第28回‐仕訳過去問（令和3年3月実施）
まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。
本問は、「工事進行基準」の問題です。第28回試験の第１問‐仕訳問題の5問目。ド定番の問題ですが、あまり出ない処理が求められるので、確答は厳しいかもしれません。まあ、できなくても、他の問題で失点はカバーできます。ただ、復習だけはしておきましょう。
第5問‐工事進行基準
◇問題◇
◇勘定科目群◇
（クリックして拡大。）
解説
結論から言うと、「答えはこちら」です。
本問のレベルは「やや難」です。
ところで、「借方」は「左がわ」で、数珠を持つ方です。
対して、「貸方」は「右がわ」で、配偶者の痔の薬を渡すときの方です。
前提
本問ですが、前期は、「工事完成基準」を採用しています。
そのため、前期は、「完成工事高」が計上されておらず、「０」となっています。
当期処理
当期から、「工事進行基準」が適用されています。
おなじみのド定番の公式…、
…を使用します。
請負金額は、「25,000,000」です。
総工事原価見積額は、「21,250,000」です。
前期の工事原価発生額は、「2,000,000」です。
んで、当期の工事原価発生額は、「6,500,000」です。
そして、前期の完成工事高は、「0」でした。
これらの数字を、先の公式にぶち込むと…、
「25000000*（2000000+6500000）/21250000‐0」で、「10,000,000」が当期の完成工事高となります。
小難しい処理
後は、仕訳を切るだけなのですが、注意点があります。
先に見たように、当期から「工事進行基準」が適用されました。
んで、先に計算した完成工事高には、前期分と当期分が含まれています。「-0」でしたね。
完成工事高が「前期分と当期分」なのですから、これに対応するため、完成工事原価も、「前期分と当期分」にしなくてはいけません。
よって、完成工事原価は、「2000000+6500000」の「8,500,000」を、計上することになります。
仕訳1
後は、仕訳を切るだけです。
「完成工事高」ですが、これは、「収益」の認識です。
額は、先に計算した「10,000,000」です。
んで、対応する勘定科目は、いわゆる売掛金の「完成工事未収入金」で、「資産」の増加です。
よって、仕訳は…、
借方：完成工事未収入金 10,000,000
貸方：完成工事高 10,000,000
…と相なります。
仕訳2
次いで、「完成工事原価」の処理です。
先に見たように、「前期分と当期分」の「8,500,000」を計上します。
相手勘定は、おなじみ「未成工事支出金」です。
仕訳は、「費用」の認識と、「資産」の減少で…、
借方：完成工事原価 8,500,000
貸方：未成工事支出金 8,500,000
…と相なります。
後は、それぞれの記号を、「勘定科目群」から探して、付記するだけです。
補足
本問の肝は、「完成工事原価」の「前期分と当期分」の「8,500,000」の処理です。
ただ、個人的には、あまり、いい問題とは思っていません。
「前期分と当期分」を含めるのであれば、その旨が問題文に記載されていても、いいと思うのです。
たとえば、「前期の工事原価は、当期に含めるものとする」くらいの文言があれば、多くの受験生が正解したはずで、難易度のバランスが取れたと思います。
まあ、全体的な難易度調整で、こういう出題になったのかな、と推測します。
仕訳問題は、「満点」を目指したいところですが、ときおり、本問のような「小難しい、舌足らず」の問題が出て、落とすこともあります。
しかし、別段、失点しても、他の問題でカバーできるので、過度に焦らず、落ち着いて、他の問題に当たってください。
こたえ
記号を付与すれば、答えは…、
…です。
第28回
第1問：仕訳
第2問：文章問題
第3問 計算問題
第4問 個別問題
第5問 総合問題
PDF過去問の閲覧
結論から言うと、PDF形式の過去問でイライラしている人は、「タブレット」で閲覧する、といった次第です。
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独学向け教材
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簿記２級持ちの方は、ネットスクールの「建設業経理士 過去問題集&テキスト 2級 出題パターンと解き方
簿記３級持ちの方は、テキストと問題集は、TACの「スッキリわかる 建設業経理士2級
過去問には、「合格するための過去問題集 建設業経理士2級
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建設業経理士２級のこまごましたもの
建設業経理士に関するこまごましたことは、ブログに投稿しています。
「建設業経理士の投稿記事」をばご参考ください。
合格体験記は「建設業経理士２級の合格体験記」で、合格証書は「建設業経理士２級の合格証書」です。
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第28回-令和3年3月
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