独学でススメ-読むだけで独学合格できるかもしれない、適当なヒントとTips

不調が普通

なんだか、お勉強の調子が悪いときがあるかと存じます。
気乗りがしない、やる気がそれほど出ない、机の前に座るのが億劫、などなどのときでございます。
しかしながら、よくよく考えてみれば、1年に何回、元気溌剌としてお勉強に臨んでいるのか、ということでございます。
おそらく、年に数回、数えられるほどしか、元気いっぱいにお勉強に向えないかとございます。
朝起きることを考えてみてください。
いったい、年に何回、完璧に熟睡して目覚ましなしでスッキリ目覚める日があるでしょうか。
ほとんどは、布団に未練を残しての起床であるかと存じます。
睡眠時間が足りないことも考えられますが、休日にぐうすか寝たとしても、起きたときにはなんだか気だるくて、ゆでたタコのようにぐだりとしてしまうものでございます。
逆に、せっかくの休日をこんな風に寝てしまって、少しく後悔の念すらも湧くものでございます。
このほかにも、「うまくいく」ことが、いかに少ないかを、皆様の生活に沿ってお考え下さればと存じます。
ほとんどないこと、めったにないことがお分かり頂けるかと存じます。
イヌころは、常にワンワンと吠えて、元気いっぱいぴょんぴょん飛び跳ねているでしょうか?
ノラネコは、いつも忍者のようにすばしこく移動して、イキイキと小鳥にちょっかいを出しているでしょうか?
イヌやネコでさえそうなのですから、況やヒトをや、というわけでございます。
好調時がまれであり、不調が普通と捉え直してくださればと存じます。
多少、調子が悪くても、それが普通だと思って、それほど気に悩む必要はないのでございます。
お勉強も同様の事情でございます。
多少、憶えが悪くても、気が乗らなくても、昨日の半分しか進まなくても、集中できる時間が短くても、まあ、それが普通なのでございます。
その普通の状態から、どうすれば、お勉強をして行けばいいかを考えてみることが、一番自分にしっくり来る方法を身に付ける機会なのでございます。
たとえば、心中にいやいや感が湧き出でれば、即テキストの1ページ目を通して、勢いでその感情を押し込めるといった風でございます。
とりあえず手を付ければ、惰性でやっていけるものでございます。
自分というものを「こんなものかな」程度に考えておき、たんたんと目の前のことを手がけていくのが、最上のやり方かと存じます。

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速めたり遅めたり

なんでも早く終わらないと気が済まない、急かしい人がございます。
せっかちといわれる人でございます。
気持ちはわかるのでございます。
あなたの手料理をばくばく一目散に食べるのは、おいしい以外の理由があるかもしれません。
嫌なことや面倒なことは、早く終わらせたいのが人情でございます。
しかしながら、急ぐと良いものと、急いではいけないものは当然あるのでございます。
いくらでもスピードアップを図ってもよいのは、定型的な事柄でございます。
たとえば、お家の整理整頓、掃除などは、ほとんどやることが決まっております。ちゃっちゃとてきぱき済ませた方がよいのでございます。
いくら時間をかけても、元の新築のように綺麗になるわけでもなし。大方の埃や塵が取れていれば、それで十分なのでございます。
お仕事においても、提示連絡や報告、書類作成、その他コピーなど、決まりきったものは素早く済ませていった方が、時間の余裕が生まれるわけでありまして、その分まとめて、ノンキに構えることができるわけでございます。
お勉強でいうなら、できていることや憶えていること、マスターしていることなどは、手早くさっさと見ていけば良いのでございます。
「完了」していることに、時間をかけて丁寧に見たところで、それほど効果は上がりません。
ざざっとちゃっちゃと目を通して、記憶を新たに改めていけば良いのでございます。
逆にいうなら、1回1回の確認時間をどんどん短くして何度も回数をこなした方が、記憶の維持には効果があるわけでございます。
しかしながら、こうしたてきぱき方式がすべてに通用するわけではないのでございます。
意外な数の人が、素早く済ませてはいけないところまでも、惰性で済ませていることがあるのでございます。
できていないのに、憶えていないのに、いまいち理解に至っていないのに、ざざっと杜撰にお勉強をする人がいるのでございます。
駆け足で富士山を登ろうとしても、まあ、最初の500mでギブアップでありましょう。
お勉強においても、そんな駆け足勉強では、実力の貢献することはほとんどないでしょう。
ランニングで山登りをするかのような、馬鹿げたことは止めるようにご助言いたします。
先ほど述べた事柄は、丁寧に時間をかけて、一歩一歩踏みしめるかのように、やっていかなければならないことでございます。
通常の勉強スピードよりも遅めにして、徐行運転で取り組むべき事柄でございます。
それを早くやろうとして、ダッシュで駆け抜けたところで、頭の中はスカスカのままでございます。
緩急を付けることは、上手にやるための最上のコツでございます。
できることは速めに、できないことは遅めに、切り替えを意識しつつ、お励み下さればと存じます。

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想像力

想像力とは、お勉強においても重要なものでございます。
絵画や模型、お料理といった芸術の分野に限定されないのが、「想像力」という力でございます。
お勉強とは目の前のことを憶えたり、理屈を論理的におさえたりすることが多いので、想像力なんてあまり関係がないのでは、とお考えになる方もおられるかと存じます。
しかし、想像力は、学習計画に大きな影響を与えるのでございます。
学習計画とは、基本的に、想像力をベースに立てられます。
よくよく思い返していただきたいのは、実力が未だ付かず、勉強することの全貌を知らないときの学習計画は、あっちこっちでボロがでて練り直しが多かったのではないでしょうか。
しかし、勉強内容がある程度わかってくるようになれば、学習計画はスムーズに立てることができ、また、その実施も円滑に運ぶことが多かったのではないでしょうか。
つまり、想像が及ぶに及んで、学習計画は実のあるものになっていったわけでございます。
予定と立てる能力や調整力、計画力があって良質の学習計画ができるわけではないのでございます。
想像力があってこその、それらの計画諸力でございます。
いくら、計画力がある人でも、計画の対象が全くわからなかったり、あやふやであれば、たいした計画は出来上がらないことでしょう。
逆にいえば、想像もできないことは、計画を立てることはできないのでございます。
知識があやふやな状態で堅牢な計画を立てようとしても、早晩、そうした計画は綻びてしまうことでしょう。
しっかりした計画を立てたつもりなのだが、全くその通りに進まないというのは、想像力が不足していることが多いのでございます。
想像が効けば、そんな計画は立てないものでございます。
想像力のいい例がダイエットでございます。
いくらダイエットをしてもやせない人は、自分のやせた姿をイメージできないためでございます。
一般的に、男性は想像力が旺盛ですから、痩せた自分をイメージしてすんなり痩せていきます。筋トレでもイメージ効果が幸いして、真剣にトレーニングすれば1ヶ月で身体は見違えます。
一方、女性の方は現実思考なので、想像力はあまり働かないのではないかと考える次第でございます。ちなみにわたくしの妹は、ダイエット暦20年以上で博士号をもらえるほど研究熱心ですが、全く変化がございません。
ときおり、男性は何でこんなつまらないことにこだわったり、怒るのだろうかと不思議がるかと思いますが、想像の為せる技でございます。
逆にいえば、男性は想像が効く分、不満型・妄想型・現実否定型といえるわけでありまして、女性は肯定型・現実的といえるわけでもあります。一長一短ですね!
っと、話を元に戻しましょう。
頭ごなしに、または力づくで、学習計画は立てるものではありません。希望や欲望、展望のみの学習計画は立てるだけ無駄でございます。
想像力をベースに、地に足を付けて作っていくものでございます。
それでは、どう「想像」すればいいか、という話になります。それは単純です。お勉強をしていくしかありません。
あーだこーだお勉強をして実力の伸びに従い、イメージの蓄積は進んでいきます。
学習内容はもとより、自分の力についてのイメージが固まるほど、学習計画に反映されて参ります。
結局のところ、学習計画の破綻は、実力が足りず想像力が働かないときに起きると考えてもらって結構でございます。
精神力や性格は、計画破綻のごく一部のことなのでございます。計画が破綻するたびに、「嗚呼自分はダメだ」肩を落とすのは、全くの御無用です。
逆にいえば、その計画を執り行っている自分を想像できなければ、その計画は、まあ、失敗するものと心準備しておけばよいのでございます。
想像力と実力、そして学習計画の関係を、頭の片隅においてくださればと存じます。

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