29問‐管理業務主任者 H28過去問と解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 本問は、標準管理規約‐専用使用部分についての問題です。基礎・基本的なものばかりなので、難しいところはありません。テキストと過去問を繰り返しておけば、まず、取れます。落としてはいけない問題です。

29問‐標準管理規約‐専用使用部分

 

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 本問の難易度は、「ふつう」です。

 なお、解答はこちら(数字のみ)です。

解説:1

 正しい記述です。

 まず、前提として、「窓ガラス」は、『共用部分』であるのですが、区分所有者は、「専用使用権」を有しています。

 本問の窓ガラスのほか、窓枠、バルコニーといったものにも、区分所有者は、「専用使用権」を有しています。

 これら「専用使用権」ある物の「日常的な管理」は、基本的に、区分所有者が行ないます。まあ、窓拭きは、マンションの持ち主がするわけです。

 さて、選択肢の場合ですが、区分所有者の不注意によって、窓ガラスが壊れています。この場合、これまで同じガラスであるなら、区分所有者が修理できるのです。

 とはいえ、当該修理に伴って、強化ガラスへ交換しようとしているわけです。この行為は、「共有部分に影響を与えるおそれのある」ものとなっています。

 んで、当該「共有部分に影響を与えるおそれのある」修理・補修等を行なう場合は、区分所有者は、あらかじめ、理事長にその旨を申請し、承認を得なくてはなりません。

 ところで、理事長ですが、こうした申請を受け取った場合は、理事会の決議により、承認・不承認を決定します。

 よって、選択肢の「理事会の承認を得たうえ」のところは、正しいです。

 そして、当該工事の責任についてですが、こうした“理事会の承認を受けた工事”は、当該区分所有者の負担と責任により行なうことになります。

 よって、選択肢の「区分所有者がその責任と負担で行う。」のところは、正しいと相なります。

 また、選択肢のケースでは、窓枠等の変更を必要としないとあるので、“重大ではない工事”であり、総会の決議も必要ではありません。

 このように、標準管理規約では、共用部分にかかる工事についても、理事長・理事会の承認を得れば、区分所有者が行うことができることを想定しています。

 こうした次第で、選択肢の「1」は、「正」と相なります。

 まあ、ここまで考えなくてもよいかなとは思います。本問は、「誤っているものはどれか?」の問題であり、本問では、他の選択肢に、明らかに間違いの選択肢があります。そのため、選択肢の「1」を判別できなくても、最終的な解答を導くことができます。

 本試験では、ここまで深く考えてしまうと、解答時間が押されてしまいます。選択肢の中には、「足止め」をするようなものも出てきます。

 「1」の選択肢は、いろいろな規定を念頭に解答するので、『良問』です。しかし、本試験だと、時間のロスになりかねないので、過去問演習ではキッチリ解くが、本試験では“時間がかかりそうだから後回し”で臨んでください。

解説:2

 正しい記述です。

 選択肢のケースは、「通常の使用に伴う」管理に該当します。

 この場合、専用使用権を有する者が、その責任と負担において、網戸等の管理をすることになります。

 その部屋の区分所有者は、網戸の専用使用権を有しますから、当該区分所有者が網戸の補修を行なうことになります。

 よって、選択肢の「2」は、「正」と相なります。

 なお、管理組合が網戸等のものに行なうのは、「計画修繕」に関することです。

解説:3

 正しい記述です。

 選択肢のいうような、第三者による損傷は、「通常の使用に伴う」ものではありません。よって、管理組合が行なうことになります。

 よって、選択肢の「3」は、「正」と相なります。

解説:4

 誤った記述です。

 選択肢の「2」で見たように、網戸等は、その専用使用権を有する者が補修を行ないます。

 専用使用権を有するのは、賃貸人である区分所有者です。よって、区分所有者の責任と負担で補修をすることになります。(まあ、選択肢のケースでは、賃借人の過失で壊れてますから、修理費用は、後々で、賃貸人が賃借人に請求するはずです。)

 よって、選択肢の「4」は、「誤」と相なります。

答え

 「1」は「正」です。

 「2」は「正」です。

 「3」は「正」です。

 「4」は「誤」です。

 本問は、「最も不適切なものはどれか?」ですので…、

 正解:4

 …と相なります。

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H28過去問一覧

 1問:民法‐行為能力・・・「ふつう」。

 2問:民法‐代理・・・「ふつう」。

 3問:民法‐時効・・・「ふつう」。

 4問:民法‐共有・・・「ふつう」。

 5問:民法‐請負・・・「ふつう」。

 6問:民法‐相続・・・「ふつう」。

 7問:標管委託契約書‐総合・・・「ふつう」。

 8問:標管委託契約書‐総合・・・「ふつう」。

 9問:標管委託契約書‐各論・・・「ふつう」。

 10問:管理費滞納・・・「ふつう」。

 11問:管理費滞納・・・「ふつう」。

 12問:標準管理規約‐費用負担・・・「ふつう」。

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 15問:会計・仕訳・・・「ふつう」。

 16問:税務・・・「ふつう」。

 17問:建築基準法‐建蔽率等・・・「ふつう」。

 18問:建築基準法‐廊下階段・・・「ふつう」。

 19問:エレベーター・・・「ふつう」。

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 21問:水質基準・・・「難」。

 22問:消防用設備・・・「ふつう」。

 23問:耐震診断・・・「ふつう」。

 24問:住宅性能表示制度・・・「ふつう」。

 25問:安全点検・・・「ふつう」。

 26問:消防法・・・「ふつう」。

 27問:排水設備・・・「ふつう」。

 28問:サッシ・・・「ふつう」。

 29問:標準管理規約‐専用使用部分・・・「ふつう」。

 30問:標準管理規約‐役員・・・「ふつう」。

 31問:標準管理規約‐書類閲覧・・・「難」。

 32問:標準管理規約‐専有部分・・・「ふつう」。

 33問:区分所有法‐規約・・・「ふつう」。

 34問:区分所有法‐専有部分等・・・「ふつう」。

 35問:区分所有法‐立入・・・「ふつう」。

 36問:区分所有法‐管理組合・・・「ふつう」。

 37問:区分所有法‐保存行為・・・「ふつう」。

 38問:区分所有法‐占有者・・・「ふつう」。

 39問:区分所有法‐判例・・・「ふつう」。

 40問:借家・・・「ふつう」。

 41問:瑕疵担保責任・・・「ふつう」。

 42問:消費者契約法・・・「ふつう」。

 43問:不動産登記法・・・「ふつう」。

 44問:各種法令・・・「ふつう」。

 45問:宅建業法・・・「ふつう」。

 46問:適正化法‐指針・・・「ふつう」。

 47問:適正化法‐管理業・・・「ふつう」。

 48問:適正化法‐事務報告・・・「ふつう」。

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 50問:適正化法‐重要事項説明・・・「ふつう」。

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