本問は、会計・仕訳の問題で、例年通りの出題です。仕訳の知識がないと、本問はまず解けません。後段の「仕訳がまったくわからない人に」で述べているように、「無理なら無理」で、捨て問にします。
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本問の難易度は、「ふつう」です。
本問は、よく問われる論点の「修繕費」か「固定資産の増加」かの問題です。
「修繕費」は、少額の修理や、維持管理への支出が該当します。
通常の清掃や、塗装とかが該当します。
「固定資産の増加」は、耐用年数の増加や、資産価値を増加させる工事等が対象となります。
ネット回線の増設や手すり・スロープの設置、エレベーターの新設・増設などが該当します。
ちなみに、本問は、先の知識だけで解けます。
問題文には、「共用部分である外階段の塗装が剥がれてきた」とあります。
当該作業は、維持管理への支出ですから、「修繕費」で処理することになります。
選択肢を見ると、「修繕費」があるのは、「4」だけです。よって、「4」が答えとなります。
先の解説だけでは味気ないので、仕訳について見ていきます。
まず、「2月」の処理です。
問題文には、「平成28年2月10日に塗装会社に対して、塗装工事を代金1,500,000円で発注し、発注時に着手金として500,000円を支払い」とあります。
工事は、まだ済んでいませんが、一部の支払いだけは行なっています。
前もって支払った金銭ですから、「前払金」で処理します。
出金は、おそらく現金でしょう。
現金等で支払ったので、仕訳は…、
借方:前払金 500,000
貸方:現金 500,000
…と相なります。
なお、当該、現金うんぬんは重要ではなく、重要なのは、2月の時点で、借方に、「前払金」が計上されているところです。
3月になると、塗装工事が完了したので、発注額を、先に見たように、「修繕費」で処理します。
んで、支払いの残額ですが、2月に500,000円を前払いしていますから、残りは、「1,500,000-500,000」の「1,000,000」となります。
当該「1,000,000円」については、問題文に「同年4月末日に振込により支払う約束である。」とあるので、「未払金」で処理します。
んで、先に見たように、2月の時点で、借方に、「前払金」が計上されていますから、これを取り崩します。
仕訳は…、
借方:修繕費 1,500,000
貸方:前払金 500,000
貸方:未払金 1,000,000
…と相なります。
選択肢からこれを探せば…、
正解:4
…となります。
正直言うと、管理業務主任者のテキストでは、仕訳は理解できません。
管理業務主任者のテキストは、圧倒的に記述量が少ないです。また、練習問題がまったく足りないため、実力が付きません。わたしでも、“これだけ”なら、厳しかったはずです。
本試験までに時間のある人は、たとえば、4月~9月にある人なら、いっそのこと、簿記3級の勉強をしてください。テキストで悪戦苦闘するより、絶対的に効率的です。
簿記3級の勉強については「簿記3級の独学」を、テキスト・問題集は「スッキリわかる 日商簿記3級」を使えばいいでしょう。
簿記3級の一通りの勉強が済めば、管理業務主任者の仕訳問題は、100%取れるようになります。
簿記3級レベルなら、2~3週間もあれば、習得できます。勝手の悪い管理業務主任者のテキストで勉強するより、わずかなコストと多少の時間を割いて簿記3級の勉強するほうが賢明です。
次に、本試験まで時間のない人です。
テキストを3回読んで、そして、過去問を3回解いて、まったく要領がつかめないなら、捨てます。
繰り返しますが、管理業務主任者のテキストで、仕訳を理解せよという方が無理です。
過去問の解き方だけ押えて、後は、ざっくり捨ててしまい、他の問題で失点をカバーできるようになる方が合格に近づくでしょう。
仕訳問題は、「無理なら無理」で、割り切って対処してください。
1問:民法‐行為能力・・・「ふつう」。
2問:民法‐代理・・・「ふつう」。
3問:民法‐時効・・・「ふつう」。
4問:民法‐共有・・・「ふつう」。
5問:民法‐請負・・・「ふつう」。
6問:民法‐相続・・・「ふつう」。
7問:標管委託契約書‐総合・・・「ふつう」。
8問:標管委託契約書‐総合・・・「ふつう」。
9問:標管委託契約書‐各論・・・「ふつう」。
10問:管理費滞納・・・「ふつう」。
11問:管理費滞納・・・「ふつう」。
12問:標準管理規約‐費用負担・・・「ふつう」。
13問:標準管理規約‐会計・・・「ふつう」。
14問:会計・仕訳・・・「ふつう」。
15問:会計・仕訳・・・「ふつう」。
16問:税務・・・「ふつう」。
17問:建築基準法‐建蔽率等・・・「ふつう」。
18問:建築基準法‐廊下階段・・・「ふつう」。
19問:エレベーター・・・「ふつう」。
20問:防水・・・「やや難」。
21問:水質基準・・・「難」。
22問:消防用設備・・・「ふつう」。
23問:耐震診断・・・「ふつう」。
24問:住宅性能表示制度・・・「ふつう」。
25問:安全点検・・・「ふつう」。
26問:消防法・・・「ふつう」。
27問:排水設備・・・「ふつう」。
28問:サッシ・・・「ふつう」。
29問:標準管理規約‐専用使用部分・・・「ふつう」。
30問:標準管理規約‐役員・・・「ふつう」。
31問:標準管理規約‐書類閲覧・・・「難」。
32問:標準管理規約‐専有部分・・・「ふつう」。
33問:区分所有法‐規約・・・「ふつう」。
34問:区分所有法‐専有部分等・・・「ふつう」。
35問:区分所有法‐立入・・・「ふつう」。
36問:区分所有法‐管理組合・・・「ふつう」。
37問:区分所有法‐保存行為・・・「ふつう」。
38問:区分所有法‐占有者・・・「ふつう」。
39問:区分所有法‐判例・・・「ふつう」。
40問:借家・・・「ふつう」。
41問:瑕疵担保責任・・・「ふつう」。
42問:消費者契約法・・・「ふつう」。
43問:不動産登記法・・・「ふつう」。
44問:各種法令・・・「ふつう」。
45問:宅建業法・・・「ふつう」。
46問:適正化法‐指針・・・「ふつう」。
47問:適正化法‐管理業・・・「ふつう」。
48問:適正化法‐事務報告・・・「ふつう」。
49問:適正化法‐分別管理・・・「難」。
50問:適正化法‐重要事項説明・・・「ふつう」。
使用教材の詳細は「教材レビュー」で述べていますが、読むのがメンドウな人は…、
テキストには、「管理業務主任者 基本テキスト」を…、
過去問には、「管理業務主任者 項目別過去7年問題集」を使えば、支障ありません。
予想問題集・模試問題集も、必要な状況です。「教材レビュー:管理業務主任者 予想問題集」を、参考にしてください。
民法が苦手で苦手で仕方のない人は、読書で凌ぎます。
お勧めの入門本は、「弁護士が教える分かりやすい「民法」の授業」と「民法はおもしろい」です。
苦手な人の多い「会計・仕訳問題」ですが、テキストの数ページで理解は不可能です。
時間があるなら、いっそのこと、簿記3級で勉強します。100%取れるようになります。簿記3級は、2週間あればマスターできます。
独学向けの教材は、テキストと問題集が一緒になった「スッキリわかる 日商簿記3級」で勉強すれば、まず間違いなく「1点」取れるようになります。
また、公式の過去問は、PDFで配布されています。過去問演習は、「タブレット」が便利です。もってない人は、受験を機に、アマゾンの「Fire HD」を推奨します。最優秀のコスパです。
管理業務主任者に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。
興味のある方は、「管理業務主任者:ブログ記事」をばご参考ください。
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