登録販売者の「漢方処方製剤」の最低限の勉強を述べる。基本は「捨て問」だが、ポイントだけでも押えておきたい人向け。試験対策のみの内容。本ページでは「特徴のある漢方処方製剤」をまとめいる。特徴系・カンゾウ有る無し系・こじつけ系で憶えるべき漢方処方製剤。
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登録販売者の「第3章:主な医薬品とその作用(通称:医薬品)で、難解な論点は、「漢方処方製剤」です。
ぶっちゃけ言うと、『捨て問』ですが、ある程度の対策は可能です。
「漢方処方製剤」の本試験出題には、「以下の漢方処方製剤は何?」という問題が出ます。
たとえば…、
…といった問題です。
この種の問題では、「漢方処方製剤」の固有部分や特徴、憶えやすいものを押さえておくと、選択肢の判別に役立ちます。
点数可能性は、格段にアップするはずです。
「漢方処方製剤」のぜんぶを捨てるのは怖い人は、以下のまとめを参考にしてください。
なお、先の例題の答えは「4」です。
固有の「特徴」を持つのは、以下の「漢方処方製剤」です。
・小柴胡湯(しょうさいことう)・・・間質性肺炎。インターフェロン製剤避ける。
・小青竜湯(しょうせいりゅうとう)・・・うすい水様の痰に“適す”
・麦門冬湯(ばくもんどうとう)・・・水様痰の多い人には“不向き”
・竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう)・・・こしけ(おりもの)
・温経湯(うんけいとう)・・・こしけ(おりもの)
・清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)・・・赤鼻(酒さ)
たとえば、問題文に「うすい水様の痰に効くうんぬん」を発見した時点で、答えは「小青竜湯」と相なる、といった寸法です。
また、逆に、問題文に「うすい水様の痰」がないのに、選択肢の主語が「小青竜湯」なら、その時点で当該選択肢を「×」と判断できる、ってな次第です。
これら独特の表記のある「漢方処方製剤」を覚えておけば、少しは、選択肢を判別できるはずです。
なお、「小青竜湯」ですが、「麦門冬湯」と比較して憶えるのがコツです。
小青竜湯は、うすい水様の痰に“適す”ですが、麦門冬湯は、水様痰の多い人には“不向き”となっています。
本試験でよく出るのは、「カンゾウを含む漢方処方製剤はどれか?」とか「カンゾウを含まない漢方処方製剤はどれか?」といった問題です。
この場合、半分は「捨て問」ですが、とりあえず、以下のものは憶えておきましょう。
・防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)・・・カンゾウ・マオウ・ダイオウを含む
・半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)・・・カンゾウを含まない(※)
・呉茱萸湯(ごしゅゆとう)・・・カンゾウを含まない(※)
「防風通聖散」は、カンゾウとマオウとダイオウの3大生薬を含む漢方処方製剤です。
「3つ」も入っているのは、当該「防風通聖散」だけなので、がっつり憶えておきましょう。
さて、次に、「カンゾウのあるなし」ですが、カンゾウを含まない漢方処方製剤は、先の2つ以外にもあります。
とはいえ、過去問での出題実績がある「半夏厚朴湯」と「呉茱萸湯」くらいを押えるのでよいかと思います。
気になる人だけ、さらに突っ込んで勉強してみてください。
「1週間くらい服用して症状が改善しない場合は使用せず、受診する」という表記があるのは、「酸棗仁湯(さんそうにんとう)」です。
当該「酸棗仁湯」の生薬「サンソウニン」は、「依存性」のある生薬なので、このような表記があるといった次第です。
生薬の問題と絡めて出ることもあるので、憶えておきましょう。
また、他にも「1週間」うんぬん規定がありますが、そこまでやってられないので、気になる人だけ追及してください。
“こじつけ”で覚えやすいのは…、
・乙字湯(おつじとう)
・茵蔯蒿湯(いんちんこうとう)
・小建中湯(しょうけんちゅうとう)
…です。
「乙字湯」は、「痔」の漢方処方製剤です。
「乙字湯」→「おつ“じ”とう」→「じ」→「痔」
…もうおわかりですね。
「乙字湯」は「痔」の薬なので、問題で「風邪薬」の効能が書かれているのに、選択肢中に「乙字湯」があれば、即断で消去できる、ってな次第です。
次は、「茵蔯蒿湯」ですが、これは、「口内炎」の漢方処方製剤です。
「茵蔯蒿湯」→「いんちん“こう”とう」→「“こう”」→「口」
…もうおわかりでしょう。
「茵蔯蒿湯」の「こう」と、「口内炎」の「こう」を繋げて憶える、ってな塩梅です。
先の「乙字湯」同様に、問題のテーマが風邪薬なのに、選択肢中に「茵蔯蒿湯」があれば、即断にその選択肢を消去できる、ってな次第です。
さて、最後の「小建中湯」は、小児の「疳」の漢方処方製剤です。
「小建中湯」の読みは、「しょうけんちゅうとう」です。
んで、漢字とひらがなを、じっと見つめてください。
…「小さなケンちゃん」という文字が浮かんできました。
「小さなケンちゃん」の「疳」の薬といった感じで頭に入れてください。以外にスンナリ入ります。
んで、先の製剤と同じで、問題のテーマが風邪薬だったりするのに、選択肢に「小建中湯」があれば、それは「疳」の薬なので、即断で消去できる、ってな塩梅です。
以上、「漢方処方製剤」の固有部分や特徴、憶えやすいものをまとめました。
最低限、このくらいを憶えておけば、選択肢の1~2つは判別できるかと思います。
なお、先述したように、「漢方処方製剤」は、時間がなければ『捨て問』か、「後回し」で構いません。
「漢方処方製剤」が全滅しても、カタカナ成分系の問題で合格点は取れます。
まずは、カタカナ成分を押さえ、ほいで生薬系を、最後に漢方処方製剤という進め方がベストです。
なお、「漢方処方製剤」の他のまとめ事項として、「登録販売者 漢方処方製剤の最低限の勉強‐「体力に関らず」」と「「体力充実」と「比較的体力があり」」があります。併せてお読みください。
試験勉強の詳細については「登録販売者の独学」を、独学向け教材については「登録販売者の教材レビュー」を参考をば。
2017年9月23日 11:33 AM
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