「景品表示法」の勉強方法

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 宅建(宅地建物取引士)の試験科目「その他」に分類される「景品表示法」の勉強方法を説述するページ。頻出論点を明記し、どのように勉強していけばいいかを述べています。資料的に、「不動産の表示に関する公正競争規約施行規則」の8条「特定事項の明示義務」と、10条の「物件の内容・取引条件等に係る表示基準」の全項目を挙げています。

景品表示法

 「景品表示法」ですが、「景品表示法コメント」で述べているように、「1問」出題で、「1点」を確保する科目です。

 点を取りやすい科目なので、確実に物としましょう。

 言うまでもないですが、「捨て問」は、厳禁です。

結論

 結論から言うと、「テキスト精読と、過去問10年分演習」といった次第です。

 傾向が“ほぼ一定”なので、「景品表示法」は、上記“ふつう”の勉強で、穏当に、「1点」です。

頻出論点

 「景品表示法」で出るのは、宅建なので、「不動産」に関する規制です。

 ほとんどの試験問題は、「不動産の表示に関する公正競争規約施行規則」の8条「特定事項の明示義務」と、10条の「物件の内容・取引条件等に係る表示基準」から出題されています。(名称を憶える必要はないです。)

 お使いのテキストには、その要約版(抜粋版)が掲載されているはずです。

 なお、本ページ後段に、資料的に、8条・10条の『全文』を挙げています。

 「お気に入り」にでも入れておいて、出先でのチェック等に、利用してください。

 長々と書かれていてウンザリしそうですが、意外に“おもしろい”です。

 家・マンションを買う・借りる際は、凄く参考になると思います。

 参考:8条「特定事項の明示義務」

 参考:10条「表示基準」

勉強方法

 基本的に、「暗記と記憶」です。

 やることは、「これこれこういうときは、こういうように広告(表示)しないといけない」を、押えていくだけです。

 まずは、ざっくりと、テキストを読んでください。

 んで、「過去問10年分」を、まずは、解いてください。

 参考:宅建「その他」の「景品表示法」の過去問リスト

 そこそこ解けます。

 過去問を解いたら、過去問に出たものを、まずは優先して押えて、んで、ぼちぼちと、過去問に出なかったものを押えていくってな次第です。

 変な言い方ですが、出題傾向を見るに、全体的に、バランス良く出題されているように見受けられます。

 よって、「過去問だけ」では、心もとないのです。

 過去問事項が押えられたら、他のものも、押さえておくほうが無難です。

 ただ、ガチ暗記は無用です。ざっくり、内容が頭に入っていればOKです。

そんなにアレ

 こう言うとアレですが、「景表法」の論点は、「まあ、そうだろうな」と思うものが大半なので、頭には入ると思います。

 たとえば、「表示基準」の〔写真・絵図〕(22)の規定なのですが…、

 『宅地又は建物の写真は、取引するものの写真を用いて表示すること。ただし、(略)、次に掲げるものに限り、他の建物の写真を用いることができる。この場合においては、当該写真が“他の建物のものである旨”を写真に接する位置に明示すること。

 …と、他の建物の写真を使う場合は、「他の建物です」的な表記をせよといった寸法です。当たり前ですね。

 また、『消費者保護』の点から、常識的に判断できる選択肢も、多々出ます。

 テキストに載ってないものが出題されても、「消費者保護の観点からすると、これはマズイよな」的に判断できるので、諦めないようにしましょう。

アドバイス1

 各規定には、「数字」が含まれているものもあります。

 個人的には、出題実績のない「数字」は、押えなくてもよい、と考えます。

 「コメント」でも述べていますが、「その他」の科目は、“公平性”の点から、そう難しくしないような配慮が見受けられます。

 よって、枝葉末節的な数字は出ないように思います。

 ただ、ド定番の数字は憶えるべきで…、

 規則10条の(10)『(徒歩による所要時間は、道路距離80メートルにつき1分間を要するものとして算出した数値を表示すること。この場合において、1分未満の端数が生じたときは、1分として算出すること。』

 …の、これは、宅建試験の初期から問われている数字なので、当該「分速80メートル」は、ガチ暗記しておきましょう。

なお、おおむね杞憂で終わるのですが、気になる数字があれば、押えておいてください。

 「数字」は、常に狙われているからです。

 たとえば、規則10条の(16)ですが…、

 『住宅の居室等の広さを畳数で表示する場合においては、畳1枚当たりの広さは1.62平方メートル(各室の壁心面積を畳数で除した数値)以上の広さがあるという意味で用いること。』

 …の、当該「1.62」は、出そうな感がしてなりません。

アドバイス2

 「表示基準」等の個々を憶えるのはたいへんという人は、プロの技を借りましょう。

 過去問のほか、予想問題集や模試問題集で出たもの“だけ”を、シッカリ押えるというやり方も、いいと思います。

 とりあえず、「過去問+模試問題集+予想問題集」を済ませてから、テキストの精読に入っても、ぜんぜんにOKです。

 参考:宅建:予想問題集・模試問題集レビュー

参考:特定事項の明示義務

 「特定事項の明示義務」は、以下のリストから、出題されています。

 ガチ暗記する必要はありません。

 (そらそーだよな)的な内容が多いので、キーワードとその内容を、押えてください。

8条条文リスト

  • (1) 都市計画法第7条に規定する市街化調整区域に所在する土地(略)については、「市街化調整区域。宅地の造成及び建物の建築はできません。」と16ポイント以上の文字で明示すること。ただし、新聞・雑誌広告における文字の大きさについては、この限りでない。
  • (2) 建築基準法第42条に規定する道路に2メートル以上接していない土地については、「再建築不可」又は「建築不可」と明示すること。ただし、同法第43条第1項ただし書の許可を受けることができることとなる場合において、その旨を表示するときは、この限りでない。
  • (3) 建築基準法第40条の規定に基づく地方公共団体の条例により附加された敷地の形態に対する制限に適合しない土地については、「再建築不可」又は「建築不可」と明示すること。
  • (4) 路地状部分のみで道路に接する土地であって、その路地状部分の面積が当該土地面積のおおむね30パーセント以上を占めるときは、路地状部分を含む旨及び路地状部分の割合又は面積を明示すること。
  • (5) 建築基準法第42条第2項の規定により道路とみなされる部分(セットバックを要する部分)を含む土地については、その旨を表示し、セットバックを要する部分の面積がおおむね10パーセント以上である場合は、併せてその面積を明示すること。
  • (6) 土地取引において、当該土地上に古家、廃屋等が存在するときは、その旨を明示すること。
  • (7) 沼沢地、湿原又は泥炭地等については、その旨を明示すること。
  • (8) 土地の全部又は一部が高圧電線路下にあるときは、その旨及びそのおおむねの面積を表示すること。この場合において、建物その他の工作物の建築が禁止されているときは、併せてその旨を明示すること。
  • (9) 地下鉄の線路を敷設する場合等において、土地の全部又は一部の地下の範囲を定めた地上権が設定されているときは、その旨を表示すること。この場合において、地上権の行使のために土地の利用に制限が加えられているときは、併せてその旨を明示すること。
  • (10) 傾斜地を含む土地であって、傾斜地の割合が当該土地面積のおおむね30パーセント以上を占める場合(マンション及び別荘地等を除く。)は、傾斜地を含む旨及び傾斜地の割合又は面積を表示すること。ただし、傾斜地の割合が30パーセント以上を占めるか否かにかかわらず、傾斜地を含むことにより、当該土地の有効な利用が著しく阻害される場合(マンションを除く。)は、その旨及び傾斜地の割合又は面積を明示すること。
  • (11) 土地の有効な利用が阻害される著しい不整形画地及び区画の地盤面が2段以上に分かれている等の著しく特異な地勢の土地については、その旨を明示すること。
  • (12) 土地が擁壁によっておおわれないがけの上又はがけの下にあるときは、その旨を明示すること。
  • (13) 道路法第18条第1項の規定により道路区域が決定され、又は都市計画法第20条第1項の告示が行われた都市計画道路等の区域に係る土地についてはその旨を明示すること。
  • (14) 建築工事に着手した後に、同工事を相当の期間にわたり中断していた新築住宅又は新築分譲マンションについては、建築工事に着手した時期及び中断していた期間を明示すること。
  • (15) 建築条件付土地の取引については、当該取引の対象が土地である旨並びに当該条件の内容及び当該条件が成就しなかったときの措置の内容を明示して表示すること。
  • (16) 国土利用計画法による許可又は事前届出を必要とする場合は、その旨を明示して表示すること。

参考:物件の内容・取引条件等に係る表示基準

 「物件の内容・取引条件等に係る表示基準」ですが、全部で40個もあります。

 先と同様に、ガチ暗記する必要はありません。

 量が多いので、まずは、テキストの要約版を押えてから、追々と、全部を見ていくようにしてください。

〔取引態様〕

  • (1)取引態様は、 「売主」、「貸主」、「代理」又は「媒介(仲介)」の別をこれらの用語を用いて表示すること。

〔物件の所在地〕

  • (2) 物件の所在地は、都道府県(県庁所在地、政令指定都市及び特別区の場合は省略可)、郡、 市区町村、字及び地番(別表3、別表5、別表7及び別表9における地番を除く。)を表示すること。

〔交通の利便性〕

  • (3) 交通の利便については、次の基準により表示すること。
    ア:公共交通機関を利用することが通例である場合には、次により表示すること。
    (ア)鉄道、都市モノレール又は路面電車(以下「鉄道等」という。)の最寄りの駅又は停留場(以下「最寄駅等」という。)の名称及び最寄駅等からの徒歩所要時間を明示して表示すること。
    (イ) 鉄道等の最寄駅等からバスを利用するときは、最寄駅等の名称、最寄駅等から最寄りのバスの停留所までのバス所要時間及び同停留所からの物件までの徒歩所要時間を明示して表示すること。この場合において、停留所の名称を省略することができる。
    (ウ) バスのみを利用するときは、最寄りのバスの停留所の名称及び同停留所から物件までの徒歩所要時間を明示して表示すること。
    イ:公共交通機関を利用しないことが通例である場合には、物件の最寄駅等までの道路距離を表示すること。
  • (4) 公共交通機関は、現に利用できるものを表示し、特定の時期にのみ利用できるものは、その利用できる時期を明示して表示すること。ただし、新設の路線については、現に利用できるものと併せて表示する場合に限り、路線の新設に係る国土交通大臣の許可処分又はバス会社等との間に成立している協定の内容を明示して表示することができる。
  • (5) 新設予定の鉄道、都市モノレールの駅若しくは路面電車の停留場(以下「駅等」という。)又はバスの停留所は、当該路線の運行主体が公表したものに限り、その新設予定時期を明示して表示することができる。
  • (6) 電車、バス等の交通機関の所要時間は、次の基準により表示すること。
    ア:起点及び着点とする駅等又はバスの停留所の名称を明示すること。この場合において、最寄りの駅等からバスを利用する場合であって、物件の最寄りの停留所までのバスの所要時間を表示するときは、停留所の名称を省略することができる。
    イ:乗換えを要するときは、その旨を明示すること。
    ウ:特急、急行等の種別を明示すること。
    エ:通勤時の所要時間が平常時の所要時間を著しく超えるときは、通勤時の所要時間を明示すること。この場合において、平常時の所要時間をその旨を明示して併記することができる。
    オ:通勤時に利用することができない電車、バス等の交通機関による所要時間を表示するときは、その旨を明示し、かつ、 通勤時に利用することができる電車、バス等の交通機関による所要時間を併記すること。
  • (7) 自動車による所要時間は、道路距離を明示して、走行に通常要する時間を表示すること。この場合において、表示された時間が有料道路(橋を含む。)の通行を含む場合のものであるときは、その旨を明示すること。ただし、その道路が高速自動車国道であって、周知のものであるときは、有料である旨の表示を省略することができる。

〔各種施設までの距離又は所要時間〕

  • (8) 道路距離又は所要時間を表示するときは、起点及び着点を明示して表示すること(他の規定により当該表示を省略することができることとされている場合を除く。)。
  • (9) 団地(一団の宅地又は建物をいう。以下同じ。)と駅その他の施設との間の距離又は所要時間は、それぞれの施設ごとにその施設から最も近い当該団地内の地点を起点又は着点として算出した数値を表示すること。ただし、当該団地を数区に区分して取引するときは、各区分ごとに距離又は所要時間を算出すること。
  • (10) 徒歩による所要時間は、道路距離80メートルにつき1分間を要するものとして算出した数値を表示すること。この場合において、1分未満の端数が生じたときは、1分として算出すること。
  • (11) 自転車による所要時間は、道路距離を明示して、走行に通常要する時間を表示すること。

〔団地の規模〕

  • (12) 開発区域を工区に分けて工区ごとに開発許可を受け、当該開発許可に係る工区内の宅地又は建物について表示をするときは、開発区域全体の規模及びその開発計画の概要を表示すること。この場合において、全体計画中に開発許可を受けていない部分を含むときは、その旨を明示すること。

〔面積〕

  • (13) 面積は、メートル法により表示すること。この場合において1平方メートル未満の数値は、切り捨てて表示することができる。
  • (14) 土地の面積は、水平投影面積を表示すること。
  • (15) 建物の面積(マンションにあっては、専有面積)は、延べ面積を表示し、これに車庫、地下室等の面積を含むときは、その旨及びその面積を表示すること。ただし、中古マンションにあっては、建物登記簿に記載された面積を表示することができる。
  • (16) 住宅の居室等の広さを畳数で表示する場合においては、畳1枚当たりの広さは1.62平方メートル(各室の壁心面積を畳数で除した数値)以上の広さがあるという意味で用いること。

〔物件の形質〕

  • (17)採光及び換気のための窓その他の開口部の面積の当該室の床面積に対する割合が建築基準法第7 28条の規定に適合していないため、同法において居室と認められない納戸その他の部分については、 その旨を「納戸」等と表示すること。
  • (18) 遮音、断熱等を目的とした建築部材自体の性能を表示する場合において、実際の住宅内における遮音、断熱性能等がその構造等から当該部材自体の性能とは異なる可能性がある場合には、その旨を表示すること。
  • (19) 地目は、登記簿に記載されているものを表示すること。この場合において、現況の地目と異なるときは、現況の地目を併記すること
  • (20) 宅地の造成材料又は建物の建築材料について、これを強調して表示するときは、その材料が使用されている部位を明示すること
  • (21) 建物をリフォーム又は改築(以下「リフォーム等」という。)したことを表示する場合は、そのリフォーム等の内容及び時期を明示すること。

〔写真・絵図〕

  • (22) 宅地又は建物の写真は、取引するものの写真を用いて表示すること。ただし、取引しようとする建物が建築工事の完了前である等その建物の写真を用いることができない事情がある場合においては、次に掲げるものに限り、他の建物の写真を用いることができる。この場合においては、当該写真が他の建物のものである旨を写真に接する位置に明示すること。
    ア:取引しようとする建物と規模、形質及び外観が同一の他の建物の外観写真。この場合において、門塀、植栽、庭等が異なる場合は、その旨を明示すること。
    イ:建物の内部写真であって、写真に写される部分の規模、形質等が同一のもの。
  • (23) 宅地又は建物の見取図、完成図又は完成予想図は、その旨を明示して用い、当該物件の周囲の状況について表示するときは、現況に反する表示をしないこと。

〔設備・施設等〕

  • (24) 上水道(給水)は、公営水道(専用水道及び簡易専用水道を含む。)、私設水道又は井戸(導管等により飲用の水を供給する施設であって、水道法(昭和32年法律第177号)の適用を受けないものを含む。)の別を表示すること。
  • (25) ガスは、都市ガス、LPガス集中方式又はLPガス個別方式等の別を明示して表示すること。
  • (26) 温泉法(昭和23年法律第125号)による温泉については、次に掲げる事項を明示して表示すること。
    ア:温泉に加温したものについては、その旨
    イ:温泉に加水したものについては、その旨
    ウ:温泉源から採取した温泉を給湯管によらずに供給する場合(運び湯の場合)は、その旨
    エ:共同浴場を設置する場合において、循環装置又は循環ろ過装置を使用する場合は、その旨
  • (27) 団地内に建設されるプール、テニスコートその他の娯楽・運動施設について表示するときは、それらの施設の内容、運営主体 、利用条件及び整備予定時期を明示すること。
  • (28) 都市計画法第29条の開発許可を受けて開発される団地に設置することが当該開発許可の内容となっている公共・公益施設及び生活利便施設又は地方公共団体が設置に関し事業決定している公共・公益施設は、その整備予定時期を明示して表示することができる。

〔生活関連施設〕

  • (29) 前号の公共・公益施設以外の学校、病院、官公署、公園その他の公共・公益施設は、次に掲げるところにより表示すること。
    ア:現に利用できるものを表示すること。
    イ:物件までの道路距離を明示すること。
    ウ:その施設の名称を表示すること。ただし、公立学校及び官公署の場合は、パンフレットを除き、省略することができる。
  • (30) 前号アの規定にかかわらず、学校については、学校の設置について必要とされる許可等の処分を受けているもの又は国若しくは地方公共団体が事業決定しているものにあっては、現に利用できるものと併せて表示する場合に限り、その整備予定時期を明示して表示することができる。また、学校以外の施設については、都市計画法第11条に規定する都市施設であって、同法第20条第1項に規定する告示があったものに限り、その内容を明示して表示することができる。
  • (31) デパート、スーパーマーケット、商店等の商業施設は、現に利用できるものを物件までの道路距離を明示して表示すること。ただし、工事中である等その施設が将来確実に利用できると認められるものにあっては、その整備予定時期を明示して表示することができる。
  • (32) 地方公共団体等の地域振興計画、再開発計画又は都市計画等の内容は、当該計画の実施主体者がその整備予定時期を公表したものに限り、表示することができる。この場合においては、当該計画に係る施設等については、その整備予定時期及び表示の時点において当該計画が実施手続のどの段階にあるかを明示して表示すること。
  • (33) 国若しくは地方公共団体が新設する道路であって、道路法第18条の規定による告示が行われた道路その他の道路又は高速道路株式会社法第1条に規定する株式会社若しくは地方道路公社等が新設する道路であって、その建設について許認可を受け又は工事実施計画書について認可を受けた新設予定道路については、その整備予定時期及び表示の時点において当該計画がその実施手続のどの段階にあるかを明示して表示すること。

〔価格・賃料〕

  • (34) 土地の価格については、上下水道施設・都市ガス供給施設の設置のための費用その他宅地造成に係る費用(これらの費用に消費税及び地方消費税(以下「消費税等」という。)が課されるときは、その額を含む。)を含めて表示すること。
  • (35) 土地の価格については、1区画当たりの価格を表示すること。ただし、1区画当たりの土地面積を明らかにし、これを基礎として算出する場合に限り、1平方メートル当たりの価格で表示することができる。
  • (36) 前号の場合において、すべての区画の価格を表示することが困難であるときは、分譲宅地の価格については、1区画当たりの最低価格、最高価格及び最多価格帯並びにその価格帯に属する販売区画数を表示すること。この場合において、販売区画数が10未満であるときは、最多価格帯の表示を省略することができる。
  • (37) 現況有姿分譲地の価格については、分割可能最小面積を明示して、1平方メートル当たりの価格を表示すること。この場合において、1平方メートル当たりの価格が異なる土地があるときは、それぞれの面積を明示して、最低価格及び最高価格を表示すること。
  • (38) 住宅(マンションにあっては、住戸)の価格については、1戸当たりの価格(敷地の価格(当該敷地が借地であるときは、その借地権の価格)及び建物(電気、上下水道及び都市ガス供給施設のための費用等を含む。)に係る消費税等の額を含む。以下同じ。)を表示すること。
  • (39) 前号の場合において、すべての住戸の価格を示すことが困難であるときは、新築分譲住宅及び新築分譲マンションの価格については、1戸当たりの最低価格、最高価格及び最多価格帯並びにその価格帯に属する住宅又は住戸の戸数を表示すること。この場合において、販売戸数が10戸未満であるときは、最多価格帯の表示を省略することができる。
  • (40) 賃貸される住宅(マンション又はアパートにあっては、住戸)の賃料については、1か月当たりの賃料を表示すること。ただし、新築賃貸マンション又は新築賃貸アパートの賃料について、すべての住戸の賃料を表示することが困難である場合は、1住戸当たりの最低賃料及び最高賃料を表示すること。
  • (41) 管理費(マンションの事務を処理し、設備その他共用部分の維持及び管理をするために必要とされる費用をいい、共用部分の公租公課等を含み、修繕積立金を含まない。)については、1戸当たりの月額(予定額であるときは、その旨)を表示すること。ただし、住戸により管理費の額が異なる場合において、そのすべての住宅の管理費を示すことが困難であるときは、最低額及び最高額のみで表示することができる。
  • (42) 共益費(借家人が共同して使用又は利用する設備又は施設の運営及び維持に関する費用をいう。)については、1戸当たりの月額(予定額であるときは、その旨)を表示すること。ただし、住戸により共益費の額が異なる場合において、そのすべての住宅の共益費を示すことが困難であるときは、最低額及び最高額のみで表示することができる。
  • (43) 修繕積立金については、1戸当たりの月額(予定額であるときは、その旨)を表示すること。ただし、住戸により修繕積立金の額が異なる場合において、そのすべての住宅の修繕積立金を示すことが困難であるときは、最低額及び最高額のみで表示することができる。

〔住宅ローン等〕

  • (44) 住宅ローン(銀行その他の金融機関が行う物件の購入資金及びこれらの購入に付帯して必要とされる費用に係る金銭の貸借)については、次に掲げる事項を明示して表示すること。
    ア:金融機関の名称若しくは商号又は都市銀行、地方銀行、信用金庫等の種類
    イ:提携ローン又は紹介ローンの別
    ウ:融資限度額エ借入金の利率及び利息を徴する方式(固定金利型、固定金利指定型、変動金利型、上限金利付変動金利型等の種別)又は返済例(借入金、返済期間、利率等の返済例に係る前提条件を併記すること。)
  • (45) 割賦販売(代金の全部又は一部について、不動産の引渡後1年以上の期間にわたり、かつ、2回以上に分割して受領することを条件として販売することをいう。以下同じ。)については、次に掲げる事項を明示して表示すること。
    ア:割賦販売である旨
    イ:割賦限度額
    ウ:利息の料率(実質年率)
    エ:支払期間及び回数
    オ:割賦販売に係る信用調査費その他の費用を必要とするときは、その旨及びその額
  • (46) 住宅ローンの返済例を表示する場合において、ボーナス併用払のときは、1か月当たりの返済額の表示に続けて、ボーナス時に加算される返済額を明示すること。
  • (47) 購入した物件を賃貸した場合における「利回り」の表示については、当該物件の1年間の予定賃料収入の当該物件の取得対価に対する割合であるという意味で用い、その旨を明示して表示すること。この場合において、予定賃料収入が確実に得られることを保証するものではない旨及び「利回り」は、公租公課その他当該物件を維持するために必要な費用の控除前のものである旨を明示して表示すること。

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