独学には、3つの段階あるかと存じます。
ひとつは、前進の段階でございます。
当雑文にはよく、「とりあえず」という言葉が出て参ります。
とりあえずテキストを読みきってしまう、とか、とりあえず問題集を解き切ってしまうといった風に使ってございます。
前進段階のお勉強が、とりあえずのお勉強でございます。
その目的は、試験範囲をとりあえず全部やってしまって、全体像を掴むことにあります。
「とりあえず」ですので、わかる・理解・憶えたなどは二の次でございます。大雑把に進めて、とりあえず最後のページ最後の問題まで到達いたします。
極端なことを言ってしまうと、前進段階では理解度や記憶の有無など問題外でございます。
もちろんのこと、とりあえずしかやっておりませんので、実力はほとんど付いておりません。おそらくは、3割4割くらいしか得点できないことでしょう。
5択の試験なら何もしなくても20%、4択なら25%は正解できるのでございます。
お勉強をしたとはいえ、ド素人に毛が生えた程度の実力にしかならないわけでございます。
しかし、それで良いのでございます。
これから何をするか、何が出るのか、いつまでにやればいいのか、何処にいくのか、どう進めるのかといった見当が付けば、前進段階では上々なのでございます。
さて、とりあえずの前進が終わりましたら、次は後退勉強の段階に入ります。
後退段階とは、そのままの意味でございます。
後退重視の進んでは戻るお勉強を執るのでございます。
とにかく、気になるところがあれば戻ります。忘れた感じがしたら戻ります。不安なら戻ります。
丁寧に丹念に行きつ戻りつ致します。前進段階では1日10ページ20ページ以上は進めていたのに、後退段階では、ほんの数ページ進めるのが関の山となることでしょう。
しかし、それでいいのでございます。丁寧に復習し、丹念に確認作業を続けて、理解と記憶を重ねて行くわけでございます。
まあまあわかる、ぼんやりとだが記憶の輪郭があるといった、まあまあの実力が付きましたら、後退の段階は終了です。次は、微調整の段階に入ります。
微調整は何をするかといいますと、またもその言の通りに、微々たる調整を加えるのでございます。
自分ができないところ、弱いところ、間違えたところ、理解不足のところを中心に勉強したり、理解の及ばないところを再挑戦します。もちろん、忘れたことは憶え直し致します。
微調整の段階は、いわば、仕上げのときと言うことができましょう。
仕上げとは基本的に個人的な問題ですので、アレをすべしコレをすべしといった客観的な指標はございません。
個人的に自分がすべきと思うことを、お勉強に中心に据えるのでございます。
これら3つの段階を経れば、比較的スムーズに実力は付いてくるかと存じます。
車というのは最初、前進するだけでした。しかし、それだけでは不便なので後退する方法を考え付きました。
とはいえ、まだまだ不便です。ですから、右折左折という微調整の方法を見出したわけでございます。
独学は、こうした単純なメカニズムを応用したものでございます。難しく考えず、シンプルにお考えくださればと存じます。
| カテゴリー: 過去のススメ | | 2009年6月1日 8:02 AM |
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先だってのススメでは、不足を補うように申し上げました。
カルシウムが不足しているなら、小魚や海草、牛乳豆乳を飲むしかないのでございます。
当たり前のことですが、うんうんと唸っていても問題は解決しないのでございます。
精神力や気合ですべてが解決するわけでもなし。また、強烈な意識の作用を用いなくても、少しの出費で必要なものを買ってくればそれで済むものでございます。
馬鹿と鋏は使いよう、と申します。己の持っている意思の力は、必要で重要なときにお使いくださればと存じます。
さて、今回のススメは、逆のことについてでございます。
そう、余分なものがあれば減らそう!というわけでございます。
何かを減らしたり無くしたりすることも、物事をうまく運ぶ大切な要素でございます。
ボクサーやレスラーといった格闘技をする人は、減量を致します。なぜかといいますと、減量をすれば単純に強くなるからでございます。
筋肉というのは早々に落ちませんが、脂肪は落ちやすい性質がございます。
そこで、減量をして身体から脂肪という重みを取り除くわけでございます。
減量後には、あたかも軽量化されたボディに、これまでのエンジンが搭載された状態になるのでございます。
軽くなったボディに同じエンジンですから、相対的にスピードとパワーがアップするわけでございます。
減らす一例として、断食というものがございます。その名の通り、食を絶つわけでありますが、この断食は洋の東西を問わず、多くの宗教に取り入れられている行為でございます。
これほど採用されているのは、やはり身体に良いからでございます。
わたくしたちは知らず知らずのうちに、身体に余分なもの余計なものを蓄積してしまうのでございます。
断食をすると、身体のバランスなり恒常性機能が働くのか、排出できなかった老廃物やごみ、かす、有毒なものを出そうとします。
断食をすると身体から変な臭いがしてまいりますが、余分なものがある人ほど、強烈な異臭が致します。本当に鼻が曲がるほど禍々しい臭いです。
こうした臭いがするのは、おそらくは、身体に負担のあるものを出してしまって、存命できる時間を増やすためでしょう。
断食後には、身体が天使のようにかろやかになりますが(絶好調といった感じです)、さもありなんと思う次第でございます。
このように、余分なもの・余計なものを除くことで、わたくしたちは何かしらの改善を果たすことができるのでございます。
お勉強におきましても、同様でございます。
自身のしなくちゃという意識を一度お確かめくださればと存じます。
自分では正しいと思っていることでも、蓋を開けてみれば、単に不安に急き立てられていたり、焦りからやらずでもいいことをやらなくてはと思っていることが多いのでございます。
そうしたものは、心の重しでございます。漬物石のようにプレッシャーになって美味しく漬かれば結構ですが、過度の重石は勉強自体をダメにするものでございます。
わたくしたちの心は空気のようにはかないものでございます。
気持ちよくお勉強を運ぶには、重石はできるだけないほうが良いものでございます。
過度のプレッシャーなどなくても、わたくしたちはお勉強のできる資質を持ってございます。
それらを上手に刺激していけば、合理的でスムーズなお勉強が可能になるかと存じます。
最も必要なことをしっかりやっていってくださればと存じます。
| カテゴリー: 過去のススメ | | 2009年5月28日 11:58 AM |
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うんうんと机の前で座るだけが能ではありません。
机で頭を掻き毟れば理解が増すわけでもありませんし、記憶が良くなるわけでもありません。
独学というのは、自由なのが最大の利点でございます。
各自の判断と自主性にゆだねられる勉強の進め方でございます。
強制ではありませんし、これこれこうしなければならないといった決まりやルール、規則はありません。
最終的な責任はすべて自分が負うのですから、自由に好きなようにやっていけば良いのでございます。
本日のススメのタイトルは、「足りないものは補う」でございますが、まさにその言の通りなのでございます。
足りないと思うならば、机の前でうんうんするよりは、他に活路を求めよというわけでございます。
どうも落ち着かない、集中できないときは、意外に運動不足であったりします。
エネルギーが身体に満ち溢れており、それが発散されない状態というのは、意外にしんどいくて身体への負担が大きいのでございます。
1日2食で、それも一汁一菜であれば、身体に余分なエネルギーはないことでしょうが、そうもいかないかと思います。人間の身体はエネルギーを発散させないのも毒なのでございます。
机の前に座っていられないという人は、何も根気がないわけではなく、エネルギーが満ち満ちているだけでございます。いわば、アイドリングして暖まったエンジンが稼動中というわけです。そわそわするのもさもありなんでございます。
最後に汗をかいたのはいつでしょうか。あの寒い北欧でサウナが発展した理由をお考えくださればと存じます。人間、汗をかかねばならない動物である証左であるかと考えます。
机の前に座っていられないときは、散歩などしてエネルギーを発散してくださればと存じます。すっと集中の状態に入るかと存じます。
また、うまくいかないとき、それは休養の不足であるかもしれません。
疲労こそ万病の元でございます。どうも勉強に身が入らないというときは、いったん置いて、3日ほどかけてメンテナンスを行うべきかと存じます。
特に昨今では、新型インフルエンザの流行に加えて、寒い暑いが繰り返される季節の移り変わり目でございますから、身体の負担の大きい時期でもございます。
勉強というのは、誰にでもできるものでございます。それが、うまくできないというのは、当の本人に原因があるものでございますから、なんだかうまくいかないときは、休養不足であるかも知れないのでございます。
働き者というと、昔のお百姓さんを思い出す方も居られるかと存じますが、農事の合間の暇なときには、数週間かけて湯治に出かけていったものでございます。
常に働いていたわけではないのでございます。ちゃんと身体のメンテナンスを行っていたことを、意識の片隅にでも置いてくださればと存じます。
そのほか、知的な栄養不足も、お勉強を滞らせる大きな原因でございます。
最後に映画を見たのはいつでしょうか、テキスト以外の本を読んだのはいつでしょうか、ビジネス書以外に何を手にしたでしょうか。
見たり読んだりするものの偏りも、知的に健全であるとはいえません。違うタイプの本で脳のリフレッシュをお図り下さればと存じます。
同様に、テキスト以外からの知識の補給も、お勉強の停滞を打破するものでございます。
テキストのみが知識を与えるものではありません。実務書解説書入門書など、数限りなくございます。
テキストにうんざりしたら、その他の本で知識の更改をしてみてください。きっとテキストの内容が目新しく見えるはずでございます。
このように、不足しているものを見出し補うことで、多くを改善できるかと存じます。
| カテゴリー: 過去のススメ | | 2009年5月28日 11:10 AM |
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