試験勉強で大切なことは、まずは点を取ることでございます。
頻出事項や重要事項は、きっちり粗漏なくおさえておかねば、点数が取れません。
しかし、これだけでは、合格は覚束ないものがございます。
点を取るお勉強と平行して、失点を阻止するお勉強も必要なのでございます。
独学には、このふたつのお勉強が要されていることを、ご理解いただければと存じます。
さて、では、失点を阻止するお勉強とは何か、でございます。
簡単にいえば、間違えたところやわからないところを潰していくことでございます。
とはいえ、日々のお勉強では失点や間違いを恐れてはいけません。
というのも、間違ったところほどよく考えるために、知識はこなれてしっかり記憶に根付くからでございます。
先だってのススメでもいいましたように、すらすら憶えてしまったものの中に、いざとなったら出てこない爆弾がございます。
お勉強においては、「間違う」ということは、それほど悪いものでもないのでございます。
しかし、皆さんには、ある特定の間違いについて、しっかりと注意を払ってほしく思います。
それは、同じ間違いについてでございます。
間違う中でも、同じところを間違うのだけは、赤信号でございます。ほおっておけば、本試験で致命的な失点になります。
間違いを質してできるようになったはずなのに、時を経て復習するとなぜかできなくなっていることを、皆さんはご経験があるかと存じます。
同じところを間違うときは、間違った対象より、間違いに面している自分の内面に、意をお払いくださればと存じます。
表面的なことではなく、深層部分に意識してほしく存じます。
はやく憶えたい、はやく済ませたい、はやく終わらせたい、はやく処理してしまいたいという意識がないかを、お調べくださればと存じます。
同じところの間違いは、表面的なことでは質すことができません。
表面をなぞっただけでは、また、時が経てばできなくなっております。
本当に、労力と時間の無駄でございます。
どっしり腰を落ち着けて、しっかりと問題の目を摘み取ってほしく存じます。
いま、いま時間をとってしっかりやることが、後の禍根を経つことができます。
現時点で、地中深く根付いている問題の根を摘んだ方が、トータルで時間と労力をセーブできます。
やり直す、出来なくなる、またやり直す、また出来なくなる、またまたやり直す、またまた出来なくなるといった悪循環に陥らないよう、ご注意を願います。
| カテゴリー: 過去のススメ | | 2008年6月18日 9:18 AM |
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お勉強では、むやみやたらに消さないことが大事でございます。
お勉強では何かを書くことが多いかと存じます。特に独学では、テキストの書き込みは多岐に渡ります。
ですから、何かを間違って書くということも、日常茶飯事なことでありましょう。
そのとき、「あ、間違った!」といって消しゴミで消したり、修正テープで直したりしてはいないでしょうか。
もちろんのこと、漢字や数字の間違えのであれば、そうやって消して直すのも結構でございます。
しかしながら、それ以外の間違いについては、二重線を用いて消していくのがよいのでございます。
二重線での訂正は、あとあとになって実によいお勉強の指針となるからでございます。
テキストや問題集、ノートをきれいに使いたいという気持ちはわかります。
とはいえ、お勉強というのは、誰かに提出するような資料を作成するものではございません。
単に問題が解けるようになって、過去問がそこそこ理解できるようになるのが、お勉強の主たる目標でございます。
二重線で消すことによって、自分が何をどのように間違えたかが明らかになります。
実は、正しいことで塗りつぶされたものというのは、意外に記憶に残らないものでございます。
自分がどのように考えていたか、どう判断していたかを、間違ってはいても残しておくことで、正しい解が蓄積されていくものでございます。
自分の考えたことは、できるだけ消さないようにしてくださればと存じます。
完全に消してしまうと、自分がどう考えたのかが残りません。
あとあとになって見直したときに、己の思考を辿ることは意外な勉強効果があり、正しい解とともにすんなりと記憶に蓄積されていきます。
消さないことは、点数アップにも貢献するのでございます。
正しさのみを追求すれば、合格するものではありません。
自分の思考の記録は、多少、気恥ずかしいものでございます。人に見せられぬものかもしれません。
とはいえ、お勉強というのは、個人的なことですので、耐えられる恥ずかしさでございます。
しっかり自分の基軸を記録していってほしく思います。
なお、間違ったらペンでぐしゃぐしゃと塗りつぶす人がおられるかと思いますが、できるだけこのような「ぐしゃ消し」をなさらないようご助言いたします。
というのも、ペンでぐしゃぐしゃと消すと、自分の考えたことまでが潰される感じがして、もったいないからでございます。
先だっていいましたように、単純な字の間違いなどであれば結構ですが、考えたことすべてを抹消するのはもったいないことでございます。
二重線消しに切り替えても、何の支障もございません。
細かいことではありますが、お勉強の一助にしてほしく存じます。
消し方ひとつにも、意味があるのでございます。
| カテゴリー: 過去のススメ | | 2008年6月17日 9:22 AM |
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試験というものは、わかっているものが怖いときがございます。
わかってる、憶えてる、知ってると踏んでいるがゆえに、どうしても手を抜いてしまいがちでございます。
それが爆発するのが、模試や通常の問題演習であれば、幸運でございます。
しかし、炸裂するのは大概において本試験でございます。
「あら?」と思った瞬間に脂汗がにじみ出て、誰もが点を取る貴重な1点を失うのでございます。
自己採点をしてみたら、合格ボーダーのぎりぎりの得点で、なんともスッキリしない気分を引き摺る羽目に陥るのでございます。
(あの問題さえ解けていれば。。。ああ神様!)
あとは想像に任せたく存じますが、大概こうした流れのときには、希望は打ち砕かれるものでありまして、合格発表もアレで、再度1年、がんばるに到る次第でございます。
こんなときだけ、神仏に祈っても流石に苦笑をしておられることでありましょう。
取れるものをしっかり取るのが、試験の要諦でございます。
試験で基礎と基本が大事だといわれるのは、皆が点を取るところなのに、意外に失点を重ねるところであるからでございます。
丹念に、慢心することなく、何度も基礎と基本の確認をお願いしたく存じます。
さて、雨降って地固まる、と申します。
多少の喧嘩やいざこざがあって愛が深まりますように、事の成就には多少の辛苦や困難が必要なのでございます。
記憶のそのようなものだと申してよろしいでしょう。
記憶とは忘れるから、憶えられるのでございます。
逆に、すらっと頭に入ったものほど、肝心なときにサッパリでてこなくなります。
憶えたと思っていたら忘れて、何度も何回も見直した事柄の方が、いざとなったら頼りになる記憶になっているのでございます。
基礎や基本のお勉強は単調で、少しくかったるいものがございます。
お勉強をしても、(やはりできるな)としか思えず、何だか時間を無駄にしたような気にもなることでありましょう。
その気持ちはよくわかります。が、そこでいったん深呼吸をして新しい気持ちで相対してほしく存じます。
実力が付けばつくほど、「できる」ものの中に致命的な失点の萌芽がございます。
油断大敵。順調に憶えられた箇所に重点を置いて、記憶と知識に磨きをかけていただきたく存じます。
| カテゴリー: 過去のススメ | | 2008年6月16日 9:27 AM |
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