夏の残暑は過ぎ去って、涼しいというよりかは、時折、寒く感じる時候となって参りました。
皆様方には御自愛の程をお願いする次第でございます。
布団を出したり、毛布をいれる、いちゃいちゃ出来る相手を探すなどして、冬支度をお考えくださればと存じます。すでに居る方は今のうちから機嫌を取り、暖を取る準備をしていただきたく存じます。枯れ木も山の賑わい、いないよりかはましでございます。
さて、寒くなりますと、一際、お風呂というものがよくなって参ります。
夏などは一風呂浴びると、茹蛸のようになって爽快からは程遠かったのでありますが、肌寒い季節頃となりますと、暖かさと涼しさが同居して、何とも気持ちがよいものでございます。
過度に汗を掻くわけでもなく、かつてお風呂は医療行為であったというのも、さもありなんと思うしだいでございます。
お風呂の後では、毒気が抜けると申しますか、老廃物やその他もろもろが排出された身の軽さを感じることかと思います。
さて、皆さんも御存知ではありましょうが、「血」というものは固まりやすいものでございます。
水のようにさらさら流れるものではありません。どろっとしているものでございます。
血管が詰まったり固まったりする病気もございます。
こうした「血」の意識は、意外にお勉強とかかわりがあるのでございます。
お勉強は当然の如く、頭を酷使するものでございます。
うんうん考えたり、文章を追ったり、何かを憶えたりしたときなどは、頭がぼうっとするかと存じます。
それは、頭から血が引いたというよりかは、脳が活発に動きました故に、頭に血が行き過ぎているのでございます。
脳みそにびっしり、ぎっしりと血液が入り込んで、ぱんぱん状態であると、想像してくださればと存じます。
その上、頭を使いに使いまくっておりますから、エネルギーの粕やらなんやらが多量に含まれた、血になっておりましょう。
本当に、煮詰まるとはよく言ったもので、そういう血で頭がいっぱいになれば、検証を待つことなく、まあ、頭が働かなくなるのも頷けることかと存じます。
お勉強の足が止まってしまったときは、そういう脳の状態になったとお考えくださればと存じます。
そこで、軽い運動をしたり、お風呂に入ったり、シャドーボクシングの真似事をしてどたばたしてみると、すうっとするのでございます。
もちろん、頭に行き過ぎていた血の巡りがよくなったというわけでございます。
お勉強というのは、気合ややる気や精神力も大事ではありますが、それだけではないのでございます。
自分の持っている身体の機能や、今置かれている状態と向き合うことも、秘訣なのでございます。
坊さんは修行として、お経ばかりを読んだり経典のみを憶えてはいないかと存じます。
托鉢をしたり掃除をしていることを鑑みれば、机の前のみのお勉強が完全によいものではないことがお分かりいただけるかと存じます。
| カテゴリー: 過去のススメ | | 2008年10月30日 9:48 AM |
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直前期でやるべきことは、もちろんのこと、追い込みでございます。
ここでがんばれば、合格圏間違いなしのお方は、合格の保証書をえることができますし、合格ボーダーぎりぎりの人は、安全合格圏に入ることができます。
もちろん、勉強時間が足りず危うい人であっても、直前期にがんばりにがんばれば、合格圏に滑り込むことも可能なのでございます。
しかし、直前期には、ほかにやるべき大切なことがございます。
それは、コンディション作りでございます。
本試験で実力を100%発揮できるように心身をともに調整していかねばならないのでございます。
直前期では、勉強だけをむしゃらにやってもだめなのでございます。
「全力を尽くす」にも、準備が必要でございます。
睡眠不足では、風邪気味では、朝ごはんが食べられない身体では、夜型で午前だとふらふらするようでは、到底、実力は出し切れないものなのでございます。
直前期では、体調や生活を整えることも、大事なカリキュラムのひとつであることを、御理解いただければと存じます。
さて、この調整というのは、殊、直前期だけの話ではないのでございます。
日々のお勉強においても、調整は重要でございます。
お勉強に集中できないようであれば、体力の低下を疑ってみます。
同じ姿勢を取るのも、実は体力の為す業でございます。
京都南禅寺琵琶湖疎水に哲学の道がございますが、これは、考える上では、体力が、足腰の強さが必要になることの証左であるかと存じます。
京大の偉い哲学教授でさえ、体力が無ければその知力を発揮できなかったのでございます。
況や我々をや、でございます。
集中力が続かないなあと思う節があるのなら、ちょっと生活を見直してみることでございます。
お勉強時間を少し減らしてでも、散歩をしてみるとか、各種運動の講座に参加してみるのもようございましょう。
ちなみに散歩は、ランニングと同じくらいのカロリー消費がございます。わたくしのように走るのが嫌いな人は散歩での体力アップをお勧めいたします。
そのほか、歩きやすい靴に変えるとか、風邪気味であれば、さっとおさらいして暖かくして寝るとか、甘いものを常食するために日々の食事から炭水化物を少なめにするとか、照明や室温、部屋の色彩を変えてみるとか、いろいろと生活の調整は付くかと存じます。
ちょっとの変化と工夫で、お勉強はずっとやりやすく、手がけやすく、そして、継続するものとなります。
お勉強とは机の前のみでやるにあらず、そうお考えくださればと存じます。
| カテゴリー: 過去のススメ | | 2008年10月29日 9:51 AM |
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ふと見渡せば、雑草は生えているものでございます。
自分で抜いたときもありましょうし、管理人さんが抜いてくれたことも、管理会社のおっさんが綺麗にしてくれたこともありましょう。
しかし、ちょっと時間が経てば、もう、新しい雑草の芽が姿を現しているものでございます。
先日、面白い動画を拝見致しました。
人類が滅びた後、地球はどうなるかという科学番組でございます。
人類が地球からいなくなると、わたしたちの今住んでいる身の回りがどうなるかといいますと、植物が天下を取るのでございます。
街路樹は、きちんと手入れがされているから、あのような大きさで済んでいるのでございます。
それらは、5年も経てば枝を張り、根を伸ばして、あっという間に周辺5メートル四方を支配いたします。
雑草も負けてはおりません。庭の雑草が、プランターの雑草が、あっという間に、今住んでいる部屋に侵攻を開始して、あっという間に部屋全体が葉や根や茎で囲まれてしまうのでございます。
今はアスファルトで舗装されている道路も、あっという間に隙間に植物の種が入り込んで根を張り、ぼろぼろ・でこぼこにしてしまうのでございます。
かくも逞しき植物の強大さを実感した次第でございます。
さて、お勉強に植物・雑草の観点を取り入れてみれば、よくわかることがございます。
どこ?と疑問に思われるかと存じます。それは、記憶についてでございます。
長年、自分の記憶力の無さ、悪さに辟易していたのでありますが、ようやく、その記憶力の悪さを上手に形容できるようになったのでございます。
記憶とは、忘却との戦いでございます。
この忘却を、「雑草」と読み替えてみれば、わたくしたちの記憶との戦いがわかりやすくなるかと存じます。
憶えても、忘れてしまうかと思います。
それは、畑を耕して種を植えて「ヤレヤレ」と思っていたら、雑草が伸び放題になった事態と同様なのでございます。
記憶のコツは、何度も手を入れることでございます。
「こまめに抜く=機会を見つけて確認する。」
「雑草が生長し切る前に抜く=完全に忘れる前に見直す。」
感覚的に、雑草との戦いは、記憶の戦いと被るものがあるかと存じます。
ただ異なる点は、雑草には除草剤という便利な代物があるのに対して、お勉強には、記憶剤という、ちょっと怖い薬物はないということでございます。
昔のお百姓さんのように、雑草を抜くが如く、記憶の手入れをしていくイメージを持っていただければと存じます。
ほんの100年前までは、ほとんどの人が農業が生業であったのでございます。何となく、いわんとすることは、遺伝子に残ってございましょう。
わたくしたちの「雑草」対策は、本試験という収穫日までの話でございます。
その日まで、雑草を抜いて記憶を育てればよいだけでございます。その後は、いくらでも草ぼうぼうにしてしまえばいいのです。
忘れることに愚図愚図いわず、丁寧に記憶を育ててくださればと存じます。
| カテゴリー: 過去のススメ | | 2008年10月28日 9:42 AM |
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