平成30年10月 二級ボイラー技士の公式過去問の、第6問目の解説。第6問は、給水系統装置の問題です。給水系統の装置の基礎知識ばかりなので、テキストを精読していれば、穏当に点が取れます。
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本問のレベルは「ふつう」です。
選択肢は、すべて基礎・基本的なもので構成されています。
こういう問題を取ることが、最大の足切り予防です。
本問の答えは、「こちら(番号のみ)」です。
選択肢1の「ボイラーに給水する遠心ポンプは、多数の羽を有する羽根車をケーシング内で回転させ、遠心作用により水に水圧及び速度エネルギーを与える」ですが、正しい記述です。
ボイラーに使用されるのは、主に「遠心ポンプ」なのですが、当該遠心ポンプのそのままの説明となっています。
遠心ポンプとはこういうものなので、テキストで確認しておきましょう。
よって、当該選択肢は、「○」となります。
選択肢2の「遠心ポンプは、案内羽根を有するディフューザポンプと有しない渦巻ポンプに分類される。」ですが、正しい記述です。
これはよく出ます。ガチ暗記です。
案内羽根が「ある」のがディフューザポンプ。
案内羽根が「ない」のが渦巻ポンプ。
きちんと区別して憶えましょう。「案内羽の有無」は、頻出論点です。
よって、当該選択肢は、「○」となります。
選択肢3の「渦流ポンプは、円周流ポンプとも呼ばれているもので、小容量の蒸気ボイラーなどに用いられる。」ですが、正しい記述です。
「渦流ポンプ」は、別名「円周流ポンプ」です。
んで、主に、小容量の蒸気ボイラーに用いられます。
よって、当該選択肢は、「○」となります。
なお、「高圧のボイラー」用には、「ディフューザーポンプ」が用いられます。
選択肢4の「ボイラー又はエコノマイザの入口近くには、給水弁と給水逆止め弁を設ける。」ですが、正しい記述です。
「給水逆止め弁」は、停電時などに、ボイラー水の逆流を防止するためのものです。
よって、当該選択肢は、「○」となります。
ところで、頻出なのですが、「給水弁は、ボイラー側に設置。給水逆止め弁は、ポンプ側に設置」なので、ガチ暗記です。
選択肢5の「給水内管は、一般に長い鋼管に多数の穴を設けたもので、胴又は蒸気ドラム内の安全低水面よりやや上方に取り付ける。」ですが、誤った記述です。
正しくは、「安全低水面よりやや“下方”に取り付ける」です。
よって、当該選択肢は、「×」となります。
よくよく考えれば、わかります。
もし、「安全低水面より上方」に設置していると、低水面まで水位が下がったときに、給水内管が水面上に出てしまいます。これはまずいです。んなもんで、「下方」といった寸法です。
ところで、「給水内管」とは、ボイラーの胴やドラムへの給水を一様にするためのものです。
本問は、「誤っているものはどれか?」です。
正解:5
本問以外の問題は、以下のリンク先にあります。
通勤・通学中にどうぞ。
1問:熱・・・「やや難」
2問:ボイラー効率・容量・・・「ふつう」
3問:鏡板・・・「ふつう」
4問:空気予熱器・・・「ふつう」
5問:計測器・・・「ふつう」
6問:給水系統装置・・・「ふつう」
7問:貫流ボイラー・・・「ふつう」
8問:炉筒煙管ボイラー・・・「ふつう」
9問:水位検出器・・・「難」
10問:自動制御用機器・・・「ふつう」
11問:ボイラー水の吹出・・・「ふつう」。
12問:燃料油用遮断弁・・・「難」
13問:ボイラー水位・・・「ふつう」
14問:キャリオーバ・・・「ふつう」
15問:スートブロー・・・「ふつう」。
16問:ボイラー水管理・・・「ふつう」
17問:酸洗浄・・・「ふつう」。
18問:ボイラー清缶剤・・・「ふつう」
19問:点火前点検・・・「やや難」
20問:単純軟化法・・・「ふつう」
21問:引火点・・・「ふつう」
22問:重油・・・「ふつう」。
23問:重油加熱・・・「ふつう」
24問:石炭・・・「ふつう」
25問:気体燃料・・・「ふつう」
26問:低温腐食抑制・・・「ふつう」
27問:流動層燃焼方式・・・「ふつう」
28問:ガンタイプオイルバーナ・・・「ふつう」
29問:通風・・・「ふつう」
30問:大気汚染物質・・・「ふつう」
31問:伝熱面積・・・「ふつう」
32問:変更届・・・「ふつう」
33問:使用再開検査・・・「ふつう」
34問:鋳鉄製ボイラー規制・・・「ふつう」
35問:鋼製ボイラーの安全弁・・・「やや難」
36問:設置規制・・・「ふつう」
37問:付属品管理・・・「ふつう」
38問:定期自主検査・・・「ふつう」
39問:水面測定装置・・・「ふつう」
40問:掃除・修繕・・・「ふつう」
独学向けの教材については「教材レビュー」にその詳細を述べています。
ま、読むのがメンドウな人は…、
過去問は、「詳解2級ボイラー技士過去6回問題集」を使い、
そして、テキストは、本格版の「一発合格! これならわかる2級ボイラー技士試験 テキスト&問題集」か、簡易版の「いちばんわかりやすい!2級ボイラー技士合格テキスト」を使用します。
わたしが再度、試験を受けるとしたら、上記の教材で勉強します。攻守揃い踏みで、鉄板合格です。
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二級ボイラー技士に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。興味のある方は、「二級ボイラー技士:ブログ記事」をばご参考ください。
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二ボ合格後の取得資格に、狙うといいと思います。二ボと乙4の2つ持ちは、かなり多いです。
乙4の勉強方法等は、「乙4の独学」を一読ください。
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