第30回‐総合問題 過去問（令和4年3月実施）
まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。
第30回試験の第5問『精算表』の設問５を解説するページです。当該設問は、「仮受金」を処理する問題です。問いの③の処理は、これまでにない処理なので、戸惑うはずです。復習だけはして、解けるようにはなっておきましょう。
第5問‐精算表：設問５‐仮受金
◇問題◇
◇問題全文◇
◇解答用紙◇
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解説
結論から言うと、当該設問の「仕訳はこちら」です。
本当に、ふつうに処理するだけです。
「仮受金」とう語句がシックリ来てない人は、『前提』の把握から始めましょう。
要は、期中に…、
借方：現金 ×××
貸方：仮受金 ×××
…といった仕訳が切られており、貸方計上されている「仮受金」を、期末に「振り替える」ってな寸法です。
処理①
①の「当期中に完成した工事の未収代金の回収分￥10,000」ですが、売掛金である「完成工事未収入金」が“決済されていたので”、その分を処理するだけです。
仕訳は、「負債」の減少と、「資産」の減少なので…、
借方：仮受金 10,000
貸方：完成工事未収入金 10,000
…といった次第です。
なお、「完成工事未収入金」という売上債権の減少があったので、（貸倒引当金に注意しないとなー）くらいに、注意喚起してください。
処理②
次に、②の「当期末に施工中の工事代金￥8,000」ですが、施工中の工事代金なので、「未成工事受入金」で処理します。
仕訳は、「負債」の減少と、「負債」の増加なので…、
借方：仮受金 8,000
貸方：未成工事受入金 8,000
…といった次第です。
処理③
次に、③の「現場で発生したスクラップの売却代金￥5,000」ですが、これは、要注意です。
「スクラップの売却代金」だけで判断して、「材料貯蔵品」で処理してはいけません。
たとえば…、
借方：仮受金 5,000
貸方：材料貯蔵品 5,000
…みたいな処理をしてはいけません。
「現場で発生したスクラップ」とあるので、現場に投入された材料等であることに注意してください。
期中にて「未成工事支出金」で処理されたものが、一部、現金として返ってきた、といった次第です。
仕訳は、「負債」の減少と、「資産」の減少で…、
借方：仮受金 5,000
貸方：未成工事支出金 5,000
…となります。
補足
当該処理がいまいちわからない人は、以下のように考えてみてください。
一番最初の「材料」が現場に投入されたときには…、
借方：未成工事支出金 ×××
貸方：材料 ×××
…という仕訳が切られるわけです。
んで、「現場で発生したスクラップ￥5,000分」の考え方ですが、「スクラップ」が、いったん「材料」として戻ってきたとします。
そうすっと…、
借方：材料 5,000
貸方：未成工事支出金 5,000
…という仕訳を切ることができます。
次に、当該戻ってきた材料ですが、ボロボロなので、￥5,000で、スクラップとして売ったと考えます。
そうすっと…、
借方：現金 5,000
貸方：材料 5,000
…という仕訳となります。
上記仕訳を合体して、貸借の「材料」を相殺消去すると…、
借方：現金 5,000
貸方：未成工事支出金 5,000
…という仕訳となります。
本来なら、この仕訳を切らないといけなかったわけです。
さて、本問では、現金¥5,000は受け取ったのだが、その内実がわからなかったので、「仮受金」と処理していたわけです。
その仕訳は…、
借方：現金 5,000
貸方：仮受金 5,000
…です。
上記仕訳の「貸方」の「仮受金 5,000」は、「未成工事支出金 5,000」と判明したので…、
借方：仮受金 5,000
貸方：未成工事支出金 5,000
…という振替的な仕訳を切る、ってな塩梅です。
以上で、「５」の処理が終了です。
落ち着いて、指差し確認をしながら、「整理記入」に、転記してください。
確認用
当該設問の仕訳は、「こちら」です。
あと、念のために、問題全体の答えですが…、
…こうなっています。
第30回
第1問：仕訳
第2問：文章問題
第3問 個別問題
第4問 理論＋計算
第5問 総合問題
PDF過去問の閲覧
結論から言うと、PDF形式の過去問でイライラしている人は、「タブレット」で閲覧する、といった次第です。
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簿記３級持ちの方は、テキストと問題集は、TACの「スッキリわかる 建設業経理士2級
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建設業経理士２級のこまごましたもの
建設業経理士に関するこまごましたことは、ブログに投稿しています。
「建設業経理士の投稿記事」をばご参考ください。
合格体験記は「建設業経理士２級の合格体験記」で、合格証書は「建設業経理士２級の合格証書」です。
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