建設業経理士2級の独学‐勉強方法、難易度、合格率など

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 建設業経理士2級の独学方法や、勉強方法、難易度の最小限度のまとめ。独学者向け。試験の傾向と対策、合格率、独学向け教材、勉強量と勉強時間など、独学の受験生が知っておくべきことを説述。

建設業経理士2級は、簿記2.5級

 建設業経理士2級は、一口で言うと「簿記2.5級」で、日商簿記の2級と3級の“あいだ”くらいの難易度です。

 簿記や会計の知識が全くゼロだと厳しいですが、簿記の2級や3級があれば、試験勉強の負担はかなり減ります。

 たとえば、「第18回-第3問:火災保険」や「第20回-2問:改良修繕」といった仕訳問題を1~2問解いてみてください。後述しますが、多くの問題が“商業簿記”の知識で解けるはずです。

 よって、まず、簿記を取ってから、建設業経理士2級を見ていくのがベストです。当方、簿記2級持ちですが、1~2ヶ月くらいの勉強で、1回で受かることができました。

 

 さて、合格率は、おおむね「35%」前後で、30%~40%後半で推移していて、狭き門ではありません。

 試験の傾向は、大きく変わっていません。定番の出題が大半です。また、市販教材もそこそこ充実しているので、独学でじゅうぶんに合格できる試験となっています。

 教材の詳細は「教材レビュー」で述べてますが、読むのが面倒なら、簿記2級持ちなら「建設業経理士 過去問題集&テキスト 2級 出題パターンと解き方」で、3級持ちなら、「スッキリわかる 建設業経理士2級」と「スッキリとける問題集 建設業経理士2級」、「合格するための過去問題集 建設業経理士2級 」を使えばよいでしょう。

 ところで、先の仕訳問題ですが、簿記有資格者なら、出先の勉強でじゅうぶんに消化できます。過去問は「建設業経理士2級 過去問解説」にまとめているので、通勤・通学時に目を通してみてください。

 んでは、以下に、建設業経理士2級の傾向等を述べていきますが、一足先に勉強方法等を知りたい人は、こちらを。

再受験生へおしらせ

 前回・前々回の試験に落ちた人にとって、過去問を買い直すのは、実質1回分しか必要ないので、『痛い出費』です。

 んなもんで、再受験生用に、H30/3実施の第23回試験の全問に、解説と解答を付与しました。過去問演習の一端に利用ください。

 なお、正確さを期してはいますが、内容は保証できないので、参考程度にご利用ください。完全な誤りがあれば、ご一報をば。

ガチ建設業は半分

 さて、建設業経理士2級ですが、“建設業”と銘を打っていますが、実のところ、半分は商業簿記がらみの論点から成り立っています。

 んなもんで、簿記2級や3級があれば、新たに勉強しないといけない論点は、半分以下といった塩梅です。

原価計算も怖くない

 中には、原価計算に一抹の不安がある人もおられることでしょう。わたしもそうでした。

 しかし、それは、杞憂です。

 建設業経理士2級の原価計算は、「個別原価計算」なので、ド素人の人でも、わたしのように簿記2級往時に苦手だった人でも、直感的に理解できてしまうのです。

 しかも、原価計算は、当該「個別原価計算」1つしかないので、総合何たら原価計算やら標準何たらとかも出てきません。

 このように、原価計算は、非常に理解しやすい、とっつきやすい内容となっていて、テキストと問題集をきちんと消化すれば、まず大丈夫な難易度となっています。

 工業簿記・原価計算がクソほど嫌いだった経験者は語りますが、建設業経理士2級の原価計算は、簿記2級と比べれば、全く難しくありません。

 また、簿記3級保有者にとっては、当該建設業経理士2級の原価計算は、簿記2級への、実によい橋渡しとなっています。

 建設業経理士2級の原価計算は、シンプルで理解しやすく、原価計算のいい訓練となります。また、予定配賦など、簿記2級で出る論点も多々あるので、簿記2級の予習・腕慣らしに最適となっています。

 個人的な断言ですが、『皆さんが思うほど、建設業経理士2級は、難しくない』です。食わず嫌いで来た簿記保有者は、ぜひとも挑戦してみてください。

 わたしは、受けた後、(もっと早く受けておけばよかった)と思いました。おれ、そこそこできんじゃん、みたいな。

独学向け教材

 教材の詳細は「教材レビュー」で述べていますが、読むのが面倒な方は…、

 簿記2級持ちの方は、ネットスクールの「建設業経理士 過去問題集&テキスト 2級 出題パターンと解き方」1冊で事が足ります。

 簿記3級持ちの方は、テキストと問題集は、TACの「スッキリわかる 建設業経理士2級」と「スッキリとける問題集 建設業経理士2級」を…、

 過去問には、「合格するための過去問題集 建設業経理士2級 」を使えばよいでしょう。

 建設業経理士2級の市販教材は、ほぼ決まっているので、大概、こうなるかと思います。試験会場でも、多くの人が同じような教材を手にしていました。

 ところで、電卓です。

 100円ショップで売ってるような、ぺらぺら計算機は計算ミスの元です。

 高品質な電卓を使っていない方は、「簿記検定試験の計算機(電卓)選び」や「売れ筋の電卓は、結局なに?」を参考に、買い換えてください。

 簿記2級では必須の高品質電卓と避けるべきペラペラ計算機

 左のがぺらぺらで、中と右が高品質の計算機です。絶対的に高品質の方が打ちやすいです。

 高品質な計算機

 考えるのが面倒な人は、わたしが愛用している「DF-120GT」にすればよいでしょう。これで支障ありません。建設業経理士もこれで受験しました。

 ところで、当該カシオの計算機ですが、「AC」「1」「3」「7」を同時押しすると、「CASIO」と表示されるので、試してみてください。

 なお、クレカ嫌いでコンビニ支払いの人は、1~2%の割引きがある「Amazonギフト券(チャージタイプ)」を推薦します。クレカのキャッシュバックを享受できます。

勉強方法

 端的に言うと、テキストを読んで、過去問を2~3回繰り返せば、まず合格できます。

 建設業経理士2級でも、「繰り返し」と「回数」が、絶対です。

 先述したように、建設業経理士2級の半分以上は、商業簿記にちなんだもので、簿記合格者なら、ごく短時間で合格レベルに到達できます。

 加えて、本試験の出題は、素直なものが多く、また、本試験問題の多くは、過去に問われた同種・同類・同タイプものが多く、新規の出題はそれほどありません。

 最初は、馴染みのない建設業の勘定科目に、たとえば、「売上」は「完成工事高」で、「仕掛品」は「未成工事支出金」で、「売掛金」は「完成工事未収入金」となっているので、戸惑うかもしれません。

 しかし、実質的に同じ意味なので、新調したズボンや配偶者のように、1週間もすれば、辟易するほど慣れます。

 こうした次第で、試験勉強にて、“困り果てる”ことは、ありません。

 簿記が取れた人なら、テキストと過去問をしっかり消化おけば、まず、建設業経理士2級にも、合格です。

そう不安にならなくてよい

 皆さんの中には、原価計算や建設業会計といった、建設業経理士2級の固有論点に、不安を抱いている方も多いはずです。わたしも最初はそうで、試験勉強に取り掛かる前は、かなり気鬱でした。

 しかし、あまり気にする必要はありません。ぶっちゃけ、あまり難しくないからです。

 先述したように、原価計算は、工事別の『個別原価計算』で、簿記2級の工業簿記・原価計算の複雑さに比べたら、屁の河童であり、建設業固有の論点も、要注意なのは、1~2つくらいしかなく、なんと言うことはないからです。

 ま、やばいところといえば、「配賦差異」の取扱いくらいですが、機械的に済ませるやり方もあるので、「配賦差異の機械的作業‐建設業経理士2級の勉強」を参考にしてみてください。

 論点の大半は、マジもんの算数であり、脂汗がにじむ難関論点はありません。愚直に教材を数回繰り返せば、まず、合格できます。

注意すべき個別論点は1~2つだけ

 建設業の個別論点で、一番注意すべきは、下の「工事収益の計上」の「工事進行基準」です。

 工事収益の計算

 工事収益総額や工事見積原価の修正

 数式の上に、漢字の羅列で、そのうえ、似たような文言が多いため、もの凄く間違えやすい論点です。

 ここは、丁寧に、何回も何回も目を通して、1言1語、完全に暗記する必要があります。

 ぶっちゃけ言うと、建設業経理士2級の多くの論点は、簿記2級なり3級の知識の応用で解けてしまうのです。

 しかし、当該「工事収益の計上」だけは、全くの別物であり、本当に完全に憶えていないと、過去問が解けません。

 繰り返しますが、本当に、ここだけは、異色の存在です。問題演習と過去問演習を何回も繰り返して、100%マスターしてください。

 さて、先の工事収益の計上は、要注意ですが、他に多々ある建設業独自の論点は、そう気にしないでいいです。

 たとえば、「完成工事原価の計算」などは、簿記にはない、固有の論点ではあります。

 とはいえ、簿記2級持ちの方は、ほとんど労せず理解できるはずです。というのも、要領的に、製造原価報告書と被っており、様式が違うだけだからです。やることも基本は『算数』です。

 また、簿記3級の方であっても、作業そのものはシンプルでわかりやすいので、テキストの前で呆然とすることはないはずです。普通に、消化できる難易度です。

 このように、建設業の論点のうち、「工事収益の計上」だけは念入りにやらないといけませんが、他の論点は、“ふつう”に消化していけばいいです。

[重要]解答用紙はコピーする

 建設業経理士2級も、「繰り返し」が大前提です。

 ですから、テキスト・過去問の解答用紙は1~3部ほど、コピーしておきます。

 コピーすべきは、第3問、第4問、第5問の解答用紙です。

 白紙で演習すると、かなり手間取るうえ、余計な神経を使って“バカミスをする”ので、演習の意味が薄れてしまいます。そのうえ、実に答えにくいので、トサカに来ます。

 必ず、コピーで問題演習・過去問演習してください。200~300円で効率が買えるのですから、コピー代をケチらないでください。

 なお、第1問は仕訳問題で、第2問は文章問題なので、解答用紙のコピーはいりません。

 また、コピーの枚数ですが、簿記2級合格者は、1~2回の演習で合格レベルですので問題ごとに2枚を、簿記3級の人は、3回くらいは見ておきたいので、1問ごとに3枚のコピーが目安です。

 ほいで、後々、足りなくなったら追加コピーです。これが一番効率的です。

理論問題について

 建設業経理士2級では、会計理論の出題があります。たとえば、「第23回 第4問‐1問目:理論問題」とかです。

 ぶっちゃけ言うと、あまり難しくはありません。また、出るところは決まっているので、ブログの「理論ポイント」などを参考に、消化してみてください。満点は厳しいですが、2~3個は、取れるようになるはずです。

問題別対策

 建設業経理士2級の本試験は、「5問構成」です。

 第1問は、「仕訳問題」です。

 第2問は、「計算問題・推定問題」です。

 第3問は、「費目別計算の算定問題」か「部門別振替表作成問題」です。

 第4問は、「工事別計算」「部門別計算」です。

 第5問は、「精算表」の総合問題です。

 これら、問題別の勉強方法は、保有資格によって異なります。

 詳細は、別ページにまとめています。

 簿記2級保有の方は、「簿記2級有資格者向け建設業経理士2級の勉強方法」を…、

 簿記3級保有の方は、「簿記3級有資格者向け建設業経理士2級の勉強方法」を参考ください。

合格率について

 建設業経理士2級の合格率は、おおむね「35%」前後で、30%~40%後半で推移しており、簿記試験と比べると、格段に受かりやすくなっています。

 参考:簿記2級の合格率と挫折率

 参考:簿記3級の合格率と挫折率

 建設業経理士2級の本試験は、素直な問題が多く、テキストと過去問をきちんと消化したら、まず受かる難易度で、努力が即、結果となって現れます。

 数字は気にせず、目の前の教材を消化していきましょう。

勉強時間

 簿記2級持ちの方は、早い人で「2週間」、普通の人で「1~2ヶ月」もあれば、十分、合格ラインに到達できるでしょう。

 簿記3級持ちの方は、原価計算という慣れない作業があるので、「1~3ヶ月」は見ておくとよいでしょう。

建設業経理士2級のこまごましたもの

 建設業経理士に関するこまごましたことは、ブログに投稿しています。

 「建設業経理士の投稿記事」をばご参考ください。

 合格体験記は「建設業経理士2級の合格体験記」で、合格証書は「建設業経理士2級の合格証書」です。

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