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令和1年度(2019年度)管理業務主任者試験の総評‐試験科目別

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

令和1年度(2019年度)の管理業務主任者試験の科目別の総評。民法、標準管理規約、会計・仕訳、標準管理委託契約書、区分所有法、マンション管理適正化法など、科目別にコメントする。当該年度の試験傾向や注意点、その対策をまとめている。

このページは、「試験科目別」の総評です。

試験全体の総評は「こちら」。

また、「R1」の試験については、「管理業務主任者 R1 過去問」をば。

民法

まずもって、「民法」ですが、R1の「民法」は、これまでの管理業務主任者試験のなかで、最も難しかったと言えます。

例年、「民法」の問題は、基礎的なものばかりで、5~6点取れるところでした。

しかし、R1年度は、横断的な問題や、マイナー論点が出題され、過去最高の難易度となりました。

多くの受験生が面食らい、2~3問は、失点したように思います。

さて、今後の「民法」ですが、管理業務主任者試験の全体が「難化」していることから、R1のように、半分は基礎・基本レベルで、残りは難しい問題が出題されるように思います。

「民法」の失点に備えるため、他の科目にて、『1問でも取る。取れる問題は、1問たりとも落とさない』を、徹底してください。

標準管理委託契約書

「標準管理委託契約書」ですが、当該年度も、例年通りの難易度で、点にできたはずです。

定番論点ばかりなので、全問取れるくらいに勉強しておかねば、他の科目の失点を賄いきれません。

管理費滞納等

次に、「管理費滞納等」ですが、「時効」の論点には、民法の改正があったので、要注意です。

改正後の「時効の中断」が問われる公算が高いので、テキストをシッカリ精読しておきましょう。

標準管理規約

「標準管理規約」ですが、当該年度は、かなり手強いです。

これまでの試験では、「単棟型」ばかりだったのですが、「団地型」や「複合用途型マンション」の規約も出題されました。

これらの規約が、今後問われるかどうかは微妙ですが、復習だけはしておきましょう。深追いはしなくていいです。

当該2問以外は、定番かつ頻出論点の問題だったので、点数は確保できたはずです。

会計・仕訳

「会計・仕訳」ですが、例年通りの出題でした。

簿記を知らない人は、「お手上げ」でしょうが、知っている人なら、穏当に2点とも、取れたはずです。

なお当該年度では、「税法」が出ませんでした。

「建築基準法」「建物」「設備・維持」

管理業務主任者試験で、鬼門なのが、「建築基準法」と「建物」と「設備・維持」です。

例年、これらの科目では、受験生の99%が解けない問題が出題されています。

22問:建築士法」などは、全くのお手上げです。完全なる「捨て問」です。

んで、当該年度の「建築基準法」では、宅建でお馴染みの「用途規制」が問われました。まあ、お手上げです。

参考:18問:建築基準法‐用途地域

「建築基準法」は、下手に難問を追わず、“テキストに載っていることと、過去問に出たものだけを、徹底しましょう。

テキストと過去問をキチンとやっていたら、「17問:建築基準法‐共同住宅の共有階段」と「19問:建築基準法‐容積率」は、かろうじて確保できたはずです。

次に、「設備・維持」ですが、相変わらず難しく、失点を免れません。

しかし、当該年度の問題は、テキストをシッカリ読んでいれば、取れた問題も多かったです。

基本の勉強である「テキスト精読」を、疎かにしないようにしましょう。

んで、いきなり出題された「27問:長期修繕計画作成ガイドライン1」や「28問:長期修繕計画作成ガイドライン2」ですが、今後の出題に備えて、一応、チェックだけしておきましょう。

区分所有法

例年、基本的な出題ばかりだった「区分所有法」ですが、当該年度は、「罰則」が出たり、横断問題が出たりで、そこそこ「難化」しています。

余裕をこいていないで、キッチリと、テキスト・過去問を押えるべきです。

当該年度には、「39問:判例:理事長の解任」という、判例問題も出ています。

こういうものも出るんだなー程度に、傾向把握の一環として解いておきましょう。

参考:判例問題一覧

その他の法

「その他の法」ですが、これは、例年通りでした。

大半が定番論点の出題だったので、点数は取れたと思います。

適正化法

「適正化法」も、例年通りの論点が例年通りに出題されました。

キチンと勉強した人なら、全問正解できたはずです。

貴重な点数源です。

1問たりとも落とさないようにしてください。つーか、適正化法は、満点取らないとだめです。

まとめ的なもの

当該年度では、「民法」や「標準管理規約」の難化が目立ちます。

先述したように、「取れる問題は、1問たりとも落とさない」を徹底して、失点に備えてください。

「建築基準法」や「建物」「設備・維持」は、相変わらず難しいので、“そのようなもの”として、相対するしかありません。

今後の管理業務主任者試験も、難化するはずです。

しかし、難化すればするほど、応じて、合格基準点も下がります。

だって、多くの受験生は、「難化した問題」が解けないからです。

わたしも一応は合格してますが、難問の解説を書くときは、検索頼みです。何もないところで、あんな問題は、解けないですよ。

下手に難問を気にするよりも、従来の定番論点・頻出論点を、確実に物にしましょう。

定番の「テキスト精読・過去問演習」こそが、合格への最短距離です。

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