今回のススメは、白鳥についての雑文でございます。
白鳥といいますのは、以下のような教訓話がございます。
白鳥は優雅に浮かんでいるようには見える。しかし、実は、その水面下では水かきをわしわしと動かしているのだ、と。
これを以って、「人は見えないところで努力しているものである」という教訓が引き出されて来るわけでございます。
年配の方なら、この白鳥話をご存知でないかと存じます。
しかし、この話、実は真実ではないのでございます。
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』には、以下のような記述がございます。
「。。。白鳥に限らず水鳥にはお尻に油脂腺というものがあり、そこから分泌される油を毛繕いで羽に塗りつけ、水を跳ね返せるようにしている。 またそれによって羽毛の間に空気を溜められるようになり、それが浮き袋の役目を果たしている。。。」
こう言われると、水鳥が常に毛づくろいをしているのも、理解できるのでございます。
また、鳥にとっての毛づくろいは、脂を羽に塗って水を弾いたり空気を貯めやすくしていたのか、といった新事実を楽しんだり、また、浮かぶたびに水かきで水を掻いてたら疲れるわなと思えてくるわけでございます。
そして少し飛躍して、水鳥、たとえば鴨肉の脂のうまさは、ここに秘密があるのかもしれないと思ったりするわけでございます。
ウィキペディアの記述を目にして、これまで何十年と信じていたことがガラガラと崩壊したのですが、意外にすっきりして、1つ賢くなった気分になるのでございます。
確かに、この白鳥の教訓話「人は見えないところで努力している」も、上手な話ではありますが、穏当に事実を考えてみればそうでもないよね、というわけでございます。
やはり、スマートに見える人は、スマートなのでございます。
もちろん、白鳥話に言われる泥臭い努力を否定するものではありません。
当のわたし自身が、自分という者は泥臭い努力や作業なくしては何もできない人間であると考えております。
スマートな人・やり方にソツがない人に対しては、少し嫉妬もあって腹が立つ面もございますが、やはり、見るべきところは多々あるのでございます。
今日中にできることはささっとやってしまう、気の重いものは先にやる、メールの変身は本日中に明日に先延ばししない、やることを決め手からやる、やるべきことに躊躇しない、やらなくていいことはしない、優先順位の低いことはまとめてヒマなときにやるなどなど、やり方・進め方を見ても、「なるり」と納得して参考にすべきことはたくさんあるわけでございます。
泥臭い努力も大切ではありますが、努力努力で効率化や合理化を図らないのは、やはり愚かであり賢明はない気が強く致します。
優雅に湖に遊ぶ白鳥は、やはり、優雅に浮かべるような構造・仕組みを有していたのでございます。
努力思考・努力志向は大切ではありますが、努力のみを信仰してはならないかと存じます。
やはり、合理的・効率的な仕組みや考えがあってこそ、そして、それを取り入れる工夫があってのお勉強となることをご理解頂ければと存じます。
| カテゴリー: 過去のススメ | | 2009年10月15日 9:55 AM |
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試験といいますのは、怖いものでございます。
まずは、単純ながらこの事実を意識の片隅にでもおいていてくださればと存じます。
何しろ本試験数日の数時間で、数ヶ月から1年にわたる努力が実を結ぶか否かが決まってくるのでございます。
まさに、一発勝負でございます。しかも、当の闘う相手である「本試験」は、どういうものか確固としたものはありません。
模試や過去問、予想問題集は、それがどれほどの精度の高さを誇っていようとも、所詮は1つの資料でしかないわけでございます。
模試その他の成績などは、本当に気晴らしでしかありません。
何しろ、突然、試験問題の質や方向性が大転換することなど、珍しくないからでございます。
「冊子の表紙を開いてみれば、そこには異国の文字があり。」
何てことは、本当によくあることでございます。
これこれこういう問題が出るだろうと踏んでいた受験生の頭は一瞬に真っ白に、呆然唖然としたまま、砂を噛む様な時間を過ごすことと相成るわけでございます。
この時間の味気なさというのは、最早お互いに何も期待はしていないのに、一人でいるのは寂しいし極まりが悪いから、仕方なく一緒に連れ合っているカップルの時間のようなものでございます。
本当に味気なく、あ〜あ〜という溜息で一杯になるのでございます。
本試験というのは、常に不安定要素を含んだものでございます。
確たるものはない、このことが、受験生に不安を呼び覚ますのでございます。
本試験の性質から、受験生の大半は、お勉強の先行きに確かな確信など持ちえないのでございます。
受験生一般が何となく暗いのも、本試験の背景の所以でございます。
本当に数パーセントくらいの「超」楽天家の人しか、合格の確信など持っていないのではないかと考える次第でございます。
わたくし自身も、これまでの受験で合格の確信など持ったことがありません。
Aもしたし、Bもしたし、Cもやった。まあ、何とかいけるだろう、くらいの感が関の山で、余裕の「よ」の字すら窺ったことがないのでございます。
受験生は試験というものを怖がっていることを、まずはご理解くださればと存じます。
とはいいましても、赤信号みんなで渡れば怖くないという名言もございます。
「受験生の大半は試験を怖がっている、わたしだけではない」と思うことができれば、何かしら安心する気持ちになるものでございます。
今、自分の感じているお勉強の恐怖や不安などは、他の受験生も等しく感じていると思えば、何かしら心は軽くなるものでございます。
お勉強のメンタル面で大切なのは、お勉強の恐怖や不安に負けないようにすることでございます。
他の受験生も同じ恐怖や不安を味わっている中で、自分だけそれらに過度に反応したり影響されてしまうと、これだけで重荷を背負うことになるからです。
自縄自縛といいますか、自分で自分に縄をかけて動きにくくしているわけでございます。
お勉強の不安や恐怖は、受験生の大半に共通するものでありますし、その恐怖と不安はこれまでの合格者の数だけ克服されてきたのでございます。
穏当に行けば、これをお読みの皆様方も克服・対処・対策はできるものと思われます。
試験の恐怖や不安の半径を、自分から少し拡げてみてくださればと存じます。
| カテゴリー: 過去のススメ | | 2009年10月14日 10:02 AM |
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本日のススメは、わたくしごとでございます。宜しく、お目汚しのほど、お願い申し上げます。
さて、かつてのわたくしは足繁く本屋に行っておりました。
行っていた、と過去形でありますので、最近はとんと足が離れておりました。
というのも、疲れるからでございます。また、読みたいなという本もありません。わたくしが嫌いな種の本が増えてきたのも、理由のひとつでございます。
ほにゃららを○○するx個の方法、なんてタイトルの本が異様に増えたような気がします。
基本信条が「5つ以上はたくさんだ」のわたくしにとっては、そんな本など見る気も失せる代物でございます。言いたいことは絞れよ、そんなにたくさんできるわけがない、というわけでございます。
また、値段が高いのが足を遠ざからせる一因でございます。どれをとっても判を押したように千いくらでございます。
相対的に本の価格は騰がっているような感がしてなりません。
相対的といったのは、内容の低下があるからでございます。どこぞの芸人・芸能人とのインタービューをテープにとって、ライターが文章に書き起こして、後で当該芸人に筆を入れてもらって、はい出来上がりといったような書籍が増えたような気がします。
以前から芸能人絡みの本はゴーストライターの存在が噂されておりましたが、ゴーストとはいえ、読ませる何かはあったように思います。きちんと企画され、取材され、推敲されていたからこそ、読めたのだと思います。
しかし、今は読んでも魂が抜けているというか、読んでガッカリ・スカスカ感を味わうことの方が多くなりました。マネージャー・事務所関係者が書いてるやろと思ったりも致します。
本の作成コストは下がっているはずなのでございます。
かつてのように、植字工がひとつひとつ活字を拾っているのであれば、さもありなんでございますが、パソコンで印刷用のデータができる時代でございます。
そう考えると、その本の値段に首をかしげざるを得ないのでございます。ほとんどの物の値段が下がっているのに、本は騰がっているなあと思わざるを得ないのでございます。
文庫本も高くなりました。600円、700円、果てには900円などざらでございます。ハードカバーは仕方がないにせよ、ペーパーバックの文庫本まで高くなってございます。
わたくしが学生のときは、500円以上の文庫本など、稀であったような記憶がございます。200円、300円レベルの本を読んでいたように思います。
それがいまや、、、の感が致します。本当に、本の価格設定には疑問でございます。DVDの価格を見てみよ、というわけでございます。
物価全体が下がっているのに、本だけ騰がり基調なのでありますから、そら本が売れなくなって当たり前でございます。しかも内容までアレなのですから拍手をかけるのも致し方がありません。
そのうえ、インターネット・キンドルなど紙媒体以外の出現も脅威でございます。
出版業界の数字や実情を知るにつけて、はっきりいうと、「そらだめだわ」という感じが致します。中小出版社の倒産のみならず、おそらく、大手出版社の統廃合も加速して行くかと思います。
さて、物の値段を1番知るのは、中古業者と申します。
不動産・マンションの価値がわからないときは、建設会社や施工業社の手がけたほかの物件が中古市場でどのくらい値がついているかを調べればよいといわれてございます。
値段が上がっていたり大きな下落がないのであれば、設計・建材その他に疎漏が少ないというわけでございます。
大きく目減りしているときは、信用ができないというわけでございます。
中古の物件が流通していない場合は、信用云々を測る俎上にさえ登っていないというわけでございます。家など、数十年のものですから、やはり、数十年続いた業者を選ぶべきでしょう。
中古市場は業界のプロ・セミプロの比重が高いため、その値が需要と供給を踏まえた実情の価格となるわけでございます。
本も、現状の価値を最もよく突いているのは、古本屋であるかと存じます。行くのも買うのも、新刊本屋より古本屋の方が多くなりました。
古本を買って読みますが、読後は、「ああ本当に、このくらいの値段が、この本の値段だわ」と思えて嬉しくなります。
105円の本は、やっぱり105円レベルなのでございます。インターネット上の無料記事をまとめた手間賃レベルの価格となるわけでございます。
古本屋の値段設定はシビアなので、DVDにせよCD、ゲームにせよ、うむうむと唸る値段となってございます。人気のないジャンルでも、コアな読書がいる分野だと、思い切った価格で攻めて参ります。
チクショウと思いつつ手に取るわたくしでございます。おそらく、同様の目に遭った人がたくさん居られるのではないかと存じます。
よい買い物は中古市場にあり、でございます。
| カテゴリー: 過去のススメ | | 2009年10月13日 9:51 AM |
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