独学でススメ-読むだけで独学合格できるかもしれない、適当なヒントとTips

乙4性消で憶えないといけない数字

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

危険物取扱者乙種4類の性消で憶えないといけない数字をピックアップ。独学者向け。暗記すべき数字は少ないので、必要なものだけを憶えると手間を食わない。重要度順に並べているので、憶えやすい。

乙4性消で暗記すべき『数字』は、ごく限られています。

何でもかんでもを憶える必要は、まったくありません。

参考:乙4で憶えなくていいこと

試験に出る『数字』は以下の通りです。

特Aランク・・・1.4、7.6足して9

まず、最も試験に出る特Aの暗記事項は『ガソリンの数字‐引火点・発火点・燃焼範囲』です。

これら3つは、要ガチ暗記です。

引火点は「-40度以下」です。

発火点は「約300度」です。

燃焼範囲は「1.4~7.6vol%」です。

引火点、発火点、燃焼範囲の3つはクソほど試験に出るので、通勤・通学時に何度も目にして、完全に暗記です。

ガチ暗記する切実な理由は、試験が難化しているからです。

最近の試験では、ふつうに、たとえば、「ガソリンの燃焼範囲は、ジエチルエーテルより広い」とか「ガソリンの引火点は、二硫化炭素より低い」などという選択肢が出るのです。

一見すると、ジエチルエーテルや二硫化炭素の細々した数字を憶えていないと解けない風に見えます。

しかし、これらの選択肢は、いわば、受験生を惑わすフェイクで、他の選択肢に「ガソリンの引火点は、常温(20度)より低い」的な難易度の選択肢が紛れ込んでいるのです。

ガソリンの引火点は「-40度」ですから、先の「ガソリンの引火点は、常温(20度)より低い」が「○」であることが、“確実に”判別できます。

で、問題文は、得てして、「正しいものを選べ」であり、ガソリンの数字さえ暗記していれば、他の難しい選択肢がわからなくても点数が取れる、といった次第です。

最近の乙4は、ソ連の対戦車砲のように、“迷彩”が強くなっています。

しかし、蓋を開けてみれば、基本的な知識で正解が導ける構成になっています。

乙4は、明白に難化したとはいえども、上記3数字をガチ暗記していれば、点の取れる問題が大半です。

とにかく、ガチ暗記です。格段に点数可能性が上がります。

繰り返します。

引火点は「-40度以下」です。

発火点は「約300度」です。

燃焼範囲は「1.4~7.6vol%」です。

なお、憶えにくい燃焼範囲は、「1.4、7.6足して9(いちよん、ななろく、たしてきゅう)」といった感じに、テンポよく唱えていると、頭に残ります。

Aランク

ガソリンに次いで頻出のAランク危険物は、「灯油」と「軽油」です。

灯油と軽油の引火点と発火点は、ガチ暗記しておきます。なお、灯油と軽油の燃焼範囲は出題実績があまりないので、憶えなくていいです。

憶えるべきは…、

灯油の引火点は「40度以上」、発火点は「約220度」です。

軽油の引火点は「45度以上」、発火点は「約220度」です。

…です。

灯油と軽油の数字がごっちゃになる人は、わたしの憶え方を参考にしてください。

まず、順番を確定します。

「灯油‐軽油」の順で憶えます。“と”うゆと、“けい”ゆなので「時計(と・けい)」くらいに頭に放り込みます。

んで、引火点は「40度・45度」と、高くなる体で憶える、ってな寸法です。(言うまでもなく、灯油40度・軽油45度です。)

「と・けい、40・45」と順序付けると、40度は灯油だっけ?軽油だっけ?みたいな混乱が起きません。

さて、本試験では、当該数字が捻って出題されます。たとえば、「灯油(軽油)は、常温で引火する」という風に出る、といった塩梅です。

灯油(軽油)は、引火点が40度(45度)なので、常温20度では燃えません。

こうした応用的な問題も出るので、数字とともに、引火点の意味もしっかり覚えておきます。

灯油と軽油の発火点

灯油と軽油の発火点は、先述したように「約220度」ですが、当該数字をガチ暗記するとともに、ガソリンとのそれと併せて憶えてください。

というのも、本試験では、「灯油(軽油)の発火点は、ガソリンより高い」とか、反対に、「ガソリンの発火点は、灯油(軽油)より低い」などという選択肢がでるからです。

こういう出題の背景には、「引火点」があります。

ガソリンの引火点は「-40度」で、灯油・軽油の40度・45度に比べると、格段に低いです。

しかし、ガソリンの発火点は「約300度」で、これに対して、灯油・軽油のそれは「約220度」と、“発火点”は灯油・軽油の方が低いのです。

ガソリンの引火点の低さに釣られて、(発火点も、引火点と同じでガソリンの方が低いんでないの?)と誤認した受験生を討ち取る、といった次第です。

引火点は、ガソリンの方が低いです。

しかし、発火点は、灯油・軽油の方が低いです。

きっちりと、語句と数字を対応させて、ガチ暗記してください。

なお、問題演習時や本試験時に“混乱”したら、余白に先のガチ暗記した数字を書き出して、選択肢を判別しましょう。下手に記憶に頼るのは危険です。

逆を言えば、出題者は、“わざと”混乱しやすい問題を出しているのですから、それに引っかからないようにする、ってな次第です。

Bランク1

念のため押さえておくBランク事項の筆頭は、「二硫化炭素」の「発火点」です。

「二硫化炭素」の「発火点」は「90度」と大変低く、自然発火の可能性が大で、とても危険です。

そのうえ、二硫化炭素は燃えると、有毒な二酸化硫黄(亜硫酸ガス)が発生するので、火災の上に有毒と、輪をかけて危険です。まさに泣きっ面に配偶者、弱り目に配偶者目です。

また、危険云々以外に、「発火点が100度を切る危険物は、二硫化炭素しかない」ため、当該“目に付く”特徴からも、出題される公算が大です。

こうした理由から、かなりの頻度で「二硫化炭素」の「発火点」の「90度」が出題されています。

当該数字は、「二硫化炭素」をテーマにした問題のみならず、他の危険物の問題でも、単独でぽつねんと選択肢中に登場します。

憶えておくと格段に点数可能性が高まるので、「二硫化炭素」の「発火点」の「90度」を憶えておきましょう。

Bランク2

押さえておくBランクの数字は、「メタノールとエタノールの引火点・発火点・沸点」です。

最近、とみに問われるようになっており、特に、沸点が顕著です。

とはいえ、メタノールとエタノールの正確な数字は出ないので、ざっくり憶えておけばいいです。

「引火点は10度前後と低い」、対して「発火点は高い」と憶えます。んで、沸点は「60~80度の超熱い風呂」くらいに頭に入れます。

メタノール・エタノールの引火点は「10度前後」なので、常温で燃えます。

発火点は、メタノール464度、エタノール363度と、結構な高さとなっています。(数字を憶える必要はありません。300~400度くらいと把握が付けばOKです。)

本試験では、「メタノールは常温で燃える」とか「メタノールの引火点は0度以下」などと出ます。それぞれ「○」と「×」です。

さて、「発火点」です。

メタノール・エタノールは、引火点と発火点の『差』が大きいためか、発火点は、試験で狙われる論点です。

手薄な受験生を討ち取ろうとする、出題者の意図が見え隠れします。

先述したように、発火点は、メタノール464度・エタノール363度と、結構な高さですが、対して引火点は、ご存知のように「10度前後」でした。

引火点は低いから、発火点も低いんでないの?、と安易に考えた迂闊な受験生を殲滅する、ってな手合いです。

ざっくりと、「引火点は低い。しかし、発火点は高い」と憶えましょう。

さて、最後に、「沸点」です。

乙4の危険物のなかで、なぜか、メタノール・エタノールは、沸点が問われる傾向があります。

本試験では、「エタノールの沸点は100度」とか「メタノールの沸点は100度以下」といった感じで出ています。それぞれ「×」「○」です。

先述したように、正確な数字を憶えなくていいです。

メタノールの沸点は64度で、エタノールの沸点は78度なので、ざっくり「沸点は60~80度くらい」と把握できていればOKです。

乙4無用、甲種必要の燃焼範囲

ところで、メタノール・エタノール「燃焼範囲」ですが、乙4なら、憶える必要はありません。

しかし、甲種受験予定の方は、なぜか甲種ではよく出るので、憶えておいて損はありません。

メタノールの燃焼範囲は、「6.7~37vol%」です。

エタノールの燃焼範囲は、「3.3~19vol%」です。

甲種受験予定の方は、正確に憶えましょう。

Bランク3

Bランク数字のラストは、「特殊引火物」の「燃焼範囲」です。

まずは、「特殊引火物」の「燃焼範囲」は「めちゃくちゃ広い」と憶えます。

特殊引火物が危険物の筆頭なのも、さもありなんで、燃焼範囲は、たとえば、ジエチルエーテルなら「1.9~36vol%」、二硫化炭素なら「1.3~50vol%」、アセドアルデヒドなら「4.0~60vol%」と、かなり広範囲となっています。

上限と下限を引き算すると「34~56」で、これに匹敵するのは「エタノール」の「6~36vol%」の「30」くらいしかありません。

ほとんどの乙4危険物の燃焼範囲の差は、「5~20」くらいに収まっています。

特殊引火物の燃焼範囲の広さは、“ヤバイ”という塩梅です。

特殊引火物それぞれの燃焼範囲の数字を憶える必要はありませんが、「かなり広い」ことだけは憶えておきます。

とりわけ広いのが「アセトアルデヒド」の「4.0~60vol%」で、乙4中、一番の広さです。ほぼ燃えるでしょう。

本試験では、「危険物○○の燃焼範囲は、アセトアルデヒド(または、特殊引火物のどれか)より広い」などと出題されます。

問答無用で「×」です。

乙4の性消で覚えないといけない数字は、ざっとこんなものです。

ガソリンは正確にキッチリ憶え、灯油軽油は整理して覚え、アルコール類はざっくり、といった次第です。

なお、勉強方法等は、「乙種4類の独学」を…、

独学向け教材については、「乙4のテキスト・問題集」をば、お目汚しください。

また、危険物取扱者について、適当かつ曖昧なことを、たとえば、「乙4合格後に取る資格」などを、ブログにまとめています。「危険物取扱者:ブログ記事」をばお目汚しください。

みんなとシェアする