蒸発量は、一般に低発熱量を用いる」ですが、正しい記述です。

 当該選択肢は、あまり、テキストに載っていない事項です。よって、正確に判別できないかもしれません。

 しかし、当該「ボイラー効率」自体が、最近ではよく出るようになっているので、押さえておくといでしょう。

 よって、当該選択肢は、「○」となります。

答え

 設問は、「誤っているものはどれか?」です。

 正解:3

 次の問題へ。

過去問その他の問題

 本問以外の問題は、以下のリンク先にあります。

 通勤・通学中にどうぞ。

構造10問

 1問:熱・・・「やや難」

 2問:ボイラー効率・容量・・・「ふつう」

 3問:鏡板・・・「ふつう」

 4問:空気予熱器・・・「ふつう」

 5問:計測器・・・「ふつう」

 6問:給水系統装置・・・「ふつう」

 7問:貫流ボイラー・・・「ふつう」

 8問:炉筒煙管ボイラー・・・「ふつう」

 9問:水位検出器・・・「難」

 10問:自動制御用機器・・・「ふつう」

取扱10問

 11問:ボイラー水の吹出・・・「ふつう」。

 12問:燃料油用遮断弁・・・「難」

 13問:ボイラー水位・・・「ふつう」

 14問:キャリオーバ・・・「ふつう」

 15問:スートブロー・・・「ふつう」。

 16問:ボイラー水管理・・・「ふつう」

 17問:酸洗浄・・・「ふつう」。

 18問:ボイラー清缶剤・・・「ふつう」

 19問:点火前点検・・・「やや難」

 20問:単純軟化法・・・「ふつう」

燃料・燃焼10問

 21問:引火点・・・「ふつう」

 22問:重油・・・「ふつう」。

 23問:重油加熱・・・「ふつう」

 24問:石炭・・・「ふつう」

 25問:気体燃料・・・「ふつう」

 26問:低温腐食抑制・・・「ふつう」

 27問:流動層燃焼方式・・・「ふつう」

 28問:ガンタイプオイルバーナ・・・「ふつう」

 29問:通風・・・「ふつう」

 30問:大気汚染物質・・・「ふつう」

法令10問

 31問:伝熱面積・・・「ふつう」

 32問:変更届・・・「ふつう」

 33問:使用再開検査・・・「ふつう」

 34問:鋳鉄製ボイラー規制・・・「ふつう」

 35問:鋼製ボイラーの安全弁・・・「やや難」

 36問:設置規制・・・「ふつう」

 37問:付属品管理・・・「ふつう」

 38問:定期自主検査・・・「ふつう」

 39問:水面測定装置・・・「ふつう」

 40問:掃除・修繕・・・「ふつう」

独学向け教材

 独学向けの教材については「教材レビュー」にその詳細を述べています。

 ま、読むのがメンドウな人は…、

 過去問は、「詳解2級ボイラー技士過去6回問題集」を使い、

 そして、テキストは、本格版の「一発合格! これならわかる2級ボイラー技士試験 テキスト&問題集」か、簡易版の「いちばんわかりやすい!2級ボイラー技士合格テキスト」を使用します。

 わたしが再度、試験を受けるとしたら、上記の教材で勉強します。攻守揃い踏みで、鉄板合格です。

PDF過去問の閲覧

 

 PDFの閲覧は、スマホだと画面が小さくて見難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。

 本格的な“過去問演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないです。

 手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。

 他のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDF過去問の閲覧も可能で、費用対効果が秀逸です。

 サブ機として、試験後も活躍するはずです。

 amazon参考‐Fire HD

ボイラの後は、乙4で

 乙4とは、「危険物取扱者 乙種4類」のことです。

 お馴染みの油炊きボイラーでは、「重油」を使います。

 「重油」の補充等の際、乙4があると“立ち合い”ができることから、「2ボ」と「乙4」とは、実に、相性のよい資格となっています。

 昨今では、油炊きボイラーが減っているとはいえ、まだまだ数があります。2ボと乙4があれば、とりあえず仕事があって、食いっぱぐれはないので、2ボ合格後は、「乙4」取得を目指してください。

 試験勉強等については、「乙種4類の独学」と、「乙4のテキスト・問題集を参考にしてください。

二級ボイラー技士のこまごましたもの

 二級ボイラー技士と相性のよい資格に、「危険物取扱者 乙種4類」があります。

 二ボ合格後の取得資格に、ピックアップしておくとよいでしょう。勉強方法等は、「乙4 独学前編:重要試験情報」や「乙4 独学後編:勉強方法」を一読ください。

 二級ボイラー技士に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。興味のある方は、「二級ボイラー技士:ブログ記事」をばご参考ください。

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