本問は『減価償却』の仕訳。第24回試験の第1問‐仕訳問題の4問目。減価償却の問題です。定番中の定番の処理です。問題なく解けるはずです。基本的な出題なので、点にしましょう。
◇問題◇
◇勘定科目群◇
結論から言うと、「答えはこちら」です。
本問のレベルは「ふつう」です。問題ないはずです。
ところで、「借方」は「左がわ」で、フォーク・お茶碗・スマホを持つ方です。
対して、「貸方」は「右がわ」で、ナイフ・お箸を持ったり、配偶者を洗うときの方です。
本問のポイントは、「なお、当期の減価償却費は\120,000であり、減価償却費の記帳は間接記入法を採用している」のところの『なお書き』です。
本問のケースでは、固定資産を、期末に売却していることがわかります。
んなもんで、「当期」の「減価償却費」を計上する必要があります。
しかし、本問では、わざわざ「当期の減価償却費は\120,000」と指示されているので、自分で計算する必要はありません。
んで、後半部分に、「間接記入法を採用している」とありますが、これは、おなじみの「減価償却累計額」で処理しているってな塩梅です。
まあ、“おなじみ”の処理をすればよい、てな次第です。
ところで、「“直接”記入法」は、償却した分だけ、直に固定資産から控除しますが、処理がカンタンになるため、問題にならず、ほとんど出題されません。
次のポイントは、「売却価額\300,000は2ヶ月後に支払われる。」のところです。
売却した代金を、すぐ受け取れないわけです。
こうした場合、「未収入金」で処理することになります。
んで、機械の売却損益を見ていきましょう。
問題文には、「工事用機械(取得価額\930,000、期首減価償却累計額\490,000)」とあります。
取得原価は、「\930,000」です。
減価償却累計額は、「\490,000」です。
当期の減価償却費は、「\120,000」と指示されています。
当該機械の帳簿上の価値は、「930000-490000-120000」で「\320,000」となります。
んで、問題文には、「売却価額\300,000」とあります。
帳簿上は「\320,000」の価値のあるものが、「\300,000」でしか売れなかったことになります。
よって、「300000-320000」の「-20,000」で、売却損が「\20,000」出た事になります。
これで、仕訳が切れます。
まず、「貸方」に計上されている「減価償却累計額」を減らします。
負債の減少ですから、仕訳は…、
借方:減価償却累計額 490,000
…と相なります。
次に、「減価償却費」の計上です。
費用の認識ですから、仕訳は…、
借方:減価償却費 120,000
…となります。
次に、売却損の計上です。使用勘定科目群を見ると、「固定資産売却損」とあるので、これを使用します。
費用の認識ですから、仕訳は…、
借方:固定資産売却損 20,000
…となります。
ほいで、売却代金の「\300,000」ですが、先に見たように、「未収入金」で処理します。
資産の増加ですから仕訳は…、
借方:未収入金 300,000
…となります。
後は、機械装置の処理です。
機械装置の売却は、資産の減少なので、仕訳は…、
貸方:機械装置 930,000
…と相なります。
先の仕訳群を合体すると…、
借方:減価償却累計額 490,000
借方:減価償却費 120,000
借方:固定資産売却損 20,000
借方:未収入金 300,000
貸方:機械装置 930,000
…となり、これが答えとなります。
先の仕訳に、勘定科目の記号を付与すれば、答えは…、
…です。
建設業経理士2級の仕訳問題には、『解答に記号を付す』という、他の簿記試験にはない、固有の特徴があります。
このように、勘定を書く左側に「記号欄」があり、当該記号は「使用勘定科目群」にあります。
本試験という緊張している時だと、“ついウッカリ”忘れることがあります。
あまり意味がないので面倒ですが、普段から、記号を記入する訓練をしておきましょう。毎回やっていると、身体が覚えるので、本試験でポカをしません。
1問:有価証券・・・「ふつう」。
2問:完成工事補償引当金・・・「ふつう」。
3問:利益処分・・・「ふつう」。
4問:減価償却・・・「ふつう」。
5問:収益認識・・・「ふつう」。
1問:未成工事支出金・・・「ふつう」。
2問:工事進行基準・・・「ふつう」。
3問:社債償還・・・「ふつう」。
4問:総合償却法・・・「難」。
部門費配分・・・「ふつう」。
1問:理論問題・・・「ふつう」。
2問:工事別原価計算・・・「ふつう」。
精算表:設問1~3・・・「ふつう」。
精算表:設問4~6・・・「ふつう」。
精算表:設問7~10・・・「ふつう」。
結論から言うと、PDF形式の過去問でイライラしている人は、「タブレット」で閲覧する、といった次第です。
当方、PDF過去問の閲覧には、12インチのタブレットを使いますが、「紙」の過去問と遜色なく、問題演習に集中できています。
公式のPDF過去問は、スマホだと画面が小さくて問題文が読み難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。
本格的な“問題演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないというのが実感とするところです。
PDFタイプの過去問演習でイライラしている方は、「タブレット」の活用を勧めます。押入れから出してみてください。
なお、手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。
アンドロイド製のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDFの閲覧も可能で、コストパフォーマンスが秀逸です。
とりわけ、スマホしか持ってない方に勧めます。小さい画面での問題演習は、倍疲れます。
受験が終わっても、アレコレ使えますし、安価なサブ機としても使えます。これを機に「Fire HD」を買っても、損はないです。
教材の詳細は「教材レビュー」で述べていますが、読むのが面倒な方は…、
簿記2級持ちの方は、ネットスクールの「建設業経理士 過去問題集&テキスト 2級 出題パターンと解き方」1冊で事が足ります。
簿記3級持ちの方は、テキストと問題集は、TACの「スッキリわかる 建設業経理士2級」と「スッキリとける問題集 建設業経理士2級」を…、
過去問には、「合格するための過去問題集 建設業経理士2級 」を使えばよいでしょう。
建設業経理士2級は、市販されている教材が少ないので、大概、こうなるかと思います。試験会場でも、多くの人が同じような教材を手にしていました。
ところで、電卓です。
100円ショップで売ってるような、ぺらぺら計算機は計算ミスの元です。
高品質な電卓を使っていない方は、「簿記検定試験の計算機(電卓)選び」や「売れ筋の電卓は、結局なに?」を参考に、買い換えてください。
左のがぺらぺらで、中と右が高品質の計算機です。絶対的に高品質の方が打ちやすいです。
考えるのが面倒な人は、わたしが愛用している「DF-120GT」にすればよいでしょう。これで支障ありません。建設業経理士もこれで受験しました。
建設業経理士に関するこまごましたことは、ブログに投稿しています。
「建設業経理士の投稿記事」をばご参考ください。
合格体験記は「建設業経理士2級の合格体験記」で、合格証書は「建設業経理士2級の合格証書」です。
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