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令和1年度(2019年度)管理業務主任者試験の総評‐試験全体

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

令和1年度(2019年度)の管理業務主任者試験の総評。当該年度の試験傾向や注意点、その対策をまとめている。このページでは、試験全体の傾向変化や注意点、指摘事項、ポイントを述べている。

このページは、試験全体の総評です。

科目別の総評は「こちら」。

また、「R1」の試験については、「管理業務主任者 R1 過去問」をば。

まず結論

結論から言うと、令和1年度(2019年度)の管理業務主任者試験を総評すると、「難化している」の1点に集約される、といった寸法です。

「管理業務主任者=カンタン」というイメージを、払拭すべき時期にきています。

まずもって、全体的に、問題の難易度が高くなっています。

本試験は、これまで、「即効で解ける問題」と「到底解けない問題」の線引きが明白でした。

しかし、令和1年の試験では、「解けることは解けるが、即答できない問題」や「よく考えないといけない問題」が増えています。

これまでのように、ポンポンと解答できないので、それなりに、腰を据えた解答が必要となります。

次に、難問の出題数が増加しています。

これまでの試験では、「難」や「やや難」と評価されるのは、「10問前後」でした。

しかし、R1試験では、ぜんぶで「18問」が「難・やや難」の問題でした。

難問のなかには、宅建レベルの問題も登場しており、初見の人は、まずもって、解答不可なはずです。

こんな次第で、管理業務主任者試験は、「質」と「量」の2点から、「難化」しているといった寸法です。

解けない問題が、かなり出る

結論から言うと、「本試験では、『2~5問』は、受験生が解きようのない難問が出題されると想定しておく」です。

H30でもそうだったのですが、R1試験でも、テキストの範囲を逸脱した難問が“そこそこ”出題されました。

R1の「18問:建築基準法‐用途地域」や「22問:建築士法」などは、まず、解けないはずです。

んで、「27問:長期修繕計画作成ガイドライン1」や「28問:長期修繕計画作成ガイドライン2」も、テキストに記載があるにせよ、出題実績が皆無のため、ダメだったでしょう。

また、「30問:標準管理規約‐団地総会」や「32問:標準管理規約‐複合用途型マンション」も、あまり出題実績がなかったため、解けた人は少数であったと思われます。

先述したように、今後の本試験では、難問が「2~5問」ほど出題されると想定して、「点数」を考えねばなりません。

つまり、これまで以上に、取れる問題を落とせなくなっています。

テキストレベル・過去問レベルの問題を、徹底して、取れるようになっておきましょう。

次に、難問は、まったくと言って、打つ手がありません(考えようがないです)。

本試験にて、“難問”に遭遇したら、(あー、ハイハイ、これが今年の難ちゃんですか)的に捉えて、即効で“てきとー”に解答して、他の頻出問題や定番問題に時間を割きましょう。

最も確実な難化対策

現時点で、最も確実な難化対策が、「簿記3級の勉強をする」です。

令和1年度(2019年度)管理業務主任者の過去問+解説 インデックス」では、「難問・やや難問」の問題を、「18問」ほど挙げています。

この「18問」のうち、「2問」が、苦手な人は苦手の「会計・仕訳」の問題です。

参考:15問:会計・仕訳1

参考:16問:会計・仕訳2

さて、当該会計・仕訳ですが、簿記3級に合格するくらいの勉強をしておくと、先の2問は、ほぼ100%正解できて、2点を確保できます。

先だって、R1の試験問題のうち、「18問」を「難・やや難」と評価しました。

「18問」のうち、「2問」が「会計・仕訳」なのですが、これを差っぴくと、「16問」が「難・やや難」となります。

んで、R1の合格基準点が「34問」ですから、先の「難・やや難」が全滅しても、残りの問題がすべて取れていたら、合格点は“ギリギリ”確保できた勘定となります。

現時点において、「難問・やや難問」対策で実効性が高い(費用対効果が高い)のは、当該簿記3級の勉強となっています。

下手に難問に振り回されるより、簿記3級のテキスト・過去問を買ってきて、2~3週間ほど勉強するのが“最も点数に近い”かと思います。

3級とはいえ、簿記は持っておいてまったく損はないです。

メンドクサイのは重々承知ですが”、管理業務主任者の受験を機に、簿記の勉強をすることを勧めます。

参考:独学の簿記3級:商業簿記

試験全体のまとめ

さて、R1試験ですが、難問がゾクゾク登場したりで、かなり手強くなっているとはいえ、管理業務主任者試験の『根っこ』の部分は、変わっていません。

試験問題のうち、6~7割は、テキストレベル・過去問レベルであり、定番論点・頻出論点で構成されています。

過去問演習に加えて、テキストをきっちり精読しておけば、難問に冷や汗をかこうとも、合格点は確保できます。

難易度的には、もはや、過去問をやるだけでは合格は危うい状況ですが、言ってしまえば、これまでの試験が温かっただけ。

また、難化したとはいえ、合格率は「20%」台をキープしています。

やることさえキッチリ消化すれば、穏当に合格です。

なお、当該年度ですが、「法改正事項・改定事項」は、昨年度と比べれば、影を潜めています。

しかし、それらが試験に出ないようになったわけではありません。油断大敵です。

テキスト等に付いてくる「法改正事項・改定事項」は、ゼッタイに目を通しておいてください。(出版社がPDF等で配布しています。)

科目別総評に続きます。

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