難易度は「ふつう」。本問は「繰り返し出る問題」なので、要領は憶えておきたい。文系ド素人でも取れる貴重な問題である。本問は、“一見すると”電気抵抗の公式を駆使する計算問題であるが、公式を使わなくても解ける。平成28年の後期の筆記試験の第3問の過去問を解説。文系ド素人や独学者向け。
第3問は、「電気抵抗」の公式を使った計算問題です。
「電気抵抗」の公式とは…、
R=ρL/S
…です。
Rは抵抗(たぶん、レジストのR)で、「ρ」は「ロー」で抵抗率、Lは長さ(たぶん、レングスのL)、Sは断面積(たぶん、スクエアのS)となっています。
本公式は、銅銅導の太さが「断面積」の場合に、使います。
なお、銅銅導が「直径」の場合は…、
R=4ρL/πD2
…となります。
「D」は直径です。(たぶん、ダイアメタ:diameterのDです。)
本問は、先の公式で計算するのですが、実は、「絶縁電線の許容電流」の表を憶えていると、計算せずに解けます。
ポイントは、問題文には、「ほにゃららに近い銅材質の銅導線」となっているところで、「近い数字」ならよいという塩梅で、反対に言えば、「一致しなくてもよい」といった次第です。
んなもんで、「絶縁電線の許容電流」の表でざっくり求めてよい、という次第です。
問題文の「直径2.6mm、長さ10mの銅導線」を、当該表に照らし合わせると、許容電流値は「48A」です。
当該許容電流値「48A」に“近い”のは、「より線の5.5mm2」の「49A」となります。
問題文の銅導線は「10メートル」で、選択肢「ロ」のそれも同じ「10メートル」なので、長さも問題ありません。
んなもんで、答えは「ロ」となります。
先の公式を当てはめて、答えを求めることができますが、面倒なので各自でしたい人だけしてください。
なお、「イ」の選択肢は、「直径」なので、「R=4ρL/πD2」で計算します。
「ハ」も、「直径」なので、「R=4ρL/πD2」で計算します。
「ニ」は、「断面積」なので、「R=ρL/S」で計算します。
計算機を叩いてアレしてください。
本問は、電気抵抗の公式を使わずとも、「絶縁電線の許容電流」の表で解くことができます。
試験的に言えば、公式の計算は面倒すぎるので、当該「絶縁電線の許容電流」の表で解くのがベターかと思います。
数字さえ憶えれば本問は解けるので、暗記に勤めましょう。
なお、先の公式は、単独で出題される公算が「大」なので、文系ド素人は、必ず憶えましょう。
文系ド素人でも取れる数少ない電気理論の問題なので、「表で解く」「公式で解く」で何度も繰り返してして、必ず解けるようになっておきます。
なお、勉強方法等は「第2種電気工事士の独学」を…、
独学向け教材については、「筆記試験の教材」と「技能試験の教材」をばお目汚しください。
2017年4月7日 11:01 AM
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