毒物劇物取扱者試験の「実技」や「性質等」では、毒物劇物の特徴うち、「におい」がよく問われる。鑑別の論点以外にも、選択肢の1つで登場したりする。実技では、当該においで毒物劇物を当てる問題もあるため、「におい」に特徴のある毒物劇物は憶えておくべきである。本ページでは、「劇物」について述べる。
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毒物劇物取扱者試験で問われる「劇物」のうち、「におい」に特徴のあるものをまとめています。
たくさんあるので、細切れ時間などで消化してください。
キシレンは、「芳香」がします。
キシレンは、「3つの異性体」があります。
水には溶けません。有機溶剤には溶けます。
なお、キシレンは、「無色透明の液体」です。乙4危険物です。
クロルメチルは、「芳香」がします。
クロルメチルは、「無色の気体」です。液体と間違えやすいので注意が必要です。
クロロホルムは、「特異な香気とかすかな甘み」がします。
有名な薬剤なので大丈夫でしょう。強い麻酔作用があります。
なお、クロロホルムは、「無色の液体」です。日光と空気で分解します。
酢酸エチルは、「果実のような香気」がします。
果実のような「いい香り」なので注意してください。本試験ではひっかけ問題で、「酢酸エチルは、“悪臭”のする液体である」などと出ています。もちろん、「×」です。
なお、酢酸エチルは、「無色の液体」です。
ところで、酢酸エチルは、「興奮、幻覚または麻酔の作用を有する毒物劇物」として、「みだりに摂取、若しくは、吸引し、または、これらの目的で所持してはならない」と規制されています。
テキストで確認しておきましょう。(酢酸エチルのほか、トルエン、メタノールを含有するシンナーも同様の規制があります。)
四塩化炭素は、「麻酔性の芳香」がします。
よく出ます。「死(=四)にそうなので、麻酔を!」くらいに憶えるとよいでしょう。
なお、四塩化炭素は、「無色の重い液体」です。
ジメチルアミンは、「魚臭(高濃度のものはアンモニア臭)」がします。
なお、ジメチルアミンは、「無色の気体」です。
トルエンは、「芳香(ベンゼン臭)」がします。
トルエンは、麻酔性があるため、「法規」でも出題されます。
トルエンは、「興奮、幻覚または麻酔の作用を有する毒物劇物」として、「みだりに摂取、若しくは、吸引し、または、これらの目的で所持してはならない」と規制されています。
テキストで確認しておきましょう。(トルエンのほか、酢酸エチル、メタノールを含有するシンナーも同様の規制があります。)
なお、トルエンは、「無色透明の液体」です。
ニトロベンゼンは、「腐った桃、または、アーモンド臭」がします。
劇物の臭いで、トップクラスの出題率です。
「トロ弁(トロの弁当)は、腐った桃臭」くらいに憶えるとよいでしょう。
ニトロベンゼンは、「無色または淡黄色の液体」です。乙4危険物です。
二硫化炭素は、「麻酔性芳香」がします。
二硫化炭素は、「無色または淡黄色の液体」です。乙4危険物です。
ブロムエチルは、「エーテル臭」がします。
まあ、ブロムエチルですが、そう突っ込んで問われないので、「有臭」くらいに憶えておけばいいです。
なお、ブロムエチルは、「無色透明の液体」で、揮発性があります。
ブロムメチルは、「わずかに甘いクロロホルム臭」がします。
まあ、ブロムメチルですが、そう突っ込んで問われないので、「有臭」くらいにを憶えておけばいいです。
なお、ブロムメチルは、「無色の気体」です。圧縮冷却で液化します。
ヘキサメチレンジアミンは、「アンモニア臭」がします。
当該ヘキサメチレンジアミンですが、そう突っ込んで問われないので、「有臭」くらいを憶えておけばいいです。
まあ、「アミン」とあるように、アミノ基があるので、「臭い」ことは把握できるはずです。
なお、ヘキサメチレンジアミンは、「白色の固体」です。
ベタナフトールは、「フェノール臭」がします。
ベタナフトールは、鑑別や用途などで出る都道府県があるので、PDF過去問を解いて出ているようなら、本腰を入れて憶えましょう。
なお、ベタナフトールは、「白色の結晶性粉末、または、塊り、フレーク状の固体」です。空気中で赤褐色になります。鑑別でよく出ます。
なお、フェノールも、同様に、空気中で赤褐色になります。
ベンゾニトリルは、「甘いアーモンド臭」がします。
ベンゾニトリルは、「無色透明な液体」です。
メタノールは、「香気」がします。
「香気」と来たら、メタノールです。
なお、メタノールの別名は、「木精」です。これも出ます。
メタノールは、「無色透明の可燃性液体」です。
メチルエチルケトンは、「アセトン様の芳香」がします。
ケトンとあるので、「アセトン」臭にも納得です。
なお、メチルエチルケトンは、「無色の液体」です。
メトミルは、「硫黄臭」がします。
数少ない「硫黄臭」のためか、試験で狙われる傾向があります。押えておきましょう。
なお、メトミルは、「白色の結晶性固体」です。農薬です。
以上が、毒物でにおいに特徴があるものです。
よく出る論点なので、お気に入りにでも入れて、暇な時間で何回も眺めるとよいでしょう。
ところで、試験で一番よく出るのは、「有臭か、無臭か」です。
ほとんどの毒物劇物は、「無臭」です。故に、「有臭」なものが狙われるといった次第です。
本試験では、たとえば、「メトミルは、無臭の固体である」といった感じで、出ることが多いです。もちろん、「×」です。メトミルは硫黄臭です。
当該「有臭か、無臭か」だけは、判別できるようになっておきましょう。
ところで、勉強方法等は「毒物劇物取扱者の独学」を、使用教材については「教材レビュー」を参考ください。
2018年9月19日 9:08 AM
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