難易度は「ふつう」。文系ド素人でも1点取れる貴重な問題である。本問は、法令のド定番論点「第2種電気工事士で、できるかどうか」である。試験問題の中でも、格段に引っ掛けや迷彩がどぎついので慎重に解く。平成28年の後期の筆記試験の第28問の過去問解説。
第28問は、文系ド素人の本領を発揮できる法令問題です。
本問の「第2種電気工事士で、できる?できない?」の論点は、「引っ掛け」と「迷彩」が多いので、過去問を繰り返して、出題者の手口に慣れておきましょう。
絶対に、1点取りたい問題です。
「第2種電気工事士で、できる?できない?」で必要なことは「落ち着く」です。
また、この種の問題に遭遇したときは、「どこに引っ掛けが?」と、常の倍は注意深くなって、問題文を読まなくてはいけません。
まず「イ」ですが、これは典型的な引っ掛け問題です。
選択肢の初っ端に「自家用電気工作物」うんぬんとあるので、(第2種電気工事士は、一般用電気工作物しかできないから、これだ!!)と、飛び付きたくなります。
しかし、選択肢を最後まで読むと、「…の地中電線用の管を設置する作業」とあります。
「管を置くだけ」なので、第2種電気工事士でもできますし、もっと言うと、第2種電気工事士でなくてもできます。
設問は「第2種電気工事士でも、従事できないものはどれ?」なので、「イ」は消去される、という次第です。
次に、すぐ消去できそうな「ハ」を見ていきます。
「ハ」は「一般用電気工作物の接地作業」ですが、この作業は、「第2種電気工事士」の最も代表的な作業であります。
反対に言うと、この仕事をするために、第2種電気工事士がいるといって過言ではありません。
んなもんで、「ハ」は、第2種電気工事士でも従事できると相なって、消去できます。
選択肢「ニ」の「一般用電気工作物のネオン工事の作業」ですが、これは、ド定番のド引っ掛け選択肢です。
わたしも受験生当時は引っかかりました。
「自家用電気工作物のネオン工事」は、第2種電気工事士ではできません。
反対に、「一般用電気工作物のネオン工事」なら、第2種電気工事士で可能です。
どうしても「ネオン工事」に注意が向いてしまいますが、当該選択肢の勘所は、ド定番論点の「2電工は一般用→○、自家用→×」なだけであります。
ついつい引っかかるので、注意してください。
「イ」「ハ」「ニ」の選択肢が消去できましたから、答えは「ロ」と相なります。
選択肢「ロ」は、「自家用電気工作物の低圧部分の電線相互接続する」となっていますが、低圧部分だろうと、大元は高圧受電の「自家用電気工作物」なので、第2種電気工事士では無理、という寸法です。
「低圧」という文言が、出題者の「迷彩」なので、引っかからないようにしましょう。
本問は、本試験ではド定番・ド頻出のテーマで、何度も何回も問われている論点です。
「引っ掛け」や「迷彩」が施されており、ついウッカリ、失点してしまいます。
しかし、「慎重に解けば取れる問題」なので、必ず「1点」としましょう。
なお、勉強方法等は「第2種電気工事士の独学」を…、
独学向け教材については、「筆記試験の教材」と「技能試験の教材」をばお目汚しください。
2017年4月6日 11:22 AM
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