5年後、10年後のことを予測できるかというと、できないものでございます。
耳を疑うかもしれませんが、かつては、地球寒冷化が騒がれていたときもあったのでございます。
ちなみに、ドラえもん「のび太の恐竜」の背景は、「なぜ恐竜が滅んだのか」という謎解きから始まっております。
あれほど巨大で体力のある強靭な恐竜が滅んだのは、地球が寒くなって体温が確保できずばたばたと倒れていったというのでございます。
そうして、体温を維持できる哺乳類が進出した、という理屈が映画の背景にはあるのでございます。
こうした映画ができたのも、当時、地球の温度が下がっており、「このまま下がり続ければ」人類は恐竜のように滅びるだろうといわれたからでございます。
かつての、30年前のわたくしたちは、官民あげて地球の寒冷化で大騒ぎしていたのでございます。
石油の枯渇も、わたくしの幼少のころから言われてきたことでありました。
子供のころは、2000年には石油が無くなるといわれておりましたが、さにあらず、どんどこどんどこ世界中で油田は見つかり、減産して価格を維持しようというまでに状況は変化しております。
専門家でさえ、全く誤るということでございます。
なくなるどころではなく代替エネルギーでひいひいいうようになった石油、暑いのと寒いの逆転した地球環境問題を鑑みれば、来年のことをいうと鬼が笑うとは、蓋し名言であるかと存じます。
暑いのと寒いのは、小学生でも間違わないことでありましょう。
ま、要するに、先のことというのはよくわからないということでございます。専門家でさえ、恥ずかしいくらいに間違うのでございます。
とはいえ、遠い先のことを考えると間違いも多くなりますが、近いことというのは、いうほど間違わないともいえるのでございます。
穏当に行けば、明日は今日の延長でありましょうし、1週間後、2週間後も、今日とそう変わらないことでありましょう。
想像力を働かせれば、1ヶ月先のことはよくわかるし、当てることができるということができるのではないかと存じます。
お勉強では、学習計画を立てるとはかどると申します。
それはどうしてかといいますと、計画を立てることが、ちょっと先の自分の将来像や未来像を形づくることになるからでございます。
テキストや問題集と現状の進捗とを睨みながら、あれこれと先のことを考えることで、先々の自分の姿を確定させているのでございます。
想像できたことというのは、できるものでございます。
100ページ読む自分をありありと、ああやってこうやって、40ページくらいからお茶を飲むだろうなあという自分を想像できる人は、そうできるものでございます。
計画を立てる要諦は、この想像の働きにあるかと存じます。
ですから、逆にいえば、想像の及ばないことには、計画を立てようとしないことでございます。
数ヶ月先、半年先、1年後などは、ざっくばらんに大雑把なものを打ち立てておけばそれですむものでございます。
ちょっと先の、1週間から1ヶ月くらいのことを、綿密に考えるのが、内実の伴う計画であるかと存じます。
鬼に笑われないように計画を立てるようにしてくださればと存じます。
| カテゴリー: 過去のススメ | | 2009年1月7日 11:49 AM |
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閾値というものがございます。
もとは生物学や心理学の学術用語でありまして、昨今では電子工学や情報工学の分野で使われている言葉でございます。
意味はと申しますと、境目の値でございます。
わたくしがこの言葉を知ったのは、情報処理の勉強中でありまして、ぎりぎりの境目できちんとプログラムが動くかどうか調べるときに、閾値に触れた次第でございます。
たとえば、数値が10以下ならAという処理をする、10以上ならB処理に向かうといったプログラムを組んだときに、8という数字、9という数字、10という数字、11という数字、12という数字のときにきちんと処理が行われるかどうかをテストするのでございます。
これら8から12までの数字が、閾値というものでございます。
閾値という言葉の背景には、ぎりぎり周辺ところには、何かと間違いが起こる、うまくいかないという経験則があるからかと存じます。
また、境目、ぎりぎりのところで人の本性はあらわになると申します。
普通・日常のその人など、全く当てにはならないのでございます。
物慣れた物腰、態度、言葉使い、そうしたことで人は大いに目を晦まされてしまうものでございます。
以下はあるエピソードなのでございますが、プロレス観戦に行った父母と乳飲み子、園児の家族4人の話でございます。
当時のプロレスというのは大暴れを売り物にしており、場外乱闘華やかなりしことでございました。
もちろん、見ている観客も、本気でやっていると考えていた時代でございます。
観戦に行った家族4人の目の前で、レスラー同士の乱闘が始まったのでございます。
それはもうど迫力。
2m近い身長と分厚い体格の外人レスラー同士が椅子で殴りあったり木刀でどついているのでございます。
乳飲み子はお母さんの胸で泣き出します。園児も怖いようといってお母さんに抱きつきます。
奥さんもプロレス観戦は初めて。目の前の乱闘に顔面は蒼白、椅子からも立ち上がれません。
こういうときに、身を挺してでも家族を守らねばならないのが、父たる旦那の役割なのですが、その件の父・旦那の彼はというと、乱闘が始まったら即、逃げ出したのでございます。
もちろん、彼の弁解もあることでしょう。
乱闘というのは一種のお祭りでありますから、近づいてきたらわあーわあーきゃあきゃあといって逃げ出すのが、プロレスの楽しみ方ということができましょう。
来たら逃げる、それが観戦のルールであって常識であると、父・旦那たる彼は思っており、女房・子供ももちろん逃げてくるだろうと頭ごなしに考えていたかもしれません。
しかし、残された子供と奥さんからすれば、見捨てられたと思わざるを得ません。
このときの観戦の家族見捨て事件は離婚寸前まで話が発展し、叔父のとりなしでなんとか元の鞘に戻ったとのことですが、亭主・旦那・父の方は全く頭が上がらなくなったとのことでございます。
わたくしも、どんな理由があれ、彼は目の前の乱闘が怖くなって逃げ出したのが真実と考える次第でございます。
このように、ぎりぎりのところで、人の本性が出てまいります。
お勉強における実力も、ぎりぎり、境目のところで現われるのでございます。
試験では、きちんと最後まできっちり憶えているかどうか聞いてくるのが、問題作成の王道でございます。
よくは似ているが、意味の違う用語や語句の意味を、ぎりぎりのところで聞いてくる問題がたくさんございます。
こういう問題を出されると、浅い理解や曖昧な知識では絶対に点が取れないのでございます。
浅い理解や曖昧な知識でも、多少の点数は取れます。
しかしそれらは、決して合格点まで到達できない点でございます。
合格するには、確かな知識を身に付けて、ぎりぎり境界の問題をクリアしていくしかないのでございます。
試験というのは、主催者側からすれば、わたくしたちの知識のテストでございます。
先ほどいったように、「閾値」周辺のことを確かめるのがテストでございます。
なぜ、試験勉強では細かく確かな知識を身に付けていかなければいけないか、一助になればと存じます。
| カテゴリー: 過去のススメ | | 2009年1月6日 11:09 AM |
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人を使ったり、育てたりするときには、弱いところや悪いところは無視するものでございます。
「お前のためを思って」といいつつ、人の悪口をいう人ほど、始末に終えないものはございません。
逆に、あなたのためを思ってといって同じ論法でその人の気にしていることをいえば(同期の○○さんと較べたら出世が遅れているなど)、まず激怒することでありましょう。
そんなことは問題じゃない!と逆切れするのが落ちでございますし、少なくとも人事考課にばってんがつくくらいで終わるのでございます。
基本的に、人のダメなところや悪いところを治そうとしても徒労に終わるか、直っても使えない人間が生まれるだけでございます。
どう転んでも誰も得をしませんから、矯正などは歯くらいに留めて、性格やなんやかんやなどは変えようとしないのが良いのでございます。
しかしながら、お勉強となりますと、話は異なってくる次第でございます。
お勉強において、できないところ・曖昧なところ・弱いところというのは、必ず致命的な影響を与えるものでございます。
試験というのは1点の差に、何百人という受験生がひしめいてございます。
1点の差に泣く人は、その差の分だけいるわけでございます。この1点差の生じる元が、先ほどいいましたできないところ・曖昧なところ・弱いところなのでございます。
ですから、お勉強においては、そうしたところを徹底して対処しておくことが必要になるのでございます。
最上は、克服でございます。
何度も練習して繰り返せば、だいたいのことはできるようになるものでございます。
最初は苦手でも何回もやってみたら、得点源にさえなったという話はよくございます。
点が取れるようになるまでやる、これが一番の対処であるかと存じます。
しかしながら、そううまくもいきません。
完全に点を取れる、というレベルまでには到達できないことも、当然あるかと存じます。
こうした場合には、このレベルの問題なであれば点が取れるのでやる、しかし、これ以上のレベルになればときようがないので放棄する、といった目星をつけておくことでございます。
これだけで、時間のロスをおさえることができ、他の問題に解答時間をまわすことが可能になります。
時間を確保するだけで解ける問題というのは、結構な数がございます。
これらの問題で点を取るためにも、解く・解かないの区別をつけておくだけで上策なのでございます。
最後は、チェックだけを入れておくことでございます。
同様の理なのでありますが、「解けない」ことがわかるだけでも、時間の確保のつながります。
できない問題の分は他の問題でカバーすればいいだけの話でございます。
このためにも、できないにはチェックを入れておけば、時間の余裕を生み出すことができるかと存じます。
問題というのは、すぐに解消や解決に目が行ってしまいます。
しかし、このようなチェックを入れて問題を顕在化しておくだけでも、事態は馬車と汽車くらいに異なってまいります。
また、できないところ・曖昧なところ・弱いところの解決には時間がかかります。
ですから早急には解決を図らず、チェックを入れていくことから始めていくのが良いかと存じます。
| カテゴリー: 過去のススメ | | 2009年1月5日 11:53 AM |
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