独学でススメ-読むだけで独学合格できるかもしれない、適当なヒントとTips

点・点・点

本試験がすぐ近くまで来ると、やはり、気は焦ってくるものでございます。
おそらく、多くの方が精神的に揺さぶられる時かと存じます。
ほんとうに簡単な間違いや取るに足らない誤り、しくじりの類がずしんと心に重く響くこともあるかと存じます。
夜寝ているときに、不安やプレッシャーで嫌な汗をかくかと思います。
さて、そのようなときには、どのようにして凌げばいいか、というわけでございます。
最も手っ取り早いのは、アルコールでございます。適量のアルコールは緊張を和らげ、血流を良くしてくれます。軽く飲めば元気が出るので、身体には実に宜しいのでございます。
風邪を引いたブンチョウに薄めたワインや日本酒を飲ませると、少しく生気が出て来るものでございます。
ブンチョウですらそうなのですから、況や人間をや、でございます。
しかし、なのでございます。
アルコールの最大の欠点は、飲みすぎると記憶がなくなる点でございます。
泥酔したときの事はあまり憶えていないものでございます。これと同様の事がお勉強にも起きてしまうのでございます。
つまり、今日憶えたことどもは、ガブガブ飲めばあっという間に忘却の彼方に飛んでいってしまうわけでございます。
試験の不安を和らげるためのアルコールが、今度は逆に、ますます不安を高じさせる「忘却」の原因と相なるわけでございます。
アルコールによっては、やはり、試験の不安・プレッシャーの問題は解決しないわけでございます。
しかし、ここに副作用もない特効薬がひとつございます。それは、「お勉強」でございます。
お勉強によって、1点1点を取るのでございます。
正直なところ、この「点」しか不安を和らげるものはないかと存じます。
「点」が付ける薬なのでございます。「点」だけが不安やプレッシャーを和らげてくれるのでございます。
基本的に、試験勉強から解放されるためには、一定の点を取るしかありません。試験である以上、「点」しかないのです。
では、点を取るにはどうしたらいいかといいますと、お勉強しかないのでございます。
やはり、元の場所に戻らざるを得ないのでございます。やはり、お勉強しないのでございます。
お勉強は確かに時に嫌で気乗りのしないものでございます。
しかしながら、本試験の不安を和らげるのに、これ以上のものはないのでございます。
不安が強い時は、点を取る事のみを意識して、それ以外の雑念はシャットアウトしてお勉強にお臨み下さればと存じます。
本試験後はいくらでも雑念に身を委ねられるのですから、今だけの話でございます。
「点・点・点」と唱えながらでも結構でございます。重要事項や頻出事項をおさらい、確認、仕上げていってほしく思います。
「点」とがつがつするのも、この2〜3ヶ月だけの話でございます。
いろいろと周囲の雑音や安っぽい意見が気になる事ですが、点数に関係のないことはキッパリ割り切って点の試験勉強のみに勤しんでください。
逆に、こう考えると楽かもしれません。
「点以外のことは考えなくてもよい」と。少し思考停止して危険ではありますが、本試験間近の勉強としてはあながち間違ってもいません。
点に関係しないことに一生懸命になる危険に比べれば、点に関することだけをしていた方が合格は近づきます。「点・点・点」をキーワードにお励み下さればと存じます。

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追い込みの注意点

本試験の1ヶ月前あたりから、だんだんと追い込みの準備をしていきます。
試験勉強期間を長く取っていた人や気の早い人は、2ヶ月前あたりから追い込みをしていってもようございます。
本試験が間近になれば、どうしてもテンションは上がりますから、日々のお勉強にがんばれるようになります。
昔の人は、ケツに火がつくなどと申しましたが、なるほど、言いえて妙かと存じます。
普段ののん気モードは何処に言ったのやら、ばりばりと目の前の事を処理していくようになります。
さて、追い込みでは、お勉強にがんばりにがんばるわけですが、わたしたちはいったい何をがんばればよいのか、というわけでございます。
追い込みでがんばるのは、ただひとつ、復習のみでございます。
これまでやってきたこと全てを、総復習いたします。
テキストは読み直し、問題集は解き直し、過去問ももう一度、模試も時間を測って解き直します。
復習のみ、なのでございます。
ということは、もはや、追い込みの時には、新しい問題集その他には手をつけないのでございます。
ですから、直前○○問題集とか、直前チェックと銘打たれた問題集は解かないのでございます。同様に、直前総チェックなんたらの資料集なりミニテキスト、サブテキストも読みません。
「新しい事はしない」−ここが肝要でございます。
どうして新しい事は手を付けないのかというと、マスターまでには漕ぎ付けられないからでございます。
新しく問題集なり資料を買ってきたと致しましょう。さて、では、それを残すところあと1〜2ヶ月の間で、手垢で真っ黒ぼろぼろよれよれのテキストや問題集、過去問のレベルにまで使い込めるのかというわけです。
新教材を一心に信じて、それのみをやるならば使い込みは可能でしょうが、おそらくは時間的に不可能であるかと存じます。
その新教材が、ほんとうによっぽどのもので、受験生の8割は使い見ているようなものなら話は別ですが、そういう教材というのは、ほとんどない、いや、ないといっても良いかと存じます。
実際には、追い込みの時には、重要事項や頻出事項、用語や語句、定義や説明、表・リストなどの確認が残っております。その、優秀なる教材のみに構うわけにも行かないのでございます。
新しい教材をやるときには、その教材がこれまでの教材よりも優れている、または、やる価値があるという確かな理由がない限りは、やらない方が賢明ではないかと思います。
もっといってしまうと、これまで使ってきた馴染みの教材を放棄するだけの理由があるのか、というわけでございます。新教材がそんなにも凄いものなら、わたしたちはそれを最初から使うべきでありましょう。
というわけでありまして、本試験の追い込みになって、新しい教材に手を出すような事はお控えくださればと存じます。

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数で割り切る

単純に考えた方が、うまく行く事は多々あるかと存じます。
難しく複雑に、たくさんを考える事で、余計に袋小路に入り込むものでございます。
頭が良いのなら、賢明なのかというと、そうではないものでございます。
見ざる言わざる聞かざるに、わたくしは「考えざる」を付け加えたく思います。
というのも、思考を発展させない、膨らませない事で事態の収拾を図ることができるからでございます。
考える事で、問題を複雑にしない・増やさない効果も狙っております。
うんうんと唸りに唸って何も名案が沸かないなら、今度は逆に、どんどんシンプルにお考え下さればと存じます。
新たな切り口、余計なもの、邪魔もの、障害物などが見つかるかと存じます。
さて、お勉強におきましては、単純・シンプルに考えるのは、数字で考えるのが適当であるかと思います。
例えば、できる・できないの判定やマスターの基準というのは、意外に難しいものがございます。
そもそも、その判定者が自分自身なのでございます。大いに主観的なわけでございます。
「できるのか、といわれたらできそうな気もするけども、できない感じもする。」
本音のところでは、このように感じているのではないかと存じます。
しかし、こういうのは、判別でも何でもないといわれても仕方がありません。
そこで、数字で考えるわけでございます。
例えば、テキストや問題集でございます。
テキストや問題集のマスターにあたっては、「3」という数字を念頭に勉強して行きます。
「3」という数字は、3回繰り返す事を意味します。
簡単な試験では「3」回という数字が多すぎる事もありますが、ほとんどの試験では、テキストと問題集は3回行えば、穏当にできるようになるものでございます。
わたくし自身の経験を振り返ってみても、1回やったきりでは、理解は不十分でしたし、2回でもまだまだの状態、3回目でようやく自信の萌芽が見え始めたのでございます。
3回やった後で、次の段階の勉強や課題に進んだ次第でございます。以降のお勉強は、比較的、スムーズに進んだ感がいたします。
どうなったらマスターなのかというのは、定義したり基準を決めたりするのは難しいものがございます。ぶっちゃけいうと、そんな作業を真剣にするくらいなら、復習をしていた方がはるかに合格に近づく事ができるでしょう。
だからこそ、数字で単純に考えるわけでございます。3回やれば相応の力は身に付きます。勿論、細かい部分で仕上がっていないところもあるでしょうが、それでも、多くができるようになるのは間違いありません。
3回という数字をこなせば、こなす前に比べたら、言う事も考える事も現実的で確かなものへと変化いたします。
「3」という回数が、薄っぺらな名目上だけの受験生から、やることをやっている実質的な受験生へとクラスチェンジさせるのでございます。
今回のススメでは、テキストと問題集の3回繰り返しを例として挙げました。このように、どんどん自分のお勉強を数字で割り切っていってくださればと存じます。
本当にすっきりするかと思う次第でございます。

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