独学でススメ-読むだけで独学合格できるかもしれない、適当なヒントとTips

資格別年収表

資格別の年収表です。

控えめな数字で、個人的には、実態を突いているように思います。

知り合い等の生活レベルを勘案しても、このあたりの数字に収まる、って感じがします。

もちろん、バリバリ仕事をして稼いでいる人もいる“例外”な人もいるでしょうが、特殊なケースは参考になりません。

真実はこうだ!とはいいませんが、だいたいの目安は、これらの数字内かと思われます。

医療系

医師:1,000万~1,200万円

獣医師:600万~700万円

歯科医師:500~600万

診療放射線技師:500万~550万

薬剤師:450万~500万

臨床検査技師:450万~500万

看護師:300万~500万

法律・会計系

公認会計士・税理士(※):750万~850万

弁護士:750万~800万

司法書士・弁理士:650~750万

(※)当該公認会計士は、監査法人に勤めている人ではなく、開業している人かと思われます。だから、税理士と並置されているのでしょう。

建設・不動産

不動産鑑定士:650万~750万

土地家屋調査士:500万~600万

一級建築士:500~550万

測量士:400万~500万

その他

栄養士:300万~400万

保育士:300万~350万

理容師・美容師:250万~400万

まとめと一言コメント

基本、『資格で儲ける』という文言は、業者の言葉です。

儲けは、資格ではなく、仕事でも稼ぐものです。

仕事は、やはり、その社会的責任や価値で対価が決まるものです。

ヘンな数字に惑わされず、自身の適性とやりがいから、資格を見てください。

あと、「雇われ」と「独立開業」とでは、経費の使い方が全く異なるため、数字は大きく変わります。要注意です。

資格商法・資格詐欺対策

資格商法や資格詐欺に対して、大事なことは、「儲けようとして、儲けさせてはいけない」という商売のオキテを思い出すことだと思います。

これらは、今では下火ですが、まだまだ、まだまだ、横行している手口です。

要は、「この資格を取ると、仕事を斡旋する、月10万以上はかたい」という触れ込みで申し込みをさせて、数十万のテキストやDVDが送られてくるといった塩梅で、当然、当該資格の履修が終わっても、仕事の斡旋はほとんどない、という次第です。

弁護士ですら廃業し、公認会計士でさえ実務経験が積めずに一般企業に勤める昨今、『儲かる資格』など「ない」です。

正直、儲かるじゃねえよ、です。

みんな真面目に仕事をして、対価を頂いているわけで、「儲かる」云々でやってねえよという次第です。

「儲かる資格があるよ」という話が来たら、「あ、キタな」くらいの心構えが大事です。

資格商法に引っかからないために

資格商法に引っかからないためには、「知らない資格は取らない」ことです。

ハッキリ言って、誰も知らない資格をとっても、面接で説明する手間がかかるだけです。

履歴書に書いても、面接官は見向きもしないどころか、逆に、突っ込んだ質問が飛んできて右往左往することなど、枚挙に暇がありません。

かいつまんで当該資格について説明できなかったら、説明能力が低いと見なされて心証は悪くなるし、きちんと説明しても「フーン」で終わることが多々で、これまた、興味喚起ができない低い説明能力とされて、踏んだり蹴ったりとなります。

知名度のある資格でも、それをPRしたり武器にしたりするには、それなりの準備と意図とを併せ持っていなければなりません。

知られていない資格など、墓穴を掘ることの方が多いくらいです。

なら、資格商法や資格詐欺がよく使うPC何たら資格や医療○○資格、美容ホニャララ資格など、百害あって一利なしと、白眼視するのが一番と相なります。

今人気!も眉唾

「今人気のある資格!」も、虻蜂取らずの枝垂れ柳です。

人気のある資格とは、「宅建」のように、老若男女が年20万人受けて、本屋の棚なり一角がその資格のテキスト・問題集で占められていて、「人気がある」といえるのです。

広告、DM、電話、メール、メールマガジン、無料セミナー等々で人気!!などと称される資格は、「そう演出している」だけです。

ハッキリ言って、面接官は、会社の業務以外の資格について知りませんし、興味もありません。

人気があっても、今流行でも、おそらく、面接官はその資格の実情など、知りもしません。

世の中の8割の人は、税理士と公認会計士の区別が付きません。

資格の知名度など、その程度です。

結局、人間は、やったことしか評価されません。

「人気のある資格」など、取ったところで「やったことにならない」ので、放置するのが一番です。

不動産3資格(宅建、管業、マン管)の違い

代表的不動産資格の宅建、管業、マン管には受験資格がないので、独学で挑戦しやすい資格です。

とはいえ、一見だけでは、どの資格がどんな塩梅なのかよくわかりません。

そこで、当該3つの不動産資格の資格の価値や優先順位、求人数や難易度など、その違いを見ていきたいと思います。

優先順位

結論から言うと、取得すべき優先順位は、『宅建→管業→(マン管)』です。

マン管を“括弧掛け”しているのは、別段、取らなくてもいいからです。

マン管はコンサルタント資格であるため、“腕に憶えのある人”以外は、取得しても、まあ活きません。

だから、『宅建→管業』と取って、腕なり力なりを蓄えてから、括弧掛けに挑戦するとよい、という寸法です。

参考:マンション管理士独学資格ガイド

難易度

かいつまんで言うと、マン管はコンサル資格であるため、一番「難しい」資格となっています。

次に難しいのは宅建ですが、きちんと勉強したら取れるので、「普通」といっていいでしょう。

管理業務主任者は、先の2資格と比べると「易しい」ですが、“運”で取れる資格ではないので、甘く見てはいけません。

難しい順で並べると、『(マン管)→宅建→管業』です。

合格率

マン管は、おおむね「8%」台です。

9割近くが落ちるので、難関資格といっていいでしょう。

宅建と管業はおおむね「20%」台と、マン管に比べると数倍の合格率ですが、それでも8割前後が落ちます。

楽して取れる資格ではありません。

勉強時間

マン管はおおむね「500~600時間」で…、

宅建は「300~400時間」くらいで…、

管業は「200~300時間」といったところです。

とはいえ、被っている試験科目が多いのが3資格の特徴です。

たとえば、民法は、上記3資格全てで出題されます。

民法以外にも、区分所有法は管業とマン管で多数が、宅建でも少数が出題されます。

出題形式も似たようなものが多く、業者規制などは、実質的にやる内容は同じです。

このように、試験科目の被りも多いので、3つのうち1つでも取っておくと、他の2つの勉強時間の短縮できます。

ですから、先の数字はあくまで目安、と相なります。

わたしの場合、管業の受験の際は、宅建を持っていたので、1.5ヶ月で合格できました。

参考:管理業務主任者の合格体験記

資格の価値

宅建と管理業務主任者は、設置が義務付けられている必置資格であり、法的需要があります。

まず、筆頭の宅建ですが、宅建の取得者がいないと、不動産業を営業できないし、契約も締結できません。

町の不動産屋には、例外なく、宅建の有資格者がいます。

業者にとって死活に関わるので、有資格者はそれなりに評価されます。

次に、管業ですが、一定規模のマンション管理業者は、管理業務主任者の設置と、彼による業務遂行を義務付けられています。

このように、宅建と管業は、不動産業やマンション管理業で一定の法的需要があるので、資格の価値は高くなっています。

対して、マン管は、名乗るだけの名称独占資格でしかないので、これといった法的な需要もありません。

参考:宅地建物取引士独学資格ガイド

参考:管理業務主任者独学資格ガイド

求人数

当該3つの不動産資格の求人数ですが、如実に資格の価値を反映しています。

求人がダントツに多いのは宅建で、「平均で1,200件前後」前後の求人が常にあります。

ちなみに、ハロワの登録資格のうち、2015年度7月期のTOP100中、54位に入っています。

参考:ハロワ資格求人数TOP100

次に求人数が多いのは管業で、「平均100件」という数字ながらも、資格の中では求人のある方です。

マン管の求人は、ハロワには「実質ない」と考えていいです。「平均15件」前後しかありません。

まとめ的なもの

宅建、管業、マン管という不動産3資格は、資格の価値や難易度、勉強時間からして、「宅建→管業→(マン管)」という順番で取ればいいです。

ですが、法律的素養の全くない人は、手始めに、基本的な問題が多い管業から、手を付けるのも『1手』です。

というのも、宅建は難化傾向にあるので、ややもすると挫折しかねないためです。

比較的易しく、捻った問題の少ない管業で不動産関係の法知識を蓄え、その後で、つまり、来年に宅建に挑戦する、というのも、初心者向けの学習計画に挙げられるかと思います。

まあ、受からない試験じゃないので、やる気と時間のある人は、10月の宅建、12月の管業と受けるとよいでしょう。十分、合格できます。

マン管は、“お好きに”です。