過去の本試験では問われなかった用語や語句が多用されていたり、見たことのない出題が多発するようなら、その試験は「難化傾向」にあります。
「難化した試験は、元には戻らないどころか、さらに難化する」でも述べましたが、いったん「難化傾向」に入った試験は、年々難しくなっていくので、「もうこれ以上は難化しないだろ~」的な安易な憶測に乗らないことが大事です。
難化傾向にある試験に対して、できることは2つくらいしかありません。
1つ目の難化対策は、各社から出版される予想問題集を解くことです。
予想問題集は、「当てる」ために解くのではありません。
予想問題は、「外れる」と断定していいです。
わたしは、FP技能士という試験の1級から3級まで、T社の予想問題を解いたのですが、ほとんど、あらかた、全てといっていいほどそれら予想問題からは出題されず、本試験でカスリもしていませんでした。
今振り返ってみると、見事なほど外れていました。
ある意味で、正確な予想で、「当該予想問題集に出たことは、本試験には出ない」という推測が成り立つほどの『逆・的中率』でした。
まあ、これは1例に過ぎませんが、わたしのこれまでの受験経験からすると、予想問題集で「当たった記憶」は、1~2回くらいしかないのです。
しかし、それでも、なぜ予想問題集なのかと言うと、「解けない問題や未知の問題に慣れておく」ためです。
試験で怖いのはパニックや焦りで、合格できる実力の持ち主でも、「うわっ、問題が解けない!!」で頭に血が上ってしまうと、普段は解ける問題が、途端に解けなくなってしまいます。
予想問題集は、本試験の傾向から外れたトンチンカンな問題が多いです。
しかし、だからこそ、どんなヘンチクリンな問題も解くという「心の姿勢」を作ることができ、そして、解けない問題でも何とか答えようとする「心構え」を作ることができるのです。
一口に「難化」といっても、従来どおりの試験勉強をキッチリ消化していれば、合格点はギリギリ確保できる試験が多いです。(もっと言うなら、難化した試験とは、適当な勉強しかしていない受験生を落とすためのもの、といってもいいです。)
『無用の用』とまでは言いませんが、本試験での精神面を安定させる理由から、“ほぼ外れる予想問題集”は、有効なのです。
次の対策は、「基本テキストをシッカリ読み込んでおくこと」です。
当該対策は、予想問題集が売られていないマイナー試験の、唯一の難化対策と言えます。
難化の典型的なパターンは、「え、こんなところが出るの?」です。
以前は出題が単調だったので、過去問のみで合格できた試験ほど、テキストが軽視されます。
ゆえに、出題者は、その受験生の盲点を突いて来る、という手合いです。
難化のパターンとしては…、
難化の第一歩は、「テキストにて、これまで問わなかったことを問う」です。
次に、「テキストの図や表の、細々としたことを問う」です。
さらに難化すると、「図や表の“全て”を憶えていないと、解けない問題を出す」です。
過去問を解いて、難化の度合いを元に、“出そうで怪しい”テキストの図や表を、丁寧に目を通しておきましょう。
| カテゴリー: 資格こもごも | Tags: 試験 | 2015年12月23日 1:58 PM |
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端的に言うと、「難化傾向に入った試験は、今後も難化を続ける」ので、もう難しくはならないだろう的な、安易な憶測に飛びつかないことが肝心です。
昨今の資格試験の事情を鑑みると、「難化傾向」にあります。
人気のある試験だろうが何だろうが、受験者数が増加していようが減少していようが、です。
有名どころでは「宅建」で、宅建試験は、「宅地建物取引士」と名称が改められたのを機に、さらに難化しました。
引掛け問題が多発したり、判例を深く取り扱う問題が増えたり、「正解はいくつか?」的な全ての選択肢を判別できないと正解に至らない難問題が増えたりと、まあ、点が取り難くなったのです。
宅建は毎年毎年“難化”していたので、「名称が変わるといっても、毎回難しくなっているから、“これ以上”は難しくはならず、例年通りの出題となるだろう」的な予想を覆しての、「さらなる難化」となっていました。
その他の事例としては、マイナーどころの「第3種冷凍機械責任者(通称:冷3)」です。
この試験は、以前は、定番問題が数多く出題された試験で、軽く勉強すれば誰でも合格する試験でした。
不自然な選択肢も多く、たとえば、「○○の場合は、AとBという作業はするが、Cはしなくてよい」というような出題が結構あるので、中身を知らなくても、何かヘンだ的に選択肢が選べてしまい、あまり勉強しなくても合格点を確保できたのです。
が、この近年で、以前にはない出題がちらほら増えだし、昨年度(2014年度)は、1科目丸々が難化し、本年度(2015年度)に到っては、全ての科目が難化し、かつての過去問が霞んでしまうほどの大変化を遂げたのでした。
まさか、こんなマイナーな試験が難化するとは、というのが第1の感想で、難化して受験者数が激減すれば手数料収入も減る→マイナー試験にとっては死活問題→だから更なる難化はない、と思っていた矢先の変化で、本試験では頭を抱えたものです。
試験の難化については、「通関士」という試験も知っておくべき素材です。
難化して受験者数が減っても、試験は難化するという見本だからです。
通関士は、例年1万人前後が受験していたのに、試験が難化したこともあって、現在では7500人近くしか受けない試験となってしまいました。そう、4分の1減、25%減になったのです。
以前は本屋の本棚が丸々通関士だったのに、今では、半分以下のスペースとなったくらいに、下火になってしまいました。しかし、それでも、絶賛難化中なのです。
ちなみに宅建は毎年20万人近く受ける人気資格で、対して、冷3は例年7000~8000人程度しか受けない試験です。
規模の大小に違いがあっても、「試験というものの性質」は、いったん難化が始まると、よほどのことがない限り、難化傾向は続く、というのが実感としてヒリヒリ感じている次第です。
テキストなり過去問なりで、「難化」という文言に触れたら、安直な「もう難化はないだろう」的な憶測に乗ってはいけません。
もっともっと難しくなって、見たことも聞いたこともない問題に当たる可能性が高く、さらに難化してもいい心構えを作って試験に臨むのが、よほどに「安全」です。
| カテゴリー: 資格こもごも | Tags: 宅建, 資格 | 2015年12月22日 12:16 PM |
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消防設備士の願書には、「試験に合格したら、免状交付申請手続きを!」と記されています。
で、同ページには、「免状申請期間」という文言と、当該免状申請期間とは「合格発表後8日以内」という数字が明記されています。
おさらいですが、当該免状申請期間内に申請しないと免状が発行されない、というわけでありません。
免状の発行は、当該期間を過ぎても大丈夫で、言い換えれば、この期間を過ぎても「合格」自体はずっと有効という次第です。時間の経過で「合格」が取消されるわけではありません。
さて、願書の文言には、「この期間を過ぎた申請は、免状の発行が遅れます」とあるのですが、以下は、当該期間をかなり過ぎて申請した際の、もろもろの顛末です。
ぶっちゃけ言うと、免状発行にかかる時間は、『一概には言えない』です。
発行先のセンターが忙しかったら、イレギュラーの申請は「後回し」になるのは目に見えています。
で、わたしのケースですが…、
「11月10日」の午後に、申請書一式をポストに投函し、「11月26日」に免状が届いたので、単純計算16日で発行されたことになります。
2週間ちょいで届いたという次第です。
願書には、「新しい免状は、免状交付申請締め切り後、概ね3週間後に、申請時に同封された免状送付用封筒で、簡易書留郵便で郵送します。」とあります。
わたしの場合は「2週間ちょい」だったので、運よく公式よりも早く発行してもらえた、という塩梅です。
とはいえ、元はお役所の業務ですから、こんな早いケースは当てになりません。
仕事で必要という方は、合格後即申請するのが確実です。
先も言ったように、「発行に要する期間は一概には言えない」ので、ご参考までに。
以前、大阪府の消防試験研究センターに問い質したところ、『合格後、数年経過したら、写真を新たに送ってもらうことがある』と言われました。
わたしのケースでは、今年の1月合格で、今年の11月申請だったので、まあ、10ヶ月経過していたのですが、頭には「数年」という文言があったので、写真についてはノーマークでした。
しかし、今回のように、試験合格後10ヵ月経過して、京都府のセンターに申請したところ、「合格後、半年以上経過しているので、新しい写真を送ってくれ」との連絡がありました。
で、写真を新しく撮って封筒に入れて郵送して、免状発行に到ったという塩梅です。
そしてですが、新しく送った写真は、なぜか免状と一緒に返ってきました。顔の確認だけしたのでしょうか?
まあこんな次第で、申請を遅らせると、わたしのように、新たに写真を取って送るという、余計な手間を食う可能性が高い、という次第です。
免状の発行手続きは、おそらく、都道府県ごとのセンターによって微妙に違ってくると思います。
一概に「半年経過で新しい写真」ではないでしょうが、わたしのケースのように「半年で新写真」対応も予想されるので、願書の申請期間後に発行する際は、電話で確認した方が齟齬が少ないように思われます。ご参考までに。
| カテゴリー: 資格こもごも | Tags: 消防設備士 | 2015年12月18日 12:33 PM |
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