17問‐平成30年10月 二ボ公式過去問解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 平成30年10月 二級ボイラー技士の公式過去問の、第17問目の解説。本問は、酸洗浄の問題です。常識的な問題なので、テキストや過去問で勉強した人なら大丈夫です。

17問‐酸洗浄

 

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 本問のレベルは「ふつう」です。

 こういう「取れる問題」を、落とさないことが、独学合格の肝です。

 本問の答えは、「こちら(番号のみ)」です。

選択肢1

 選択肢1の「酸洗浄は、薬液に酸を用いて洗浄し、ボイラー内のスケールを溶解除去するものである。」ですが、正しい記述です。

 そのとおりの記述です。テキストで確認しておきましょう。

 よって、当該選択肢は、「○」となります。

 なお、ひっかけで、「酸洗浄は、薬液にアルカリを用いて洗浄し…」と出題される可能性があるので、注意してください。

 「酸洗浄」は、「酸」を使用し、「スケール(伝熱面に付着した残留物)除去」します。

 「酸」の「さ」と、「スケール」の「ス」で、『さ行つながり』で憶えるとよいでしょう。

 なお、「アルカリ洗浄」は、「アルカリ」を使用し、「油脂、ペンキ類の洗浄・除去」します。

選択肢2

 選択肢2の「酸洗浄は、酸によるボイラーの腐食を防止するため抑制剤(インヒビタ)を添加して行う。」ですが、正しい記述です。

 酸によってボイラー本体の金属が腐食されるのを防ぐために、抑制剤(インヒビタ)が用いられます。テキストで確認しておきましょう。

 「インヒビタ」という、一般生活では見聞きしない語句に戸惑う受験生が多いからでしょう。当該選択肢は、よく使い回されています。選択肢ごと頭に入れておきます。

 よって、当該選択肢は、「○」となります。

選択肢3

 選択肢3の「薬液で洗浄する前には、中和防錆処理を行い、水洗する。」ですが、誤った記述です。

 人を食った問題です。

 酸洗浄をした後は、水洗いをしてから、中和防錆処理を行います。

 中和防錆処理をしてから、水洗いをするわけではありません。

 よって、当該選択肢は、「×」となります。

選択肢4

 選択肢4の「シリカ分の多い硬質スケールを酸洗浄するときは、所要の薬液で前処理を行い、スケールを膨潤させる。」ですが、 正しい記述です。

 テキストには載ってないかもしれませんが、何となく、わかるかと思います。

 よって、当該選択肢は、「○」となります。

 なお、「所要の薬液」とは、「シリカ溶解剤」です。出題実績があるので、余裕があれば押えておいてください。

選択肢5

 選択肢5の「酸洗浄作業中は、水素が発生するのでボイラー周辺を火気厳禁にする。」ですが、正しい記述です。

 水素爆発との言葉があるように、水素は燃えます。

 酸洗浄中は、「火気厳禁」です。これもよく出るので押さえておきます。

 よって、当該選択肢は、「○」となります。

答え

 設問は、「誤っているものはどれか?」です。

 答え:3

 次の問題へ。

過去問その他の問題

 本問以外の問題は、以下のリンク先にあります。

 通勤・通学中にどうぞ。

構造10問

 1問:熱・・・「やや難」

 2問:ボイラー効率・容量・・・「ふつう」

 3問:鏡板・・・「ふつう」

 4問:空気予熱器・・・「ふつう」

 5問:計測器・・・「ふつう」

 6問:給水系統装置・・・「ふつう」

 7問:貫流ボイラー・・・「ふつう」

 8問:炉筒煙管ボイラー・・・「ふつう」

 9問:水位検出器・・・「難」

 10問:自動制御用機器・・・「ふつう」

取扱10問

 11問:ボイラー水の吹出・・・「ふつう」。

 12問:燃料油用遮断弁・・・「難」

 13問:ボイラー水位・・・「ふつう」

 14問:キャリオーバ・・・「ふつう」

 15問:スートブロー・・・「ふつう」。

 16問:ボイラー水管理・・・「ふつう」

 17問:酸洗浄・・・「ふつう」。

 18問:ボイラー清缶剤・・・「ふつう」

 19問:点火前点検・・・「やや難」

 20問:単純軟化法・・・「ふつう」

燃料・燃焼10問

 21問:引火点・・・「ふつう」

 22問:重油・・・「ふつう」。

 23問:重油加熱・・・「ふつう」

 24問:石炭・・・「ふつう」

 25問:気体燃料・・・「ふつう」

 26問:低温腐食抑制・・・「ふつう」

 27問:流動層燃焼方式・・・「ふつう」

 28問:ガンタイプオイルバーナ・・・「ふつう」

 29問:通風・・・「ふつう」

 30問:大気汚染物質・・・「ふつう」

法令10問

 31問:伝熱面積・・・「ふつう」

 32問:変更届・・・「ふつう」

 33問:使用再開検査・・・「ふつう」

 34問:鋳鉄製ボイラー規制・・・「ふつう」

 35問:鋼製ボイラーの安全弁・・・「やや難」

 36問:設置規制・・・「ふつう」

 37問:付属品管理・・・「ふつう」

 38問:定期自主検査・・・「ふつう」

 39問:水面測定装置・・・「ふつう」

 40問:掃除・修繕・・・「ふつう」

独学向け教材

 独学向けの教材については「教材レビュー」にその詳細を述べています。

 ま、読むのがメンドウな人は…、

 過去問は、「詳解2級ボイラー技士過去6回問題集」を使い、

 そして、テキストは、本格版の「一発合格! これならわかる2級ボイラー技士試験 テキスト&問題集」か、簡易版の「いちばんわかりやすい!2級ボイラー技士合格テキスト」を使用します。

 わたしが再度、試験を受けるとしたら、上記の教材で勉強します。攻守揃い踏みで、鉄板合格です。

PDF過去問の閲覧

 

 PDFの閲覧は、スマホだと画面が小さくて見難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。

 本格的な“過去問演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないです。

 手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。

 他のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDF過去問の閲覧も可能で、費用対効果が秀逸です。

 サブ機として、試験後も活躍するはずです。

 amazon参考‐Fire HD

ボイラの後は、乙4で

 乙4とは、「危険物取扱者 乙種4類」のことです。

 お馴染みの油炊きボイラーでは、「重油」を使います。

 「重油」の補充等の際、乙4があると“立ち合い”ができることから、「2ボ」と「乙4」とは、実に、相性のよい資格となっています。

 昨今では、油炊きボイラーが減っているとはいえ、まだまだ数があります。2ボと乙4があれば、とりあえず仕事があって、食いっぱぐれはないので、2ボ合格後は、「乙4」取得を目指してください。

 試験勉強等については、「乙種4類の独学」と、「乙4のテキスト・問題集を参考にしてください。

二級ボイラー技士のこまごましたもの

 二級ボイラー技士と相性のよい資格に、「危険物取扱者 乙種4類」があります。

 二ボ合格後の取得資格に、ピックアップしておくとよいでしょう。勉強方法等は、「乙4 独学前編:重要試験情報」や「乙4 独学後編:勉強方法」を一読ください。

 二級ボイラー技士に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。興味のある方は、「二級ボイラー技士:ブログ記事」をばご参考ください。

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