独学の「やるべからず」事項の1つに、急がない・焦らないということがございます。
というのも、急いだからといって、何かがはやく理解できるわけでもないし、何かがすぐに憶えられるわけでもなく、何か実力めいたものが即、身に付くわけでもないからでございます。
勘違いしてはならないのは、お勉強やひいては試験勉強といいますのは、作業ではないということでございます。
右から左に流せば済むものでもなく、書き込んで提出すればそれで事が済むわけでもないのでございます。
単にやりさえすればよいようなものなら、お勉強などへのカッパでございます。
しかし、試験となりますと、やったかどうか以上に、できるのか、憶えられたのか、理解できたのか、そして、点数が取れるのか、これらだけが重要になります。
テキストを1回しか読んでなくても、できればそれでいいのが独学。
テキストを100回読んでいても、できなければよくないのが独学でございます。
急げばできるわけでもないし、憶えられるわけでもありません。
この点、お勉強上の力点を勘違いなさらないようにしてくださればと存じます。
さて、でございます。
急ぐな、焦るなといいますのも、独学だとどうしても焦りやすく、急ぎがちになってしまうからでございます。
これが学校等で回りに同じ境遇の人がたくさんいますと、自分の立ち位置というのがよく見えるのでございます。
自分が速さや遅さが、よく見えるのでございます。
速ければ、この調子でやれば言いし、遅ければもう少しがんばらないと、と客観的に自分のペースが把握できるわけでございます。
しかし、独学でありますと、進み具合の比較対象は、自分だけしかありませんから、比較ができないのでございます。
十分な進み具合であっても、遅れているのではないか、こんなスピードではだめではないか、と思いがちとなるのでございます。
到底、1日やそこらでできないことを1日で済ませようとして消耗してしまったり、1週間やそこらで読めるわけではない章や単元を読み終えることができず、がっかりしてしまったり、最終局面になって解けるような問題が解けずにクヨクヨしたりと、こういうことが胸のうちにあるようでしたら、どうぞ、ゆっくりめにしてほしく思います。
それは、独学が故のことであって、事態を正確に現しているものではないからかもしれないからでございます。
もし、専門学校なら速すぎて注意されているかもしれないほどの、速さである可能性もあるのでございます。
また、試験勉強では、試験日という明白な締め切りに間に合えばよいわけで、急ぎに急いだところで、本試験日がすぐ到来するわけでもありません。
速くやりすぎて本試験まで時間が空いてしまって、せっかく憶えたところを忘れてしまうことも十分に考えられます。
何事にも、適切なスピードというものがございます。
独学では、その性質から、焦りがち・急ぎがちになってしまうことを、頭の片隅にでも置いていてくださればと存じます。
逆に言えば、お勉強がうまく行っていないなら、歩みを遅くして、ゆっくり取り組んでくださればと存じます。
| カテゴリー: 過去のススメ | | 2010年8月25日 12:53 PM |
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独学のお供であり、お勉強に欠かせないもの、それはお茶でございます。
本日のススメは、敢えて実験してみようと思われる方にお読みくださればと存じます。
紅茶には、あたりまえといいますか、砂糖を入れるものでございます。
インドの紅茶チャイは、煮出した紅茶にたっぷりの砂糖を入れます。
イランでは、角砂糖をかじりながら紅茶を頂きます。
ヨーロッパ圏におきましても、紅茶には砂糖が付き物でございます。
なんでまあ、こう砂糖が入れられるようになったかといいますと、もともと、紅茶という飲み物が薬であったことと、砂糖というものも、一種の精神安定剤として処方されていたから、と考えている次第でございます。
紅茶というのは当初、飲み物としてではなく、東洋の神秘的な「薬」の触れ込みでヨーロッパに入ってきたのでございます。
砂糖もいまでは調味料の1つでしかありませんが、かつては、薬屋で処方されていた高級物品でありました。
もちろん、いれたら甘くておいしい、という理由が大でしょうが、紅茶と砂糖が同じ薬局で扱われていた背景から、紅茶に砂糖と相なった次第かと存じます。
さて、今回、挑戦といいますのは、敢えて、砂糖の変わりに塩を入れてみようとするわけでございます。
お茶に塩を入れるなんて?!と思われる方もございますが、バター茶には塩を入れますし、モンゴルでも塩を入れて飲みます。
日本の緑茶も、お茶漬けというご飯の食べ方がありますように、意外に、お茶と塩っけというのは相性がよいものでございます。
今でこそ、お茶うけと申しますと、和菓子・砂糖菓子でありますが、かつては、家々で漬けていた漬物がお茶うけを努めてございました。
歩くのが移動手段の大半であったときは、汗をかいたために消失した塩分を、漬物で補っていたといったわけでありましょう。
緑茶も塩っけと相性がいいわけでございます。
なら、緑茶を発酵させた紅茶でもそう悪くはないと考え、今回、紅茶に塩を入れてみた次第でございます。
ただ、塩だけではアレなので、以前紹介したしょうが紅茶でやってみる事としました。
つまりは、しょうが紅茶に入れるシロップやはちみつの代わりに塩を入れる、といった塩梅でございます。
紅茶に塩としょうがを入れてみたところ、いつもの、なんでしょうか、紅茶の持つエレガントさがなくなって、東洋の風が吹くといいますか、何となく「薬湯」という感じがするのでございます。
塩を入れたことから、紅茶全体がなめらかになり、紅茶の酸味が和らいで、何ともまろやかに感じるのでございます。そして、しょうがのぴり刺激が何とも合うのでございます。
加えて、しょうがが入っていることから、飲むたびに身体が熱くなって、相対的に外気との温度差が縮まり、不思議に涼しく感じるのでございます。
このしょうが塩紅茶、周りの人で実験した結果、悪くはない、というご意見を頂戴しております。
今のところわたくしは、しょうが塩紅茶で紅茶を頂いておりますが、汗をかく暑い日には必須の塩分と、しょうがの滋養、紅茶のビタミンで、夏に足りなくなるものは全部補えていいのではないかと、自画自賛している次第でございます。
紅茶というのは、砂糖でも実においしくいただけるものですが、飲みすぎると砂糖の取り過ぎとなってしまいます。この点が、紅茶の欠点かと存じます。
この点、しょうが塩紅茶は太りようがなく、個性が強いのか1杯ですごい満足感がございます。
薬湯風味満載のしょうが塩紅茶、できれば今年の夏に1回くらいはお試しくださればと存じます。
1回だけでもういい、という人が大半かと思いますが、意外にいいねえと来る人も少なからずおられるかと存じます。
| カテゴリー: 過去のススメ | | 2010年8月24日 10:25 AM |
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直感といいますのは、意外に当るものでございます。
逆に言えば、頭で考えたことというのは、意外に間違うものでございます。
頭の中だけで、あーしてこーして、ほいでちょちょっとしたらいいんでしょ、と考えたことは、いざやってみると穴ばかりで何にも役に立たないことがございます。
逆に、直感的にピンときたことというのは、途中で紆余曲折はあれど、うまくいくことが多いかと存じます。
一番多いケースは、言葉にならない(ああ、こいつはダメだな)という感じ方でございます。
どんな理屈、どんなデータをこさえられようとも、(こらダメだ)と常識で感じてしまうと、どれほどがんばってもあまり成果はついてこないものでございます。
お勉強といいますと、頭ばかりで考えがちですが、感性・感覚・実感・手触り・肌触りで考えてしまったことも、重要な要素として、考える際の指標にしてほしく存じます。
失敗したことの多くを思い返してみれば、最初からダメなこと、ダメになることを、何となくわかっていたことが多いのではないでしょうか。
何にも確証も、物証もないのに、おかしいな、何かあるなと思うときは多々ございます。
自分の感じを、無理やり理屈で押さえ込んでしまったために、失敗はより深く広範囲に及ぶことが多々ございます。
もちろんのこと、爬虫類並みの感覚や感じのみで物事を判断するのは危険ではございます。
しかし、思考のみで判断するのも、劣らず脆いことを頭の片隅にでも置いていてくださればと存じます。
お勉強をしていくと、これでいいのか?と不安に思うことがありましょう。
この問題に対しては、明白な基準を作ることはむずかしゅうございます。
いまはダメだけど良くなるときもあれば、そのままダメで終わるケースもあります。
また、ある人によかったやり方が、当の本人には適さないことも、これまた多々ございます。
実に、不確かなのでございます。
おそらく、最も間違いのない判断は、本人がどう感じているか、先々に何か光というか光明というか、そういうものが見えているかどうか、でございます。
話し言葉風に述べるなら、何か全然あかんなあと感じているときは、恐らくダメでありましょう。
何にも感じないというか、石相手に話しかけているような虚無感のあるときには、変えていくべきでございます。
まあ何とかなるんでないかい、めんどうだけど、という風に感じているなら、そのまま続けても大丈夫か、このまま様子見と相なるかと存じます。
これならできそう、といったいい感じならば、やり方や方法を変えずともいいわけでございます。
昔懐かしい言葉ですが、フィーリングというものは、確かにございます。
自分の感じ方も、事の成否につながっていることを意識してくださればと存じます。
| カテゴリー: 過去のススメ | | 2010年8月23日 3:03 PM |
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