宅地建物取引士(宅建)の勉強方法:借地借家法

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 独学合格を目指す人向けに、宅建士の「借地借家法」の勉強方法を説述する。「」の基本情報や傾向、勉強方法を述べるのほか、「借地権」と「借家権」のそれぞれに、頻出論点と比較問題の内実を説明する。まとめ記事あり。

借地借家法 インデックス

借地借家法 基本情報

 「借地借家法」ですが、「コメント」でも述べているように、全部で「2問」出題です。

 おおむね、「借地権」で「1問」、そして、「借家権」で「1問」が出題されます。

 ごく稀に、「2問」ともが「借地権」なり「借家権」なりになった“レア”年度もありましたが、おおむね、「借地権:借家権」が「1問:1問」の構成です。

 難易度は「ふつう」で、2問とも取れる問題です。受験生なら、「借地借家法」を2問とも、取らなくてはいけません。

傾向

 「借地借家法」の出題傾向は、到ってシンプルで、おおむね、知識問題か比較問題の出題がほとんどです。

 後者の「比較問題」は、個々の規定を“キッチリ勉強して正確に把握していないと歯が立たない”ので、注意が必要です。

勉強方法

 「借地借家法」の勉強方法ですが、一口で言うと、「横断学習で比較しまくる」です。

 「借地借家法」の比較問題は、知識単体では解けないものばかりです。

 よって、個々の規定を単に憶えるのではなくて、常に、他の規定との「比較」を意識し、“横断学習”をする必要があります。

 たとえば、借家権である規定・ある論点を勉強したなら、(借地権ではどうだっけ?賃借権には類似規定があったけ?)という視点が必要になる、ってな塩梅です。

 なお、「横断学習」とは、個々の規定を比較して、「同じ」と「違い」を、正確に把握することです。

 「借地借家法」では、必須の作業となっています。

横断学習‐プロの技を買う

 端的に言うと、自分で横断学習をするのは、少々手間なので、「模試問題集・予想問題集でいろんなタイプ問題を解く」のが効率的です。

 模試問題集・予想問題集には、オリジナルの比較問題が多々あります。

 それら、プロの技を参考にして、要領を得てから、“自己流”の横断学習に入るのが賢明です。

 参考:宅建:予想問題集・模試問題集レビュー

借地権の頻出論点

 「借地権」の頻出論点ですが、ほとんどは、「条文の基本知識を問う」もので、テキストにその大半が載っています。

 挙げると…、

 ・存続期間

 ・更新

 ・対抗力

 ・借地権の譲渡・転貸

 ・裁判所の代諾許可

 ・建物買取請求権

 ・一般定期借地権、事業用定期借地権、建物譲渡特約付借地権の要件、定義

 …といった塩梅です。

 「知識問題」では、これらの論点で占められます。

 上記論点は、テキストで赤丸をしておきましょう。

借地権 比較問題

 さて、「借地権」の比較問題ですが、パターンは決まっています。

 本試験では…、

 ・借地権と賃貸借との比較

 ・借地権と定期借地権の比較

 ・定期借地権相互の比較

 …の出題がほとんどです。

 比較される論点は、契約方法(特に「書面」)、存続期間、更新です。

 テキストを精読して、個々の論点の「同じ」と「違い」を、押えていってください。

借地権 まとめ

 まずもって、テキストを精読し、んで、過去問を解いてください。

 過去問演習を済ませれば、出題者の“手口”も見えてきます。

 んで、わかる範囲で、チェックを入れていきます。

 次に、プロの技の結晶である、模試問題集や予想問題集でいろんなタイプの問題を解きます。

 これを元に、自己流の横断学習をしていけばいいでしょう。

 ここまで到達できれば、ほぼ“セミプロ”なので、自分なりに、(こう問われたらヤダなー)と思ったところを、押えていけるはずです。

 まあまずは、「過去問を解いてから」です。

借家権の頻出論点

 「借家権」の頻出論点ですが、「借地権」同様に、ほとんどは、「条文の基本知識を問う」ものです。

 挙げると…、

 ・存続期間

 ・更新

 ・更新拒絶

 ・対抗力

 ・解約の申し入れ

 ・定期借家権の要件、定義、解約

 …といった塩梅です。

 「知識問題」では、これらの論点で占められています。

 上記論点は、テキストで赤丸をしておきましょう。

 なお、勉強時は、くれぐれも、「借地権」と混同しないようにしてください。

 「借家権」には、借地権のような「裁判所の代諾」は、ありません。

借家権 比較問題

 さて、「借家権」の比較問題ですが、これまた、パターンが決まっています。

 本試験では…、

 ・借家権と借地権との比較

 ・借家権と賃貸借との比較

 ・借家権と定期借家権の比較

 …の出題がほとんどです。

 問われる論点は、契約方法(特に「書面」)、存続期間、更新が出題されます。

 これまた、それぞれの「同じ」と「違い」を、押えていってください。

借家権 まとめ

 「借家権」も、やることは同じで、まずもって、テキストを精読し、んで、過去問を解きます。

 次に、模試問題集や予想問題集で問題演習します。

 正直、出題者の“手口”さえわかれば、後は、テキストを精読して、個々の知識に磨きをかけていけばいいだけです。

 「テキスト精読+過去問演習+模試問題集等での問題演習+横断学習」と、ここまでやっていれば、ほぼ「1点」取れると思います。

 ここまでやって解けない問題に当たったら、それは、他の受験生もまず解けないので、致命的な点差は生じません。

 気持ちを切り替えて、他の問題に向かいましょう。

管理業務主任者の借地借家法

 「管理業務主任者」でも「借地借家法」が出題されます。

 1年度に1問なのですが、宅建と同レベルなので、「序盤」での実力養成に、適しています。

 問題演習の「数」の確保の意味でも、活用してみてください。

 参考:管理業務主任者 過去問 その他の法一覧

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