基本的に、お勉強といいますのは、マイペースで進めるものでございます。
といいますのも、無理に無理を重ねると、得てしてお勉強に嫌気が差してしまうからでございます。
「嫌」という感情は、実に強いものがございます。
それは、ある程度大きくなると、意思ではどうにもならないパワーを持つようになるのでございます。
毎日無理に勉強をしていたら、3日目・7日目に止めてしまった、というのは、本当にありふれた失敗談でございます。
いったん、嫌になってしまいますと、どうにもこうにも、1つもやる気がして参りません。つい先日まではやる気があったのに、もう今では絶無なほど、やろうという気が起きないのでございます。
ですから、そこまで嫌にならないのが、独学の1つのコツなのでもございます。
しかし、マイペースが完全無欠の、万全たる方法かといいますとそうでもございません。
やはり、がんばりの上にがんばらなければならないお勉強があるのでございます。
それは、言うなれば、お勉強の難所と申しましょう。
どんな小さい山でも、越えるのに気合を入れなければならない難所がございます。
お勉強におきましても、実にボリュームが多い単元や、全くをもって複雑怪奇でややこしい内容のところ、うざいほど詳細な規定をしているところがございます。
お勉強におきましても、難所がことを意識の片隅にでも置いていてくださればと存じます。
これまでのように、ハイキング気分のマイペースでは、到底、踏破できないところがあるのでございます。
ハイキング感覚で行くと、必ず途中でへばるか、挫折してしまいます。
こうした難所に差し掛かった際は、これまでの気分を一変させ、ひたすらにがんばる決意を固めてほしく存じます。
ひたすらにがんばらないといけない難所の代表は、1回目の過去問かと存じます。
過去問というのは、ちんたらちんたらとは、到底やれない代物でございます。
ぐだぐだとやってしまうと、殊更に嫌気が差す難物でございます。
内容そのものは、難しくはないのでございます。だって、これまでの合格者の数だけ、できている人がいるわけですから、絶対にできないものではないのでございます。
ただ、最初のうちは大変にとっつき難いのでございます。
こうした過去問のような難物を、長々やっておりますと、非常にストレスが溜まってまいります。
ですから、3連休や週末の2日間で、「ひたすらがんばる」対象にして、その休みの間に済ませてしまうのでございます。
1回でも全部終わらせれば、後々は復習をこつこつと重ねていけばよいだけの話でございます。
そのほかの対象例としては、苦手ポイントや超絶に難解なところ、膨大に憶えなければならないところが、「ひたすらがんばる」対象に適しているかと存じます。
先の過去問と趣旨は同様でございます。ちんたらちんたらやっていると、ストレスばかりが高じるうえに、進み方ともとろく、やってられない気分になるからでございます。
ですから、そこだけ、ある期間の全エネルギーと時間を投入して、やり切ってしまうという塩梅でございます。
無闇矢鱈にがんばるのが、独学のがんばりではございません。
ほんとうにがんばらないと到底できそうにないか、途中でくじけそうなところで、がんばりにがんばるのでございます。
| カテゴリー: 過去のススメ | | 2010年6月7日 10:01 AM |
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お勉強といいますのは、原則的には、毎日の継続がそのベースでございます。
ある日に10時間ものお勉強をどかっとやって、その後で1週間も休んでしまうと、やったことの99%は水泡に帰すものでございます。
こんな馬鹿げたことをするくらいなら、10時間の勉強を1日1時間ずつに分けて10日ずつ、毎日やっていく方がよっぽど実になるものでございます。
しかし、原則あれば例外あり、でございます。
毎日コツコツがお勉強の基本ではありますが、どかんとやるお勉強もなきにしもあらず、なのでございます。
以下に述べますのは、一種の劇薬のような、お勉強の仕方でございます。
毎日やってはいけませんが、気合を入れたいとき、どうにかして現状を打破したいとき、壁を超えたいときなどは、以下に述べます劇薬型お勉強が利に適うかと思います。
その劇薬型お勉強とは、きつめの目標とぎりぎりの期限を決めて、ただひたすらに、達成に向けてがんばるお勉強のことでございます。
ほかの事はどうでもいいので、ただ、自分の決めたお勉強課題だけに集中して、やり抜いていくのでございます。
ポイントは、きつめの目標とする点でございます。
つまり、できないような、不可能な目標にはしないのでございます。
例えば、過去問を全部解き直す、なんてのは、序盤や中盤ではできるわけがありません。
しかし、本試験が間近に迫ったあたりなら、過去問のすべての問題を解き直すことは、がんばればできないことではないでしょう。
テキストの精読も、序盤や中盤では、酷く時間がかかりますが、相応の実力が身に付けば、1日か2日でテキスト1冊を読み通すことは、できなくもありません。
ひたすらがんばりたいときには、「きついなあ〜でも、やってできなくはないなあ」という微妙なさじ加減の元で設定した目標を、まずは準備すべきでございます。
これが、全く具体的な目標も無く、出来・不出来も考えなく、ひたすらがんばりますと、すぐにそのお勉強はぽしゃってしまいます。
適切な目標あっての、ひたすらのがんばりである点にご留意くださればと存じます。
そして、次には、明白な期限を切るべきでございます。
「どうしてもこの日までに終わらせたい!」という感情のパワーを生まんがためでございます。
期限のない仕事はろくなもんがないといいますが、得てして、正鵠を付いております。
というのも、期限がないと緊張感が沸かず、どうしてもがんばれないからでございます。
「あの日までにやりきって楽になろう」と考えるからこそ、マグマのような心の底辺りから湧き出るエネルギーを取り出すことができるわけでございます。
大きくがんばるためには、明白な期限を切ることを、忘れないようにしてほしく存じます。
適切な期限と目標の設定が、大達成の眼目でございます。
| カテゴリー: 過去のススメ | | 2010年6月4日 5:44 PM |
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言葉の区別というのは、重要であるかと存じます。
わたくし自身が間違えていたことなのですが、「休む」ということは「さぼる」こととは違うのでございます。
両者はよく似ていますが、基本的に異なるものでございます。
さぼるとは、サボタージュからきた言葉でありまして、意図的に仕事をしないことでございます。
さぼる背景には、賃上げしてくれないとしっかり働かないよという、労働争議の面がございます。
ここから転じて、仕事をやってないのをさぼり、というようになった次第でございます。
対して、休むには、積極的な意味がございます。
次を上手く進めるために行うのが、休むなのでございます。
1週間に1日だけ休みがあるのは、休んだ方がうまくいくからでございます。
パンも酒も寝かして作るわけでありまして、休むのは古代からの知恵なのでございます。
休むことは、さぼることではないことをまず、ご理解くださればと存じます。
勉強をしていない=即、さぼりではないのでございます。
基本的に、独学では、さぼることは数少ない禁止事項でございます。
というのも、さぼってだらだらするくらいなら、いっそのことその日の勉強はきっぱり止めてしまい、休んだ方がよいからでございます。
休むわけですから今日のお勉強できません。しかし、休んだ分、明日以降でがんばれば休んだ価値は十分にあるわけでございます。。
対してさぼりは、なんともすっきりしないのでございます。
そして、今日さぼると、翌日以降も、省エネ状態と申しますか、完全燃焼しないと申しますか、なんとも、やる気の生煮え状態が続くのでございます。
精神衛生上、よろしくないことはいうまでもないかと存じます。
だらだらと仕事をすると、心身とも余計に疲れるのは、皆さんご経験のあることかと存じます。
「やるからにはやろう!」と気持ちに区切りをつけるのが、疲れないやり方なのでございます。
30分なら30分、1時間なら1時間、この間はがんばろう!ときっちり割り切ってからやるのも、疲れないやり方でございます。
まじめな人に多いのですが、お勉強をしないからといって、即、さぼることにはなりません。
やろうかなあ、やらないかんのだけど、などと逡巡しながら、グダグダパソコンやテレビの前にいることが、真なるさぼりなのでございます。
また、実際の面でも、休むのをときどきはさんで、勉強から離れる方がうまく進むように思います。
休んで緊張をほぐすと、急にすっと理解に及んだり、憶えがよくなったりする経験が何度もございます。
ずうっと勉強のベタ一色では頭が慢性的に疲労するでしょうし、やる気もだんだん枯れるように思います。
やるときはやらない、するときはする。休むときは休む。
これら区別をつけるだけで、お勉強への姿勢は大きく異なってくるかと存じます。
| カテゴリー: 過去のススメ | | 2010年6月3日 12:17 PM |
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