難易度は「ふつう」。文系ド素人でも十分取れる。本問は、「分岐回路」の問題である。テキストに出てくる分岐回路の表を憶えておけば、後は数字を当てはめるだけである。費用対効果は悪いが、それでもやるべきである。平成28年の後期の筆記試験の第9問の過去問を解説。文系ド素人や独学者向け。
第9問は、筆記で定番の「分岐回路」の問題です。
ぶっちゃけ言えば、暗記と記憶の問題で、テキストによく出てくる、下の画像のような表を憶えておけば、穏当に1点取れます。
注意すべきは、「電線の太さ」です。「断面積(mm2)」と「太さ(mm)」という「2つの単位」が混在しているので、こんがらないようにしてください。
なお、本試験では、「20A 配線用遮断器の分岐回路(上の表の太文字のところ)」が頻出です。
忙しくても、最低限度、ここだけは憶えておきましょう。
先述したように、本問は、暗記と記憶がものをいう問題で、反対に言うと、憶えていないと手も足も出ません。
んなもんで、通勤・通学時に先の画像の表を何度も見て、頭に叩き込むのが試験勉強と相なります。
深く考えず、暗記に勤しんでください。
選択肢の個々を見ていきます。
「イ」は、「20A」の配線用遮断器の分岐回路です。
「20A」の配線用遮断器の分岐回路では、電線の太さは「直径1.6mm以上(または2m㎡以上)」です。選択肢では「2.0mm」となっているので、電線の太さは「OK」です。
んで、コンセントですが、「20A」の配線用遮断器の分岐回路では、コンセントの定格電流は「20A以下」なので、これまた選択肢は「OK」となります。
従って、答えは「イ」となります。
なお、コンセントの『数』は受験生を戸惑わせる「フェイク」で、最終的な正誤に関与しません。
「ロ」は、「30A」の分岐回路です。表を見ればわかるように…、
電線の太さは「直径2.6mm以上(または5.5m㎡以上)」でなければならないのに、当該選択肢では「2.0mm」であり、細すぎます。
従って、電線の太さで「×」と相なります。
なお、コンセントの定格電流は、「30A」の分岐回路だと「20~30A」なので、当該選択肢の「20A」は「OK」です。
本選択肢は、電線の太さが「ダメ」で、コンセントは「OK」であり、従って、本選択肢は「誤り」と相なります。
「ハ」は、「20A」の配線用遮断器の分岐回路です。先の「イ」と同じです。
当該分岐回路の電線の太さは、「直径1.6mm以上(または2m㎡以上)」です。
んなもんで、電線の太さは「○」と相なります。
そして、コンセントの定格電流ですが、先述したように、コンセントの定格電流は「20A以下」です。
本選択肢は「30A」となっているので、「×」です。
従って、電線の太さは「○」でも、コンセントの定格電流が「×」なので、本選択肢は「誤り」となります。
「ニ」は、「30A」の分岐回路です。
電線の太さは「直径2.6mm以上(または5.5m㎡以上)」であり、当該選択肢は「2.6mm」なので「○」です。
次に、コンセントの定格電流ですが、「30A」の分岐回路だと「20~30A」です。
本選択肢は「15A」となっているので、「×」です。
従って、太さ「○」、コンセント「×」で、本選択肢は「誤り」となります。
本問は、表を1つ丸ごと憶えなくてはいけないため、費用対効果が悪く思われるかもしれません。
しかし、当該分岐回路は、ほぼ毎回問われるド定番の論点であり、勉強さえすれば、100%取れる問題です。
文系ド素人にとっては、「やりさえすれば取れる問題」は、貴重な問題です。必ず、1点取れるようになっておきましょう。
なお、最近の本試験では、テキストには出ていない器具がでたり、技能に絡んだ問題が出題されたりと、文系ド素人には「向かい風」となっています。
ですから、本問のような、ド定番・ド頻出の問題は、必ず取るべきなのです。
試験に出ることは自明なのですから、一生懸命暗記して、1点としましょう。
なお、勉強方法等は「第2種電気工事士の独学」を…、
独学向け教材については、「筆記試験の教材」と「技能試験の教材」をばお目汚しください。
2017年4月7日 10:49 AM
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