29問‐平成30年10月 二ボ公式過去問解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 平成30年10月 二級ボイラー技士の公式過去問の、本問は、通風について問う問題です。基礎・基本的なものばかりなので、難しいところはありません。テキストと過去問を繰り返しておけば、まず、取れます。

29問‐通風

 

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 本問のレベルは「ふつう」です。

 本問の答えは、「こちら(番号のみ)」です。

選択肢1

 選択肢1の「押込通風は、燃焼用空気をファンを用いて大気圧より高い圧力の炉内に押し込むものである。」

 「押込通風」の定義文がそのまま選択肢となっています。

 テキストには、同様の記述があるはずです。確認しておきましょう。

 よって、当該選択肢は、「○」となります。

選択肢2

 選択肢2の「押込通風は、空気流と燃料噴霧流が有効に混合するため、燃焼効率が高まる。」ですが、正しい記述です。

 押込通風は、選択肢の言う「燃焼効率」のほか、「ボイラー効率」も高まる通風方式です。

 ド頻出なので、テキストで確認しておきましょう。

 よって、当該選択肢は、「○」となります。

選択肢3

 選択肢3の「誘引通風は、燃焼ガスを煙道又は煙突入口に設けたファンによって吸い出すもので、燃焼ガスの外部への漏れ出しがほとんどない。」ですが、正しい記述です。

 誘引通風の定義と、特徴とが、正しく述べられています。

 よって、当該選択肢は、「○」となります。

 なお、「誘引通風」は、比較的高温で体積の大きな燃焼ガスを取り扱うので、大型のファンを必要とします。この特徴も一緒に押さえておきましょう。

選択肢4

 選択肢4の「平衡通風は、押込ファンと誘引ファンを併用したもので、炉内圧を大気圧よりわずかに低く調節する。」ですが、正しい記述です。

 選択肢の言うように、「平衡通風」とは、押込ファンと誘引ファンを併用したものです。

 んで、後半部分のように、「炉内圧を大気圧よりわずかに低く調節」します。

 よって、当該選択肢は、「○」となります。

 なお、平衡通風は、燃焼調節が容易で、通風抵抗の大きなボイラーでも強い通風力が得られます。これもよく出ます。

選択肢5

 選択肢5の「平衡通風は、燃焼ガスの外部への漏れ出しがほとんどないが、誘引通風より大きな動力を必要とする。」ですが、誤った記述です。

 当該所要動力の『大小』は、よく出る論点で…、

 誘引通風>平衡通風>押込通風

 …となっています。

 誘引通風が、最も大きな動力が必要です。

 押込通風は、最小の動力で済みます。

 平衡通風は、誘引通風より、小さな動力で済みます。

 よって、当該選択肢は、「×」となります。

 順番を正確に、暗記しておきましょう。ここはよく出ます。

答え

 本問は、「誤っているものはどれか?」です。

 正解:5

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過去問その他の問題

 本問以外の問題は、以下のリンク先にあります。

 通勤・通学中にどうぞ。

構造10問

 1問:熱・・・「やや難」

 2問:ボイラー効率・容量・・・「ふつう」

 3問:鏡板・・・「ふつう」

 4問:空気予熱器・・・「ふつう」

 5問:計測器・・・「ふつう」

 6問:給水系統装置・・・「ふつう」

 7問:貫流ボイラー・・・「ふつう」

 8問:炉筒煙管ボイラー・・・「ふつう」

 9問:水位検出器・・・「難」

 10問:自動制御用機器・・・「ふつう」

取扱10問

 11問:ボイラー水の吹出・・・「ふつう」。

 12問:燃料油用遮断弁・・・「難」

 13問:ボイラー水位・・・「ふつう」

 14問:キャリオーバ・・・「ふつう」

 15問:スートブロー・・・「ふつう」。

 16問:ボイラー水管理・・・「ふつう」

 17問:酸洗浄・・・「ふつう」。

 18問:ボイラー清缶剤・・・「ふつう」

 19問:点火前点検・・・「やや難」

 20問:単純軟化法・・・「ふつう」

燃料・燃焼10問

 21問:引火点・・・「ふつう」

 22問:重油・・・「ふつう」。

 23問:重油加熱・・・「ふつう」

 24問:石炭・・・「ふつう」

 25問:気体燃料・・・「ふつう」

 26問:低温腐食抑制・・・「ふつう」

 27問:流動層燃焼方式・・・「ふつう」

 28問:ガンタイプオイルバーナ・・・「ふつう」

 29問:通風・・・「ふつう」

 30問:大気汚染物質・・・「ふつう」

法令10問

 31問:伝熱面積・・・「ふつう」

 32問:変更届・・・「ふつう」

 33問:使用再開検査・・・「ふつう」

 34問:鋳鉄製ボイラー規制・・・「ふつう」

 35問:鋼製ボイラーの安全弁・・・「やや難」

 36問:設置規制・・・「ふつう」

 37問:付属品管理・・・「ふつう」

 38問:定期自主検査・・・「ふつう」

 39問:水面測定装置・・・「ふつう」

 40問:掃除・修繕・・・「ふつう」

独学向け教材

 独学向けの教材については「教材レビュー」にその詳細を述べています。

 ま、読むのがメンドウな人は…、

 過去問は、「詳解2級ボイラー技士過去6回問題集」を使い、

 そして、テキストは、本格版の「一発合格! これならわかる2級ボイラー技士試験 テキスト&問題集」か、簡易版の「いちばんわかりやすい!2級ボイラー技士合格テキスト」を使用します。

 わたしが再度、試験を受けるとしたら、上記の教材で勉強します。攻守揃い踏みで、鉄板合格です。

PDF過去問の閲覧

 

 PDFの閲覧は、スマホだと画面が小さくて見難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。

 本格的な“過去問演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないです。

 手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。

 他のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDF過去問の閲覧も可能で、費用対効果が秀逸です。

 サブ機として、試験後も活躍するはずです。

 amazon参考‐Fire HD

ボイラの後は、乙4で

 乙4とは、「危険物取扱者 乙種4類」のことです。

 お馴染みの油炊きボイラーでは、「重油」を使います。

 「重油」の補充等の際、乙4があると“立ち合い”ができることから、「2ボ」と「乙4」とは、実に、相性のよい資格となっています。

 昨今では、油炊きボイラーが減っているとはいえ、まだまだ数があります。2ボと乙4があれば、とりあえず仕事があって、食いっぱぐれはないので、2ボ合格後は、「乙4」取得を目指してください。

 試験勉強等については、「乙種4類の独学」と、「乙4のテキスト・問題集を参考にしてください。

二級ボイラー技士のこまごましたもの

 二級ボイラー技士と相性のよい資格に、「危険物取扱者 乙種4類」があります。

 二ボ合格後の取得資格に、ピックアップしておくとよいでしょう。勉強方法等は、「乙4 独学前編:重要試験情報」や「乙4 独学後編:勉強方法」を一読ください。

 二級ボイラー技士に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。興味のある方は、「二級ボイラー技士:ブログ記事」をばご参考ください。

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