独学でススメ-読むだけで独学合格できるかもしれない、適当なヒントとTips

上と先と前を

木登りをする機会もなくなって参りました。
とはいえ、山に行ったりキャンプに行ったときなどは、登ってみようかと思うものでございます。
さて、木登りのコツは何かといいますと、皆様の御存知のように、下を向かないことでございます。
下を向くと、想像力が働くからでございます。
うわあ、こんなに高いところにいる、なあんてことを一度でも思ってしまいますと、余程の鈍感な人でもない限り、落ちたときの痛みを想ったりして、恐怖心に駆られてしまうのでございます。
一旦心が恐怖に支配されると、そうやすやすと元には戻らないものでございます。
心が支配されると、身体のコントロールが効かなくなってまいります。恋在りし日々を思い起こしてくださればと存じます。
木登りの途中で下を見ることは、身体の動きが鈍くなる原因でもあるわけでございます。
また、余計な心労を抱えることになります。恐怖心を克服しようとしたり、おさえようとするわけですから、余計な力とエネルギーが消費されてしまうわけでございます。
そうなってしまうと、木を登ることはいっそう困難なものになるかと存じます。
林業のプロの方を見ておりますと、上だけ見て、すらすらさらさらと木に、まるで天狗の如くに登って参ります。下を向くことによって生じるメカニズムを防ぐことが、木登りのコツであることがお分かりいただけるかと存じます。
さて、お勉強にも同様の理屈が成り立つかと存じます。
お勉強でも、先のことを考え、上を向いて励まなければいけないのでございます。
ときどき、ずーーと後ろを向いている人、過去を眺めている人を見受けます。
本試験は数ヶ月先にあるのであって、昔にあるわけではありません。
向いている方向性がまったく異なってございます。おはぎにしょうゆをかけて食べるようなものでございます。
それだと、絶対に受かりませんので、まずは、首の向きを変えて、視点を変えることを推奨いたします。
過去の失敗や手痛い目に縛られては、前に進む勇気も出てこなくなってしまいます。
失敗したこと悔やむのは、一言「やってしまった」だけでよいのでございます。
後の作業は、事後処理や善後策を取るのみでございます。悔やむのは2割で、アフターケアが8割でございます。
この比率を間違ってはいけないのでございます。
木登りとお勉強の違うところは、お勉強では、後ろを向いたり下を向くことが、有用であるということでございます。
よっぽどの大失敗なら、そこからたっぷりと教訓を組むのも結構でございますが、基本は、ちら見でございます。
後ろを見るのではなく、振り返るにとどめるのでございます。
そーいえば、○○やったなあ、とか、○○で痛い目に遭ったからこれからは気をつけんとなあ、位の認識でよいのでございます。
済んだことにしっかり取り組むというのは、これからそうしたミスや失敗を犯さなくなって完結します。
すんだことをずうっと考えるのが、解決ではないのでございます。
上と先と前を考えるのが、本当の解決なのでございます。

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気づいたら

気づいたら、すぐやることが大切でございます。
ゴミを見つけたら、塵を見つけたら、すぐにつまんでゴミ箱に捨てるのがよいのでございます。亭主を見かけたら。
それを、めんどくさいからといってうっちゃってしまうと、後々、そのときの倍の手間がかかってしまうのでございます。
お菓子大好き人間の必需品は、お茶でも愛用のマグカップ、トレイではありません。
ハンドクリーナーでございます。
ぱりぱりせんべいを食べたり、ふわっとした食感の新菓子パンに噛み付いたり、ポテチやらクッキーと戯れれば、必ず、快の後には魔多しの古人の言の通りに、そのあたりには食べかすが散乱するのでございます。
そこで、どうするかでございます。汚れや散らかりに気づいたときに、どうするかでございます。
そこで無視を決め込むと、食べかすはこびりついたり、埃が引っ付いたりして、もっと悲惨に、そして、もっと掃除に時間がかかるのでございます。
そして、いざというとき、大切な御客人が来たときに、目ざとく掃除しきれなかったカスを見つけられてかかずともよい恥を晒すことになるのでございます。
すぐやれば、すぐ片付きます。ハンドクリーナーでさっと2m四方を掃除するだけでございます。
何も30分、1時間掃除せよというわけではないのでございます。掃除には3分程度しかかかりません。
これだけの作業でも、週末や月に何回かの掃除のときの負担が軽くなるのでございます。
ほったらかしにして、掃除のときにひどい目に遭うか、楽な目に遭うかどうかの境目が、すぐにやるかどうかなのでございます。
気づいたことというのは、赤ちゃんの鳴き声と考えたらよろしいかと存じます。
赤ちゃんが泣いていて、明日やるわ、ではいけないのは、自明の理でございます。1時間後でも遅すぎます。
泣いていたらすぐにいかないと、お互いにひどい目に遭うものでございます。
すぐにやれば、それだけ、後の苦労と手間と、そして、何より時間がかからなくなるのでございます。
お勉強にも同様の理が成り立ってございます。
あれ、なんだっけな?とか、あれ、やらないとな、といった気づきは、すぐに手をかけなければいけないのでございます。
そこで、さっと、確認するとか、ぱぱっと発見したやるべきことをメモして、家に帰ってすぐ見直せば、確かな記憶に生長していくのでございます。
そこで、ほったらかしにすると、後々で倍の時間をかけて見直したり、復習したりしないと身に付かなくなってしまうのでございます。
気づいたらすぐにやる効能を、頭の片隅にでもおいてくださればと存じます。

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ゆるめに

その気持ちはわかるのでございます。
少しでも、小さいサイズにしてしまうのはわかるのでございます。
お腹を心なしかへこませて、ウエストを測らせるのもわかるのでございます。
しかしながら、普段のままで計測を取った洋服・ズボンの方が、明らかに着心地はよいのでございます。
苦しい思いもしなくていいし、なにより着てて快適でございます。
身の回りのことは、普段のまま、衒わない、飾らないままで行った方がよいのでございます。
お勉強にも、この「そのまま論」は当てはまるものでございます。
発奮するのはよいのでございます。
自分の活を入れるのはよいのでございます。
しかしながら、きつきつの学習の計画を立てても、仕方がないのでございます。絵に描いた餅なのでございます。
余裕のない学習計画ほど、持て余すものはありません。
お勉強の進捗管理にもなりませんし、きつきつで余裕のない学習計画は頓挫することが多いものでございます。
ですから、得てして、学習計画を立てる→うまくいかない→ガッカリ感、やる気の疎漏、どうせできないわ感が深まるという、挫折トライアングルが発動するのでございます。
また、余裕のない、びっしり詰まった学習計画ほど、よいものと混同なさっておられる方も居られます。
お勉強はスケジュール表のようには行かないものでございます。
そんなものを一生懸命に作っても、良問1問の存在で、すべては覆ってしまいます。
しっかりやるべきことは、時間をかけてしっかりやるのが独学でございます。
良問をおざなりにして、出るかでないかわからぬ事柄に進むことほど、愚かなお勉強もございません。
スケジュール表のような学習計画は時間と手間のムダになることを、御留意いただければと存じます。
ついでに申しますが、学習計画というのは、えてして「きつくなっていく」傾向がございます。
最初の方は、余裕をみて学習計画を作ったはずなのでございます。
しかしながら、気づいたら何時の間に学習計画にはぎっしりやることが詰まっており、当の本人は消化に苦しんでいることが多いのです。
どういうわけか、学習計画は本人の知らないうちに、自然ときつきつになるようでございます。
自分の「できる」を過信しないことでございます。遊びと余裕をみることが、学習計画作りでは肝要であるかと存じます。
直前期や試験の1週間前になれば、否が応にも、きついお勉強をこなしていかなければいけないのでございます。
普段の、常日ごろのお勉強というのは、余裕があるくらい、ちょっぴりきついくらいが適量でございます。
実力が身に付くなら、どんな杜撰な計画でも結構でございます。
名目だけの学習計画よりも、実のある計画作りを心がけてくださればと存じます。

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