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平成30年度(2018年度)管理業務主任者試験の総評

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

平成30年度(2018年度)の管理業務主任者試験の総評。当該年度の試験傾向や注意点、その対策をまとめている。当該年度の試験は、ほぼ例年通りであったが、他年度とは大きく異なる出題がなされた。また、難問も、相変わらず出題されており、受験生は気をつける必要がある。

結論から言うと、平成30年度(2018年度)の管理業務主任者試験を総評すると、「2極化」と「改定事項」の2点に集約される、といった寸法です。

まず、「2極化」から見ていきましょう。

管理業務主任者は、これまでの試験でも、カンタンな問題はカンタンなのですが、難しい問題となると、手も足も出ない傾向がありました。

平成30年度(2018年度)の試験でも、同様の傾向が続いており、また、それが鮮明となっています。

当該年度の過去問は、「平成30年 過去問」に挙げていますが、たとえば、「18問:建築基準法‐補強コンクリートブロック造の塀」や「24問:住生活基本計画」などは、完答できた受験生は、皆無であるかと思われます。

しかし、先のような難問がある反面、民法や区分所有法、適正化法等の出題は、実にオーソドックスで、テキストレベルの問題ばかりでした。

こんな次第で、当該年度の本試験は、カンタンな問題と難しい問題が実に明白だったと言えます。

こうした傾向からすると、基礎・基本レベルの問題は、“極力”取ることが、これまで以上に、重要になっています。

先述したように、相変わらず「建物」と「維持・修繕」は難しくて、テキストを逸脱した出題も珍しくないため、7~8問以上は、点を失います。

また、簿記の知識のない人には、「会計」を落とすでしょうから、2問は失点することになります。

これだけで、「10問」近い失点となります。

合格点が「35点」と仮定すれば、たった「5問」しか、間違えられないことになります。

「建物」や「維持修繕」を除けば、1問1問は、本当にテキストレベルの問題なのです。

どうしても発生する「失点」に備えるため、「取れる問題は、絶対に落とさない」ことが、管業合格のキモとなっています。

難しいことはしなくていいので、テキストの精読と過去問演習は、きっちりとしておくべきです。

改定事項と合格点

平成30年度(2018年度)の試験では、「改定事項」が数問出題されました。

これが、受験生の足を、“かなり”引っ張ったように思われます。

管理業務主任者の合格点は、例年、「35点前後」を推移していました。

しかし、平成30年度(2018年度)では、合格点は「33点」と、2ポイントほど、低下しています。

その原因は、「改定事項」の出題にあったかと思われます。

「標準管理規約」に、「暴力団員」や「外部専門家」の規定の追加(改定)があったのですが、これら改定事項が、ストレートに出題されました。

このため、改定事項に遺漏があった人は、かなり苦戦したはずです。

改定事項の出題は…、

7問:標管委託契約書‐総合問題

35問:区分所有法‐専有部分の貸与を禁止

37問:標準管理規約‐外部専門家

…などがありましたが、選択肢の1つとして出たり、1問丸ごとだったりで、油断していた受験生は、大きく点を落としたはずです。

この数年は、「標準管理規約」等の改定がなかったため、改定をテーマとした問題が出題されず、ついつい、油断していた受験生も多かったはずです。

しかし、本年度の試験を鑑みれば、管理業務主任者においても、「改定事項」や「法改正事項」を、重視しないといけないことは自明です。

お使いのテキストや過去問の出版社からは、その年の改定事項・法改正事項を、PDF等で提供しているはずです。

ある程度、試験勉強が進んだら、それら改定事項・法改正事項を入手して、丁寧に読み込んでおき、数字や規定、キーワードを、押えておく必要があります。

本年度のように、改定事項・法改正事項は、直球で、しかも、数問にわたって出題される可能性があります。

先述したように、本年度は、合格点が下がりました。

つまり、多くの受験生が、「改定事項」で失点したことが推定できるわけですが、これは、逆を言えば、「改定事項」さえシッカリやった受験生は、悠々と合格したことを意味します。実質プラス2~3点あったことになるからです。

管理業務主任者でも、改定事項・法改正事項は、大事です。

改定事項・法改正事項は、必ず、チェック」が、本年度から得られた戦訓であります。

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