本問は『工事進行基準』の問題です。第24回試験の第2問‐文章問題の2問目の難易度は「ふつう」。建設業経理士2級のド定番かつド頻出の論点です。公式を憶えてさえいれば、解けます。難しいところはありません。絶対に取らないといけない問題です。
◇問題◇
(クリックして拡大。)
結論から言うと、「答えはこちら」です。
本問のレベルは「ふつう」です。
ほとんどの受験生は点を取るので、落とすわけには行きません。
テキストでおなじみですが、下の公式をガチ暗記しておきましょう。毎年、工事進行基準の問題は出ると思ってください。
ところで、「借方」は「左がわ」で、フォーク・お茶碗・スマホを持つ方です。
対して、「貸方」は「右がわ」で、ナイフ・お箸を持ったり、配偶者に冷や水をかけるときの方です。
ド定番の論点です。計算がややこしく、また、公式の暗記が必要なため、ほぼ毎年、顔を出す論点です。
間違えたら、最低3回は、解き直しておきましょう。
さて、当該「工事進行基準」の公式をもう一度挙げると…
…となっています。
後は、この公式に、数字を入れていくだけです。
当該「工事進行基準」の問題の最大のポイントは、前期の数字を把握することです。
まず、前期の数字を計算して、ほいで、当期の数字を計算するという『2段階方式』となっています。
問題文には、「前期に請負金額¥12,000,000の工事(工期は3年)を受注」とあります。
んで、「当該工事の工事原価総額の見積額は¥10,800,000」とあります。
そして、「発生した工事原価は前期が¥1,944,000」とあります。
これらの数字を、先の公式に入れていくと…、
12,000,000*1,944,000/10,800,000-0
…となって、「\2,160,000」を求める事ができました。
当該「\2,160,000」が前期の完成工事高となります。
なお、計算式の「-0」のところですが、これは、前期着手のため、それ以後の「完成工事高」が「ゼロ」なことを意味しています。
重複しますが、数字をイチから書き出すと…、
請負金額は、「¥12,000,000」です。
工事原価総額の見積額は、「¥10,800,000」です。
先に計算したように、前期の完成工事高は、「\2,160,000」です。
んで、問題文には、「発生した工事原価は(略)当期が¥5,832,000」とあります。
これらの数字を、先の公式に入れていくと…、
12,000,000*5,832,000/10,800,000-2,160,000
…となって、「\6,480,000」を求める事ができました。
当該「\6,480,000」が当期の完成工事高となって、当該金額が答えとなります。
問題文には、「なお着手前の受入金は¥3,000,000であった。」と、「未成工事受入金」についての「なお書き」があります。
しかし、本問は、単に完成工事高を求めるだけなので、解答に影響しない記述です。
当該未成工事受入金が影響するのは、仕訳問題のときです。
前期の完成工事高の仕訳は…、
借方:未成工事受入金 2,160,000
貸方:完成工事高 2,160,000
…と相なります。
んで、当期の完成工事高の仕訳は…、
借方:未成工事受入金 840,000
借方:完成工事未収入金 5,640,000
貸方:完成工事高 6,480,000
…くらいになります。
先も述べたように、解答には影響しませんが、仕訳問題のおさらいといて、念のため、見ておきましょう。
答えは…、
…です。
1問:有価証券・・・「ふつう」。
2問:完成工事補償引当金・・・「ふつう」。
3問:利益処分・・・「ふつう」。
4問:減価償却・・・「ふつう」。
5問:収益認識・・・「ふつう」。
1問:未成工事支出金・・・「ふつう」。
2問:工事進行基準・・・「ふつう」。
3問:社債償還・・・「ふつう」。
4問:総合償却法・・・「難」。
部門費配分・・・「ふつう」。
1問:理論問題・・・「ふつう」。
2問:工事別原価計算・・・「ふつう」。
精算表:設問1~3・・・「ふつう」。
精算表:設問4~6・・・「ふつう」。
精算表:設問7~10・・・「ふつう」。
結論から言うと、PDF形式の過去問でイライラしている人は、「タブレット」で閲覧する、といった次第です。
当方、PDF過去問の閲覧には、12インチのタブレットを使いますが、「紙」の過去問と遜色なく、問題演習に集中できています。
公式のPDF過去問は、スマホだと画面が小さくて問題文が読み難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。
本格的な“問題演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないというのが実感とするところです。
PDFタイプの過去問演習でイライラしている方は、「タブレット」の活用を勧めます。押入れから出してみてください。
なお、手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。
アンドロイド製のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDFの閲覧も可能で、コストパフォーマンスが秀逸です。
とりわけ、スマホしか持ってない方に勧めます。小さい画面での問題演習は、倍疲れます。
受験が終わっても、アレコレ使えますし、安価なサブ機としても使えます。これを機に「Fire HD」を買っても、損はないです。
教材の詳細は「教材レビュー」で述べていますが、読むのが面倒な方は…、
簿記2級持ちの方は、ネットスクールの「建設業経理士 過去問題集&テキスト 2級 出題パターンと解き方」1冊で事が足ります。
簿記3級持ちの方は、テキストと問題集は、TACの「スッキリわかる 建設業経理士2級」と「スッキリとける問題集 建設業経理士2級」を…、
過去問には、「合格するための過去問題集 建設業経理士2級 」を使えばよいでしょう。
建設業経理士2級は、市販されている教材が少ないので、大概、こうなるかと思います。試験会場でも、多くの人が同じような教材を手にしていました。
ところで、電卓です。
100円ショップで売ってるような、ぺらぺら計算機は計算ミスの元です。
高品質な電卓を使っていない方は、「簿記検定試験の計算機(電卓)選び」や「売れ筋の電卓は、結局なに?」を参考に、買い換えてください。
左のがぺらぺらで、中と右が高品質の計算機です。絶対的に高品質の方が打ちやすいです。
考えるのが面倒な人は、わたしが愛用している「DF-120GT」にすればよいでしょう。これで支障ありません。建設業経理士もこれで受験しました。
建設業経理士に関するこまごましたことは、ブログに投稿しています。
「建設業経理士の投稿記事」をばご参考ください。
合格体験記は「建設業経理士2級の合格体験記」で、合格証書は「建設業経理士2級の合格証書」です。
★みんなとシェアする